被災時には、赤ちゃんや小さい子どものための食事を用意することが難しくなります。
赤ちゃんのミルク等の配給には時間がかかる場合が多いため、個人がしっかり備える必要があるのが現状です。
子どものための非常食は何を用意すれば良いのか、今回は特に赤ちゃんや乳幼児がいる家庭向けの情報を集めました。
いつもしも編集部ママスタッフの経験に基づいた口コミも取り入れていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
▼乳幼児ママが覚えておきたい、ママならでは防災グッズの備え方は、こちらの記事をどうぞ! 世の中にあふれる防災グッズを調査していく中、いつもしものママスタッフたちは気が付きました。 重いグッズを運ぶもの、堅い床から身体を守るもの、排せつ物を流さずに捨てる方法… そうなんです。 重くなった我 ... 続きを見る
ママだからできる備え!ベビーグッズは卒業したら防災グッズに
この記事の目次
子どもの非常食の備えこそ、大切と言える理由
子どもの非常食って、何を準備すれば良いのか迷いますよね。
よくわからないので先延ばしにしがちですが、今の時代はいつどこで被災するかわかりません。
「もしも」のときにも家族みんなが安心して暮らすために、備えておくことが大切です。
子どもの非常食について見直すべき理由を考えておきましょう。
- 先に月齢別の非常食のポイントを見る
子ども用の非常食配給の現状
被災時、子ども用の物資の配給は遅れたり、十分に行われない可能性があります。
平成28年度に内閣府がまとめた「避難所における被災者支援」に関するアンケート(※1)によると、赤ちゃんのミルク等の配給に対して不満が上がっていたことがわかります。
- 水不足のため、粉ミルク用のお湯を沸かしたり、哺乳瓶を洗って消毒できなかった
- 粉ミルクよりも液体ミルクのほうが便利だった
このアンケートによると、配給のみに頼っていては、赤ちゃんへの確実な栄養補給はできないかもしれません。
平成30年に農林水産省がまとめた「食料の家庭備蓄をめぐる状況」(※2)では、9月に発生した北海道の地震後の様子が報告されています。
- スーパー等の食品陳列状況の報告では、粉ミルクは発生後3日間は品薄・欠品状態だった
- 熊本地震における支援報告では総計278万食が配給されたが、パンやカップ麺はそれぞれ50万食以上配給されたのに対し、ベビーフードは9千食の配給だった
この報告からも、配給される量に限りがあることがわかります。
東京都は母親と子どものために「妊産婦・乳幼児を守る災害対策ガイドライン」(※3)を出しています。その中では、乳幼児に必要なミルクやおむつについて、最低3日間の備えをすることが勧められています。
最低限である3日間分は、自分で備えておいた方が良いでしょう。
それぞれの子どもに合った備えが必要
子どもが食物アレルギーを抱えている場合は、特に自分で非常食を用意しておく必要があります。
配給品は食べられない可能性があり、アレルギー症状を引き起こす恐れもあるからです。
また、すでに子ども用の非常食を用意していたとしても、定期的にそれを見直す必要があります。乳幼児のうちは、数ヶ月ごとに必要なものや量が変化するからです。
見直しのタイミングで、そのときの子どもの状況に必要なものを改めて用意しましょう。
【月齢別】赤ちゃんのための非常食のポイント
子どもの成長に応じて、非常食も替える必要があります。
非常食は最低3日分を用意するよう推奨されていますが、一週間程度の備えがあったほうが安心できるでしょう。
被災生活は長引く可能性があり、特に乳幼児用の食料は配給で手に入れづらいからです。
離乳食の場合も他の非常食と同様、持ち出すものと備蓄するものとを分けて準備しましょう。
災害時に持ち出す防災リュックには、軽量でコンパクトなアルミパウチのものなどを入れると持ち運びしやすいです。1~2日分程度の離乳食を用意しておきましょう。
notice
離乳食やおむつが必要な小さなお子さんの場合、避難のときにも抱っこする必要がありますので、防災リュックはできるだけ軽くしなくてはなりません。
