ある日の私たち夫婦の会話―――
我が家は陸上自衛隊員である夫、私、そして子ども2人の4人家族。
自衛官といえば災害のプロ。一方、ごく平凡な主婦である私は防災についてまだまだ勉強中です。
冒頭の会話のきっかけとなるお話は、自衛官を夫にもつ妻なら避けられないある状況を私が恐れるあまり、暴走したところから始まります。
この記事の目次
「もしも」の時は私1人で子どもたちを守る!私が初めてランタンを買った日
とは言ったものの、本当に私1人で子どもたち2人を守れるのか!?と私の胸は不安でいっぱいです。
母は強し?いや、母になっても怖いものは怖い
不安な気持ちを打ち消しつつ備えあれば憂いなし!という事で、突然やってくるその時に備え、水、食料、充電器、テーブルコンロなどきちんと備えたつもりでいました。
でも夫が仕事で数日家を空けている時、ふと気づいたんです。
その場に夫がいない状況もあり、
とだんだん不安になってきた私。
自衛官あるある?
もしかすると、「まず用意すべきなのは懐中電灯では?」と思った方がいるかもしれません。
我が家は当時ランタンは無いけどヘッドライトならたくさんあるという状況でした。
なぜかヘッドライトをたくさん持っている夫。厳しい訓練を共にする道具には強いこだわりがあるようです。
私の中の不安が暴走!とにかくランタンが欲しい
焦った私はその場でパソコンを立ち上げ検索しました。すると、ネット上にわんさか出てくる多種多様なランタンたち!
ランタンを使ったことも触ったこともなく、電化製品も苦手な私は頭がフリーズ状態。
と夫に相談もせず、ショッピングサイトの口コミだけを見て購入ボタンをポチ!
数日後、届いたランタンを見て私は大満足。
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私のランタンを見た夫の反応は?
仕事から帰宅した夫を捕まえ、意気揚々とランタンを見せたのですが…。
夫の反応を見て、私のランタン選びはどうやら間違っていたようだと気づきました。
しかし、仕事で疲れていたのか多くを語らずにその場から立ち去った夫。
このまま微妙な反応の訳を確かめることなく、月日が流れることになります。
「備え」であるランタンが…思わぬ方向に!
無事にランタンを手に入れた私ですが、ここからいろいろと歯車が狂いだします。
私が次に頭を悩ませたのが、大きいランタンをどこに置くのかについて。
家の収納スペースが少ない事をすっかり忘れて買ってしまっていたのです。
すぐに取り出せる場所じゃないと意味がないだろうとテレビ台の中に置いておいたのですが…。
ランタンが子どもたちの人気者になる
目新しい物、光るものが大好きな子どもたちはランタンに興味津々な様子。
テレビ台の中は、子どもにも手が届く場所なのですぐにロックオンされてしまいました。
娘は押し入れにこもる時の灯りとして使い、よちよち歩きの息子がフラフラしながら重たそうに持ち歩いているのを見かけては「危ない!」と奪い返す日々。
ランタンは「もしも」の時以外も出番は多く、防災グッズ兼子どもたちのおもちゃとして我が家の一員に。
私の中でおもちゃとして使われることは完全に想定外でした!
日々消耗していくランタンの電池
ランタンを普段から使い慣れておくことは良いことなのですが、電池式なのがあだとなりました。
我が家の場合、単1電池を使うのはこのランタンだけなのです。
ランタンの為だけに単1電池の予備をたくさん用意する羽目に!
我が家には充電式か、せめて普段から多めにストックしている単4電池を使用するランタンの方が合っていたなと思います。
ちなみに、ソーラー充電できるソーラーランタンと言うものがある事も後々知りました。
【公式サイト】CARRY THE SUN(キャリー・ザ・サン)
ソーラー充電なら家の電池のストックを減らすことも、モバイルバッテリーの残量を減らすこともありません。
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*自衛隊員たちが外で使う大きなテントのこと。
夫が選んだランタンから見えてきた家の中の防災とは
子どもたちのランタンへの興味も落ち着き出したころ、我が家ははじめてキャンプに行くことになりました。
キャンプ道具をいろいろ買いそろえることになったのですが…。
無駄なものは増やさない!
でもランタンは2ルームテントの部屋に1つずつと、外用に1つだから全部で3つは必要だ!
私と真逆!夫が選んだ3つのランタン
そして夫は新しく3つランタンを買ったのですが、どれも私の買った大きいランタンとは真逆を行く小さく軽いものばかり。
懐中電灯機能がついているランタンや、モバイルバッテリーとしても使えるランタンなど。どれも小型軽量なので持ち運びに便利でカラビナをつければ吊るして使うことも出来ます。
ランタンのスペック一覧
URL | ① 【公式サイト】LEDLENSER社 ML4 | ② Goal Zero社 Lighthouse Micro Flash(正規販売代理店のサイトへ移行します) | ③ 【公式サイト】5050WORKSHOP社 ミニマライト |
大きさ | H97×29mm | 約H93×W37.75mm | H123×W26.5×D26.5mm |
重さ | 71g | 68g | 約107g |
光量 | 最大300ルーメン | 最大150ルーメン | 最大200ルーメン/温白色、 最大180ルーメン/電球色 |
充電方法 | 専用充電池(Li-ion)/ 単3アルカリ電池×1本 | USB充電 | USB充電 |
ポイント | 3つの中で一番小さいのに、光量は最大で300ルーメン!私のランタンより明るい…。 | 懐中電灯機能付き。照射範囲が360度と180度で選べ、使い勝手が良い。 | 懐中電灯機能付き(最大250ルーメン)。モバイルバッテリーとしても使える。(2500mAh) |
ランタンの明るさ比較
実際に家の6畳の部屋を暗くし、【Goal Zero】を吊るして使ってみると、リュックの中身を確認できるほど明るいんです。
自衛隊員の夫があえて小さいランタンを選んだワケ
- 高性能であること。
- 機能的に防災グッズとしても使えるかどうか。
- 小さくてかさばらないもの。
2と3の理由は、我が家ではキャンプ道具が防災グッズとしての役割も持っているから。
本来防災グッズって使用頻度が低いものだから、防災グッズがかさばって家の狭い収納スペースを埋めてしまうのは非効率だと思うんだよね。キャンプも毎週のように行く訳じゃないし、小さくしまっておける方がいいよね。
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まとめ
「もしも」の時におびえ暴走してしまった私。
もっといろいろな角度から防災について考えなければいけなかったんだなぁと反省しました。
夫の考えをまとめると、
- 日常で使っている物でも災害時にも使えるものは防災グッズとして考える。
- 防災グッズはなるべくコンパクトに収納できるものにする。
- 家の中の物を定期的に見直し、整理整頓を心がける。
- 防災グッズはいつでも使えるよう点検・手入れをしておく。
- 災害時は必要最低限の生活が出来ればOK!
「もしも」の時を不安に思うのは誰しも同じです。
防災を「特別な事」と生活から切り離して考えるのではなく、日常生活の一部にしてしまえば「もしも」の時がいつ来ても大丈夫!と、心に余裕が持てるのかもしれません。
そしてどんな時も冷静でいられるよう、精神的にも強くなりたい!まずは家の中の整理整頓から心がけたいと思います。