いつもしも編集部に入って1年、最初はほぼ丸裸状態だったわが家の備蓄も、だんだんと充実してきました。
しかし、最近の悩みは「備蓄品に偏りがある」ということ。
水や食料、ライトや衛生用品などのグッズはまあまあ備蓄していますが、ヘルメットなどの安全グッズやトイレがかなり手薄なままなのです。
そんなとき、夫から「今年のふるさと納税どうする?」という話がありました。
わが家では4〜5年前から、毎年ふるさと納税を利用しているのです。
毎年やっているふるさと納税を利用して、備蓄品を強化することにしたわが家。
実際にやってみて、気付いたことやうまくいかなかったことをまとめました。
この記事の目次
今さら聞けない!?ふるさと納税って何ですか?
ふるさと納税とは、そもそも「都市」と「地方」の税収格差から生まれた制度です。
地方の住民サービスを受けて育ち、成長して都会に出ていった人が、少しでも故郷に恩返しできるよう作られました。
出身以外の自治体にふるさと納税をすることもでき、地方を応援する制度として利用されています。
先に返礼品のレビューを見るふるさと納税ってこんな仕組み
住んでいる場所以外の自治体にふるさと納税を申し込むと、翌年の所得税・住民税から2,000円を引いた額が控除されます。
つまり、実質負担額2,000円で返礼品がもらえるということになります。
でも返礼品の中には2,000円以上するものもたくさんあるから、私はメリットを感じてます!
申し込みの流れと必要な手続き
ふるさと納税を利用する手順は難しくありません。
でも限度額の計算はネットにシミュレーターがあるし、申し込みもネットショッピングとほぼ同じで、そんなに難しくないよ。
限度額を超えた分は税金から控除されず、通常の寄付という扱いになります。
控除の範囲内でふるさと納税を利用したい人は、限度額を超えないようにしましょう。
ワンストップ特例制度で手続きをさらに楽に
確定申告をする必要がない会社員の方などは、ワンストップ特例制度(※1)が便利です。
確定申告をせずに寄付金の控除を受けられる制度で、下記の条件を満たす場合は利用することができます。
ワンストップ特例制度を利用できる条件
- 確定申告をする必要がない(給与所得者・医療費や住宅ローンの控除を受けない など)
- 1年間のふるさと納税の寄付先が5自治体以下
書類をしっかり保管しよう
申し込み後に、寄付をした自治体から「受領書」が送られてきます。
ふるさと納税の申し込みをしたすべての自治体から受領書が来ているかを確認して、大切に保管しておきましょう。
ふるさと納税の仕組みややり方について、楽天ふるさと納税から解説動画が出ているので、参考にしてみてください。
楽天ふるさと納税【公式】 - 【初心者必見】ふるさと納税サイトの選び方!人気のおすすめのサイトも紹介
ネットでの申し込みが便利
自治体によっても異なりますが、主に以下の方法でふるさと納税を申し込むことができます。
自治体に直接申し込むこともできますが、仲介サイトを利用して申し込む人が大半です。
楽天やYahoo!などのECサイトもふるさと納税を扱っているので、普段から利用している人はショッピングと同じ感覚で申し込めますよ。
私は楽天市場を利用することが多く、ふるさと納税も毎年「楽天ふるさと納税」を通して申し込んでいます。
総務省より、仲介サイトによるふるさと納税へのポイント付与は、2025年10月より廃止すると発表されています。(※3)
どこを使ったらいいかわからない!という人は、仲介サイトを比較しているサイトもたくさんあるので、参考にしてみてくださいね。
個人情報の流出やお金を騙し取られる被害も出ているみたいだから、十分注意が必要だね。
返礼品だけじゃない!ふるさと納税のメリット
ふるさと納税といえば、豪華な返礼品のイメージがある人も多いかもしれません。
もちろん返礼品も魅力の1つですが、他にも私が感じているふるさと納税の良さをご紹介します。
特定の自治体を応援できる
ふるさと納税を通して、地元や過去に住んでいた町、旅行で訪れたことのある場所などを応援することができます。
今は住んでいなくても、縁のある町には愛着がありますよね。
市の高齢化がかなり進んでるから、祖父の暮らす環境が少しでも良くなればいいなぁと思って。
自治体の新たな魅力を発見できる
行ったことのない町は、教科書で習った特徴や特産品しか知らなかったりします。
ふるさと納税の返礼品を探していると、意外な特産品や工芸品を見つけて、その自治体に興味を持つことも。
寄付金の使い方を指定できる
自分が住んでいる自治体で税金を納めても、どんなことにお金を使って欲しいかまでは指定できません。
しかし、ふるさと納税で寄付したお金は使い道を指定できる場合もあるのです!