女性向けの防災リュックは10キロ程度が目安と言われていますが、いつもしもでは、抱っこや赤ちゃんグッズの分を考慮してリュックは5キロ強に抑えることをおすすめしています。
防災リュックに入れるものも含めて一週間分の備えがあると安心です。家の中に離乳食の備蓄を4~5日分は用意しておきましょう。備蓄食料の場合は缶詰やびん詰めの離乳食を選ぶこともできますし、ローリングストックにしてもいいですね。
月齢別に非常食を用意するポイントをまとめました。
新生児~4ヶ月までの赤ちゃん(授乳期)
新生児から5,6か月までの赤ちゃんの場合、どのようにミルクをあげるかが問題になります。
普段は母乳で育てているというママさんも、非常用にミルクの備えをしておくことをおすすめします。
被災時には、ストレスや緊張で母乳が出なくなるかもしれないからです。
赤ちゃんのためのミルクは、大きく分けて3種類あります。
- 粉ミルク
- キューブ型ミルク
- 液体ミルク
最も一般的なのが粉ミルクです。大きい缶は持ち運びしづらいので、持ち出し用にはスティックタイプがおすすめです。
コスパも一番良いですし、スティックタイプを選べば計量の必要もありません。
キューブ型ミルクは、特殊な製法で粉ミルクをキューブ状に固めたものです。粉ミルクと中身は変わりませんが、こぼれないのと何個入れたのかわかりやすいというメリットがあります。
notice
この2つに共通して言えるのが、70℃以上のお湯で溶かし、その後湯冷ましする必要があるということです。避難所では水自体が不足する可能性があり、加熱してお湯にするのも難しいかもしれません。
そこでおすすめなのが、液体ミルクです。
パッケージの中にはすでに調乳されたミルクが入っているので、哺乳瓶に移し替えるだけで授乳できます。液体なので少し重量はありますが、どこでも授乳ができる便利さと安心を考えて、液体ミルクを選ぶ方が多いようです。
日本のメーカーでは、明治と雪印ビーンスターク、江崎グリコ、森永乳業の4社から発売されています。(2023年10月現在)
明治と雪印ビーンスタークは缶に入った液体ミルクです。専用のアタッチメントを装着して乳首を付けることで、そのまま授乳もできます。
缶から直接授乳すれば、移し替えたり哺乳びんを洗って消毒する手間が省けるので、外出時や水の使えない災害時におすすめです。(※乳首は洗浄・消毒しましょう)
グリコは紙パック、森永はパウチと、メーカーによってパッケージも異なっています。
重さや持ち運びやすさ、保管方法など利便性もそれぞれですので、どういった場面で使用するかを考えて状況に合ったものを選びましょう。
液体ミルクはメーカーによってパッケージが異なるので、容器のまま授乳したい場合は、使いたい液体ミルクに合わせた専用のアタッチメントや乳首を用意します。
check!
雪印ビーンスタークの液体ミルク「すこやか」も、オンラインショップでは缶のまま直接授乳できる専用アタッチメント付きで販売されています。(2023.3 追記)
メーカー専用のアタッチメント以外にも、液体ミルクの缶の太さに合わせた乳首や、
紙パックに取り付けられる乳首もあります。
粉ミルクでも液体ミルクでも、使った哺乳びんや乳首の洗浄・消毒は必要です。
しかし、被災地で授乳器具をすべて殺菌消毒するのは手間がかかり、難しいかもしれません。ライフラインがストップしていれば水は貴重ですし、電子レンジでの殺菌もできなくなります。
そんな時のために用意しておきたいのが、使い捨て哺乳ボトルです。
使い捨て哺乳ボトルであれば消毒不要で、すぐに使うことができます。(※中には水ですすいでから使うものもあるので、購入前に確認しましょう)
なんといっても使い捨てなので衛生的です。
ほとんどのものが通常の哺乳びんよりも軽量なので、一つは防災リュックに入れておきましょう。
check!
2021年4月、母乳バッグなどを製造しているメーカーから、哺乳びんを汚さずに何度も使える専用のインナーバッグが発売されました。インナーバッグを入れて授乳すれば、哺乳びんの洗浄や消毒の手間を省いて授乳ができます。かさばらないので、外出時や災害時の持ち出しにも助かりますね。(2021.6 追記)
哺乳びんや乳首が一つしかなくて、消毒が難しい場合にはどうすればよいでしょうか?
