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非常食と備蓄食料の違いは? どちらもストックして「想定外」に備えよう

2019年10月21日

備蓄食料-アイキャッチ

非常食について調べていると、非常食のほかにも防災食保存食備蓄食料など、様々なワードがヒットして混乱しがちです。
具体的にどんな状況で使うのかわからない、用途や種類が沢山あって選べないと、つい後回しにしてしまう方も多いでしょう。

ここで改めて、非常食の基本についておさらいしてみましょう。
それぞれの非常食の役割や違いを知ることで、あなたの家庭に最善な非常食を選ぶことができます。

そもそも非常食とは?何のために備えるものなのか

「防災グッズ、非常食の備えを万全に」

こんな言葉をよく聞くものの、

何となく非常食を買ったけど、これで万全と言えるのか不安

どんな非常食を買えばいいのかわからない…

なんて方が多いのではないでしょうか。

このような不安や混乱が起こるのは、非常食の定義が広くて曖昧だからです。
「非常食」とひと言でいっても、実はいくつかの意味を含んでいるのです。

それぞれについて、解説していきましょう。

「もしも」の非常食は最低限必要なエネルギー

一般的な「非常食」の定義を調べると、

memo

災害などの非常時に備えて、あらかじめ準備しておく食料

とあります。(※1

つまり、災害などの際に生き残るために必要な食料です。緊急避難した場所から出るまで、または避難所などに支援物資が届くまでの間、必要最低限のエネルギーを得るためのものと考えておくと良いでしょう。

この場合は、避難の際に非常持ち出し袋や防災リュックに入れて持ち運びができる軽量なものが理想です。

notice

避難所まで距離がある場合もありますので、防災リュックが重くなりすぎないようにしましょう。10kgのリュックでも、10分以上背負って移動するとかなりの負担になります。必要以上の非常食を入れないよう注意してください。

最低限のエネルギーとなる非常食

主に災害時の緊急避難中に食べるため、調理の必要がないものがおすすめです。もし必要だとしても、水やお湯を入れるだけの簡単なものであれば、貴重な水や熱源を使いすぎることなく食事ができます。
防災リュックのスペースには限界があるため、軽くてかさばらない、それでいてカロリーの高いものを選びましょう。
頻繁に入れ替える必要がないように、非常用に作られた長期間保存できるものがいいですね。

また、せっかく準備していても味が受け入れられずに食べることができなかった、となってしまっては元も子もないので、非常食は事前に味見しておくことをおすすめします。

「これなら食べられる」というものを準備しておくことで、緊急時でもストレスを感じずにカロリー補給ができるでしょう。

もしものときの非常食

  • 非常用の栄養機能食品(バータイプ)
  • ゼリー飲料(カロリーの高いもの)
  • アルファ米

一方、近年では大規模災害が起きたときにライフラインや物流が長期間ストップする事態が生じています。そのような場合、避難所あるいは自宅で避難生活を送るための備蓄食料も必要です。

正しい備えをするために、非常食と備蓄食料の使い分けをより詳しく見てみましょう。

非常食と備蓄食料の違い

非常食集合

前述したように、非常食は緊急時にエネルギーを補給するためのものですが、備蓄食料は長期間に及ぶ被災生活に備えるためのものです。
備蓄食料は、さらに用途を2つに分けることができます。

ひとつは、避難所や自宅で避難生活を送る場合の1週間程度の食料です。電気・水道・ガスなどのライフラインが一部途絶えた状況も想定して、1週間程度の食料を用意しておきます。

この場合、ご飯に味噌汁など、食べなれていてホッとできるものがおすすめです。
アルファ米に即席の味噌汁、レトルトパウチのカレーやおかずなどが良いでしょう。
常温でそのまま食べられるもの、もしくはカセット式コンロが使える前提で、お湯を使った簡単な調理で食べられるものを選びましょう。