そんな非常時のために、紙コップで授乳する方法を覚えておきましょう。(※6)
イラストでわかる!紙コップ授乳法
- 赤ちゃんの手が紙コップに当たらないように、体をタオルで包む
- 縦抱きで抱っこして紙コップに大さじ1杯程度のミルクを入れる
- 紙コップで赤ちゃんの口を刺激する
- 赤ちゃんが口を開くので、ゆっくりとミルクを流し込む
生後1ヶ月の赤ちゃんでも、紙コップで授乳することが可能です。赤ちゃんが自分で飲めるように、ゆっくりと流し込むのがコツだそうです。
普段から練習しておくと、非常時にも慌てずに済みますね。
point
常温の液体ミルクを飲まない、という赤ちゃんのためには、携帯用カイロでミルクを温めるという方法もあります。
液体ミルクを入れた容器のまわりをカイロで包み、その上からタオルを巻くことで、お湯がなくてもミルクを温めることができるのです。
身の回りにあるものをどのように利用するか、普段からシミュレーションしておきましょう。
(2021.3 追記)
カイロで温めて飲ませることができるのは液体ミルクのみです。粉ミルクは70度以上のお湯による殺菌が必要で、カイロを使用しても安全に飲ませることはできませんので注意してください。(※8)
粉ミルクの調乳には軟水を
粉ミルクを使う場合、ミルクを溶かすための水(お湯)の用意も必要です。赤ちゃんのミルクのためには、軟水を選びましょう。
ミネラルウォーターには「軟水」と「硬水」があります。
水に解けているカルシウムやマグネシウムの量を数値化したものを硬度といい、硬度が120mg/L 以下を軟水、120mg/L 以上を硬水と言います。
notice
赤ちゃんはまだ消化器官が発達しておらず、腎臓の機能も未熟です。
そのため硬度が高い水の排泄がうまくできず、下痢を引き起こしたり、消化器官に負担がかかる可能性があります。
赤ちゃんの非常用飲料水を買う場合は、硬水か軟水かを必ず確認しましょう。
表記がない場合には、先ほどの硬度を記した欄をチェックしましょう。
120mg/Lが基準になることを覚えておくと、選ぶときに便利です。
育児用品専門店やドラッグストアなどでは赤ちゃん用の純水も売られていますので、普段からストックしておくと良いですね。
5,6ヶ月の赤ちゃん(離乳食スタート期)
離乳食をスタートする時期は、生後6ヶ月前後と言われています。
この時期の赤ちゃんのママは、何を防災リュックに入れればいいのか悩むかもしれません。
赤ちゃんが成長し食べられるものが増えるにつれ、非常食の中身も替えていく必要があります。
ミルクから離乳食に移行する初期の「ごっくん期」には、やわらかくて飲み込みやすいものを用意します。
非常食には、野菜が裏ごしされてフリーズドライにされたものや、お湯で溶くだけでできるフレーク状のおかゆなどがおすすめです。
赤ちゃん用の粉末タイプの野菜スープなども良いでしょう。
離乳食をスタートする時期とは言っても、まだまだ栄養の中心は母乳やミルクです。
もしこの時期に被災してしまった場合は、離乳食の衛生管理ができるかどうかを優先しましょう。無理に離乳食を始めることはおすすめしません。
ママに体力的・精神的な余裕があるかどうか、赤ちゃんの機嫌や体調なども見て決めましょう。
7,8ヶ月の赤ちゃん(離乳食中期)
生後7,8ヶ月は「もぐもぐ期」と呼ばれ、食べ物をつぶして飲み込むことができるようになります。
パンや麺類、舌でつぶせる程度の硬さの野菜が食べられるようになります。
point
離乳食に慣れてきて食べられるものが増えたら、鶏のささみやツナの缶詰、うずらの卵の水煮(黄身)などを加えると、たんぱく質が摂れます。
7ヶ月以上の赤ちゃん向けのベビーフードは少し種類が増え、麺類など様々な味の中から選ぶことができます。
初期に比べ、加減の難しい微妙な硬さの離乳食と母乳やミルクの両方が必要になる一番忙しい時期なので、非常食には、もぐもぐ期用のベビーフード、パウチの雑炊やうどんがおすすめです。
9~11ヶ月の赤ちゃん(離乳食後期)
9ヶ月からは「カミカミ期」と言われています。
赤ちゃんが食事に関心を持ち、手づかみで口に運ぶ練習をする時期です。
この時期には離乳食を1日3回にし、食材の種類も増やして食べられるものをより多くしていくことができます。
赤ちゃんが自分で食べたがる時期ですが、被災時には食べ物をこぼして汚した服を洗濯するのが難しくなります。食事するときには、タオルなどその場にあるもので簡易的にスタイを作ってあげましょう。
使い捨ての紙エプロンなども売っているので、買っておくと外出時にも便利です。
9ヶ月以上の赤ちゃん用のベビーフードはバラエティが豊かになり、手作りでは扱いづらいレバーなどが入ったものもありますので、上手に取り入れましょう。
point
離乳が進み、鉄分が不足しがちな時期なので、肉や魚、レバーなどを利用すると良いでしょう。肉や魚の缶詰の中で薄味のものを選べば、大人と分け合える非常食にもなります。
まだミルクも必要な時期なので、離乳食とは別に1日に2回程度のミルクも備えておくと安心です。
12ヶ月~1歳6ヶ月の乳幼児(離乳食完了期)
この時期は「パクパク期」と呼ばれ、離乳完了期となります。
ミルクの量を減らし、食事だけで栄養を摂るようになるので、これまで以上に栄養管理が必要になります。
赤ちゃんの食事への関心もより高くなり、手づかみで食べたがるでしょう。
しかし被災時には衛生管理が難しく、赤ちゃんが手づかみで食事をするのは不安な場合もあります。
手の洗浄をしっかり行うことができ、衛生的に安心できる状況の時だけに、手づかみ食べをさせてあげましょう。
本格的に自分で食べ始めると食べこぼしも盛大になるので、食事の時には専用のスタイがあるとママの気持ちも楽になります。
その場で洗えなければ、応急処置としてウエットティッシュなどで汚れを拭き取るだけでもOK!子ども達が3歳くらいになるまで毎日使っていたと思います
12ヶ月以上の赤ちゃん用のベビーフードは、具材も多く栄養が豊富です。
レトルトパウチのおかずや、ごはんとおかずが入ったランチセットなどを選ぶと被災時に役立ちます。
また、水分補給として1歳ごろから飲めるジュレ状の飲料も出ています。普段のお出かけにも使えて半年以上の賞味期限があるので、ローリングストックにもおすすめです。(2021.6 追記)
この時期には自我が芽生え始め、好き嫌いをするようになってきます。食べなれないものを食べようとしないかもしれません。
彩りがきれいなものや甘みがあって赤ちゃんが好きな味つけのものを備えておきましょう。
1歳7ヶ月~2,3歳までの幼児
離乳食を卒業する時期であれば、大人と同じ非常食を食べることができますので、非常食の準備も楽になります。アルファ米、缶入りのパンなど、定番の非常食も使えるでしょう。
また、大人の分を多めに用意するようにし、そこから取り分けることで、非常食の種類を減らしてコンパクトにすることができます。
子どもが好きな味の非常食を用意しておくと、避難場所などの慣れない空間でもご飯を食べてくれるでしょう。レトルトパウチのカレーやシチュー、ハンバーグなどがおすすめです。
分けるときのことを考えて、紙皿や紙コップ、スプーンがあると便利です。
紙皿の上からラップを敷いて使えば、何度も使えて衛生的です。
赤ちゃんの成長に合わせて、必要な離乳食はどんどん変わります。
うっかりしていると非常用の離乳食が使われないままになってしまうかもしれません。
離乳食を無駄にせず、賞味期限も守って使い切るために、ローリングストックがおすすめです。ローリングストックとは、多めに食材を買い置きして、その中から日常的に消費し、消費した分を買い足すという備蓄方法です。 非常食や防災グッズについて調べていると、ローリングストックという言葉をよく目にします。 従来の備えっぱなしとは異なる新しい防災の形なのですが、実際どうすればいいのかわからない方も多いのではないでしょう ...
ローリングストックって何?賢く活用して非常食の賞味期限切れを防ごう
普段から離乳食の備蓄があると、お出かけの時やママの体調が悪くて離乳食を作れないときなどにも使えます。
効率的なローリングストックをこの機会に始めてみてはいかがでしょうか?
ぐずり対策には子どもの好きなお菓子を
子どもは慣れない環境では不安を抱えるため、ぐずって泣き出すかもしれません。避難場所では大勢の人がいるため、夜中に泣き出したりするとママも焦ってしまいますね。
子どもがぐずったときのために、好きなお菓子を用意しておくことをおすすめします。
賞味期限の長いボウロやクッキー、ビスケットなどを防災リュックに入れておきましょう。
お菓子のほかにも非常時に子どもを安心させてくれるグッズを紹介していますので、こちらも参考にしてください。
食品アレルギーに注意!