★1週間程度の備蓄

  • アルファ米
  • 缶入りパン
  • シリアル
  • カップ麺
  • 即席の味噌汁、スープ
  • レトルトパウチ食品
    (カレー、丼もの、おかず、野菜)
  • 自然解凍OKの冷凍食品
  • 缶詰
    (魚、肉、豆類、野菜、フルーツ)
  • ロングライフ牛乳、豆乳
  • 野菜ジュース

もうひとつは、より長期間にわたって食料の入手が難しい状態に備えたものです。
数週間、あるいは数ヶ月にわたる非常事態を想定します。
自然災害だけでなく、物流の滞りや買い占めなど、社会現象から来る物品不足これに当たります。

この場合は、ある程度はライフラインが復旧しているものと考え、比較的保存期間が長いもので、かつ簡単な調理ができるものが良いでしょう。
上記の1週間程度の備蓄食料にプラスして、主食である炭水化物のバリエーションを増やし、味に変化をつけたり栄養バランスを整えるために「ちょい足し」できる乾物などがあると便利です。
ドライフルーツやビスケットなど、長期保存できるおやつもあるといいですね。

★に加える備蓄食料

  • 無洗米
  • パックご飯
  • ロングライフパン
  • 素麺、うどん、パスタなどの乾麺
  • ホットケーキミックス
  • 海苔、ごま、かつお節などの乾物
  • 味噌、醤油などの調味料
  • ジャム、スプレッド
  • ドライフルーツ
  • ビスケット、チョコレート

どちらの場合も、生き延びるためだけの緊急用とは異なり、ストレスを溜めないことも目的となります。避難生活からくるストレスを少しでも解消して快適に過ごすための食事が望ましいでしょう。

避難生活は単調で息苦しいものになりがちなので、食事はストレス対策のためにも重要です。普段の生活に少しでも近い食事ができれば、心も体もホッと一息つくことができます。

アルファ米、缶入りパンとは

非常食を調べると必ずと言っていいほど出てくるのが、アルファ米缶入りパンです。
よくわからないので買うのをためらう方もいるかもしれませんが、とても便利なアイテムなのでぜひおすすめします。

長期保存を可能にしたアルファ米

アルファ米は、炊飯したお米を急速乾燥させて作ります。

お米にはデンプンが含まれますが、生米のままでは「ベータ(β)デンプン」と呼ばれ、消化されづらくまずい状態です。
これを炊飯し水分が含まれると、米がアルファ化し「アルファ(α)デンプン」になります。

アルファ化した米は消化しやすく、味も美味しくなります。
この状態で急速乾燥させると、お米はアルファ化した状態で保たれ、お水かお湯を入れるだけで炊飯したお米の状態に戻るのです。

非常食アルファ米水分がないため長期保存が可能になり、非常食にも備蓄食料にも適しています。
最近はチャーハンや炊き込みご飯など味にこだわったアルファ米もあります。予め試食して気に入ったものを選んでおけば、賞味期限が迫っても普段の食事に取り入れられるでしょう。

進化の目覚ましい缶入りパン

缶入りパンは、阪神・淡路大震災の教訓から開発・製造が始まったアイテムです。
通常であれば、パンは消費期限が短いものですが、缶入りの場合は1~5年程度の賞味期限があります。

塩味のものは賞味期限が短くなってしまうようで、缶入りパンは基本的に甘いものが多いです。甘いものは心を満たし、一時的にストレスを軽減させるはたらきがあるので、被災時の緊張感を和らげてくれることを期待できます。

最近の缶入りパンはクオリティが高く、

  • キャラメル味・オレンジ風味・あんこ味
  • ブリオッシュ風
  • マフィン型
  • 卵不使用

など、市販のパンにも劣らないバリエーションと満足感の高いものが揃っています。

非常食-缶入りパン

保存食=非常食のこと?

保存食とは、一般的に長期保存が可能な食品を指して使われる言葉です。

非常時かどうかに関係なく、食品を加工することで賞味期限を長くしている食品です。乾燥や燻製といった調理法、缶詰やレトルトパウチにするなどの加工によって長期保存を可能にしています。
つまり、保存食は非常食としても備蓄食料としても使えます。

昔から親しまれている味噌や梅干し、漬物、かつお節なども保存食ということができるでしょう。

非常時や備蓄に使える保存食

  • 各種の缶詰
  • 果物のジャムやコンポート
  • 野菜の酢漬(ピクルス)
  • 乾物

なかでも缶詰は賞味期限が長く比較的安価なので、非常時から普段の食事でも使う人が多いです。
よく使うものとしては、ツナ缶やさば缶、スパム缶などが思い浮かぶでしょう。最近はおつまみにもなる焼き鳥の缶詰やおでんの缶詰、スイーツの缶詰などもあります。

非常食サバ缶

ローリングストックを活用した備え

ローリングストックとは、いつも使っている比較的賞味期限の長い食品を多めに購入しておいて、賞味期限の近いものから消費し、消費した分を買い足して補充するという備蓄方法です。

普段の生活で定期的に消費するので、使うときに賞味期限が切れていた、という失敗が減ります。
また普段から食べなれていることで、非常時に味が受け入れられず食事ができない、という事態を防ぐことができます。

備蓄食料をローリングストック方式で定期的に入れ替えることで、災害など「もしもの時」に備えることができるのです。
こちらの記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

非常食と備蓄食料はどちらも必要!

非常食や備蓄食料を購入する際には、家族の人数、好みと用途に合ったものを相談して購入しましょう。
購入方法や量の目安をまとめました。

非常食や備蓄食料の購入場所

店舗やインターネットで購入することができます。それぞれのメリットがありますので、上手に使い分けましょう。

最近ではスーパーでもアルファ米などの非常食を見かけますし、ホームセンター、ドラッグストア等でも購入することができます。特にホームセンターでは、災害時用の特設コーナーが設けられていることが多く、一度に非常食から防災グッズまで揃えることができます。
キャンプなどのアウトドアグッズを売るショップも穴場のようです。

merit

  • 自分の目で見て判断するため、現実的なものを選べる
  • 必要なものを少しずつ買い足すことができる

ネットで買うなら、防災グッズ専門店のサイトや、amazonや楽天市場など大きなショッピングサイト内にある非常食を扱うショップで購入することができます。
なかにはスーパーでは見かけないけれど、ネットなら購入できるアイテムもあります。
店舗より割高な場合もありますが、小さな子どもがいてゆっくり買い物ができないときなどはネットが便利ですね。

merit

  • 豊富な品揃えで比較しながら選べる
  • 一度に大量購入できる

3日分×3人分など、家族の人数に合わせてパッケージやセットでも購入できます。味のバラエティも豊富なので、家族で楽しく選ぶことができるでしょう。

非常食をネットで購入

スーパーで揃える非常食や備蓄

何から買えばいいのかわからない、という人は普段の買い物のついでにスーパーで日持ちするものを探してみてください。賞味期限をチェックするだけでも、意外なものが常温で長期間保存できると知ったり、新しい発見があるかもしれません。

大型のスーパーならアルファ米なども置いていますし、災害用に作られたものではなくても、非常食の代わりになるものは沢山あります。

備蓄のための食料はローリングストックで少量ずつ補充するため、スーパー食料品店が中心になります。スーパーであればわざわざ買いに行く負担も少ないですし、コストも抑えることができます。
海外ならではの大容量パックの食品が揃う「コストコ」や一般の人も利用できる「業務スーパー」、スーパーではありませんがレトルトカレーなど食品も人気の「無印良品」も、ローリングストックで話題になりますね。