子どもが食品アレルギーを持つ場合、配給される食事に頼らず、個人で非常食を備える必要があります。
自治体もできる限りの配慮をしてくれますが、100%の対応は難しいのが現状です。
すべての子どもに適切な配給を行うことは難しく、何を用意するかの判断は自治体に任されているのです。
自分の住んでいる自治体がどのような判断でベビーフードを調達するのかはわからないので、事前に自分でアレルギーに対応した十分な量のベビーフードを確保しておきましょう。
アレルギー対応のベビーフードを用意しよう
最近は、アレルギー対応の離乳食や非常食もぐっと増えました。
各メーカーから「特定原材料7品目不使用」のベビーフードが販売されているので、上手に利用しましょう。
市販のベビーフードは強い味方ですが、子どものアレルギーを一番把握しているママ手作りの離乳食も、ストックしておけば立派な非常食。少し多めに作って冷凍保存しておくと安心です。
冷凍保存をもっと詳しく
アレっ子ママの悟り、困ったらシンプルなおかゆ一択!
小学生になってだいぶ食べられるものが増えてきましたが、離乳食期は気軽に外食することも難しくて…たまに一人で出かけると、やたらとチーズの入ったものを食べていました(笑)
そんな時に活躍していたのは、味の付いていないシンプルなおかゆのパウチ。愛用していたのはGreen Mindです。離乳食用に、月齢に合わせた硬さのものが用意されています。
これに、子どもが気に入っているふりかけを一緒に持ち歩いていました。
一週間三食ずっとでは栄養が気になりますが、何食分かはこんな風にシンプルにしてしまっても全然問題ありません。大人だって食事をおにぎりだけで済ませることもありますよね。
アレ持ち・アレっ子(=アレルギー持ち・アレルギーっ子)にとっては、安心安全に食べられることが最優先! 原材料を気にして疲弊するより断然おすすめです。
ベビーフードの味の濃さが気になる時にもあると良いと思います。
栄養面は、多少ではありますがふりかけで調整してみましょう。
減塩タイプ・野菜多めなどいろいろな種類がありますので探してみてください。
自作してみるのも手です。我が家は、甲殻類は大丈夫だったので、乾燥小エビをすりつぶして青のりやゴマと合わせたものをよく作っていました。離乳食の進み具合に合わせて、塩をちょっと足すと良いでしょう。かつお節やきなこも便利ですよ。
【白飯食べ比べ】アルファ米4選と非常時に白いごはんを食べる方法まとめ
もしもに備えて非常食ご飯を用意するなら、好みの味にカスタマイズできる白飯がおすすめです。 以前いつもしも編集部で味付ご飯を食べ比べた時も、好みに合わない味を完食するのにとても苦労しました。 では、災害 ...
続きを見る
初めての食材は慎重に
離乳食を与える時期は様々な食品を試していく時期です。
少しずつ食べることのできる食品が増えていきますが、初めて食べる食品にアレルギー反応を起こす可能性もあります。
どの食品で反応が出たかを特定するため、一度の離乳食で初めて食べる食材は1種類だけにしましょう。
また、初めての食材を試すのは、赤ちゃんの体調が良いときにしてくださいね。
さらに注意したいのは、食材を試すタイミングです。
notice
食べたものにアレルギー反応が出た場合には、医師の診察を受ける必要があります。
被災時には医療機関が機能していない場合が多く、機能していたとしても道路状況等の影響で、すぐに病院に着くのが難しいかもしれません。
「特定原材料不使用」と記載してあっても、赤ちゃんにとって初めての食材が含まれている場合には、被災時の使用はおすすめできません。
すでに食べたことがある食材を使っているものを、非常食として選びましょう。(※7)
日常でも、もしアレルギー反応が出たらすぐに病院に連れて行けるよう、初めての食材は平日の午前中に試すのがおすすめです。
大人の非常食は子どもにも使える
大人も子どもも一緒に食べられるものを選ぶと、非常食や備蓄食料を用意するのが楽になります。
大人と乳児が一緒に食べられるものには、
- おかゆ
- リゾット
- スープ
などがあります。離乳食が完了していれば、
- アルファ米のご飯
- うどん・そうめんなどの麺類
- カレーや丼ものなどのレトルト食品
- 缶入りのパン
なども一緒に食べることができます。
大人の非常食を子どもに分ける際に気をつけたいのが、アレルギーを引き起こすものが入っているかどうかです。
また、香辛料を使っていたり食べたことのないものだと、子どもが嫌がって食べてくれない可能性があります。
災害時でも家族みんなが笑顔になれるような非常食を用意しましょう。
まとめ
赤ちゃんにミルクや離乳食を与えるのは、親の大事な務めです。
万が一被災したときでも、それは変わりません。
非常時は乳幼児のミルクや離乳食ほど調達が難しくなるので、日頃から準備しておくことが必要です。
ローリングストックを活用したり、大人と分け合えるものを選ぶことで、賢く備えておきましょう。