赤ちゃんや小さな子どもがいて頻繁にお店に行けないという人には、ネットスーパー生協などの宅配を利用するのもおすすめです。

買うべき量の目安

上記の情報を見てもわかるように、非常食は1~2日分程度、備蓄食料は3日~1週間分程度を用意していると安心です。

一般的には「1週間程度の食料」と記載されている場合が多いですが、非常食と備蓄食料とを分けて考えましょう。

例えば、夫婦と子ども2人の家庭の場合は、

  • 4人分の「もしも」の非常食×1~2日分
    (軽量でかさばらず長期保存のもの)
  • 4人分の非常食・備蓄食料×3日分以上
    (いつも家族で食べているもの)

があると安心です。

特に小さな子どもの場合、味が好みでないと食べない恐れがあります。普段から食べなれさせておくか、子どもの好きな味を見つけておくと良いでしょう。
大人も普段から食べているお気に入りのものだと、非常時のストレスも減りますね。

家族の好みに合わせた備蓄の一例

備蓄食料の例-子ども

備蓄食料の例-家族全員

備蓄食料の定番レトルトカレー。我が家では、幼稚園児の娘には大好きなキャラもの、小学生の息子用、私の好きな無印良品のカレーに夫用のビーフカレーと色々取り揃えています

ほかにも、子どもの精神安定剤にもなるお菓子を入れておくと、避難所でのストレスが減るかもしれません。
チョコレートなどは高カロリーなので、いざというときは非常食の代わりにもなります。

家族の人数や好みに合わせた備蓄食料については、こちらの記事で詳しく解説しています。

避難所で食事は配給される?被災後の実情

被災した際に、避難所で食料が配給されるまでにはどれくらいかかるのでしょうか?
東日本大震災の際のアンケートを見ながら、非常食の重要性について考えましょう。

避難所に食料の備蓄があるとは限らない

避難所での配給イメージ東日本大震災の際に避難所となった6つの市の住民・自治体の担当者に「食料の備蓄があったか」という質問をしたところ、備蓄があったと答えたのは29%で、備蓄がなかったと答えたのが71%でした。

自治体により異なりますが、自分の属する自治体が100%の備えをしているとは限りません。

次に、「いつ応急用食料が届いたか」という質問に対しては、

  • 当日届いた…16人
  • 翌日届いた…8人
  • 翌々日以降届いた…3人

という結果でした。

しかし、当日や翌日に届いたという食料は、他の地域の住民の炊き出しや、自宅から食料を持参した人が分けあったものであったようです。
炊き出しのおにぎりは1人当たり半分から1個だったそうなので、十分な量とは言えなかったでしょう。

ほとんどの人が備蓄食料がなく、わずかな食料で食いつなぎ、3日後に開いたスーパーで何とか調達したようです。(※3

point

このように、自治体に備蓄があるか、配給がどの程度なされるか、応急用食料が届くまでにどの程度かかるかは、はっきりとした予想がつかないものです。最低限の備えは各自でしておくことをおすすめします。

特に用意が必要なのが、乳幼児を持つママさんです。乳幼児のためのミルクや離乳食は通常の食料よりも届くのが遅い可能性があり、分けてもらうのも難しいことが予想されます。
避難生活が長くなる可能性も考えて、多めに用意しておきましょう。

非常食以外にも、ママにぜひ読んでもらいたい地震に対する備えについては、こちらの記事も参考にしてください。

まとめ

もしものときために非常食や備蓄食料を備えておくことは、もはや常識と言えます。
どれを買えばいいのかわからない、どうせ避難所で配給されるから大丈夫などと思っていると、いざという時に家族を危険にさらしてしまうかもしれません。

自分と家族の命を守り、ストレスを減らすことのできる備えを、今から始めておきましょう。

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  • この記事を書いた人
kururi

kururi

眼科勤務後、ボランティア活動のために海外へ移住。異文化の中で、様々な「幸せのカタチ」を目の当たりにしました。現在はライターとして、日々感じたことや学んだことを発信しています!

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