迷ったときは「市長におまかせ」を選べばいいし、地域づくりに参加してる感じがしそうだね。
楽天ふるさと納税で防災グッズ探し
わが家の偏った備蓄を補強すべく、ふるさと納税で「非常用トイレ」と「ヘルメット」を探すことにしました。
そもそも、ふるさと納税に防災グッズの取り扱いはあるのか…?
意外といろいろあるんだよ〜!
今年も残すところ1週間余り。この時期、最後の #ふるさと納税 に駆け込む我が家。最近は #返礼品 で #非常食 や #防災グッズ を備える人も多いようです。
数年前に選んだのは #簡易トイレ。大事な備えですが、普段はなかなか買いにくいので、こういう機会を利用するのもいいですね👍#いつもしも pic.twitter.com/dYz7dPu4j0— いつもしも◇ママと子どもの防災 (@itumosimo) December 22, 2022
果たして希望の返礼品に出会えるのか?
普段楽天市場を利用することが多い私は、楽天ふるさと納税のサイトで、まずは「防災」を検索!
するとなんと、かなりの数がヒットしました。(関係なさそうなものもまぎれてますが)
ここから条件で絞って、希望に合う返礼品を探します。
予算ピッタリに収めたくて毎年組み合わせに苦戦する私ですが、今年もその方針を貫きます!
選んだ返礼品はこちら!
検討に検討を重ね、ほしい返礼品を絞り込みました。
それぞれについてご紹介します。
安全のための防災グッズ「ヘルメット」
わが家では、子どもは自転車用のヘルメットがありますが、自転車に乗らない大人の分はありません。
以前から「ヘルメットあった方がいいよね…。」と思いつつも、収納が限られるマンション住まいのため、なんとなく後回しにしてきました。
しかし、最近のヘルメットは進化していて、収納事情を考慮した商品も続々と登場しているのです。
楽天ふるさと納税のサイトでも、コンパクトに畳める愛知県名古屋市のオサメット(13,000円)を発見しました。
ヘルメット試着の様子はこちらの記事で紹介しています。
とにかく数を重視!「非常用トイレ」
ふるさと納税のサイトで「防災 トイレ」と検索すると、結構な数が出てきました。
見ていると、防災用のトイレといっても色々な内容のものがあります。
処理用の袋と凝固剤の数がなるべく多いものが欲しい!
色々な返礼品を比較した結果、コスパのいい神奈川県藤沢市の非常用簡易トイレ 60回分(10,000円)を申し込みました。
先に非常用トイレのレビューを見る残りの予算で、なにか非常食として備蓄できるものを探そうかな。
楽しみも大事♪ 備蓄用おやつ
私は福岡県の出身なので、九州のどこかの自治体に寄付したいな〜とサイトを見ていたところ、宮崎県都城市のOH!オサカーナ6種600gセット(5,000円)が目に止まりました。
常温保存可能で栄養豊富、賞味期限も製造から180日と、備蓄にピッタリではありませんか!
色々な味が楽しめそうですし、何よりうちの家族みんな好きそうなことが決め手になりました。
豪勢なお肉だけでなくこんな素敵なおやつもあるとは、層の厚さを感じました。
非常食おやつに関心がある方は、こちらの記事をご覧ください。
余った予算の使いみち
予算の残りは2,000円。
この金額で申し込める返礼品はあまりないので、石川県珠洲市と石川県輪島市に1,000円ずつ災害応援寄付金として申し込みを決めました。
これは返礼品のない寄付金で、地震や水害などの被害を受けた様々な自治体が寄付を受け付けています。
ふるさと納税だったら申し込みも簡単だし、自治体に直接届くので安心です。
もちろん、ふるさと納税以外にも被災地への支援はできます。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
これで予算の30,000円をすべて使いきり、申し込みを完了しました。
到着までのワクワクはふるさと納税の醍醐味
返礼品の中には、発送時期が明示されていないものも多くあります。
はっきりといつ届くかわからないので、「もうそろそろかな〜?」と待つ時間は、ふるさと納税の楽しみの1つでもあるのです。
返礼品がぞくぞくと到着!するはずが…。
例年、利用が集中する年末にふるさと納税を申し込んでいたため、人気の返礼品は届くまでに時間がかかることもありました。
しかし今回ふるさと納税の申し込みをしたのは、2024年7月下旬。
この時は、返礼品はすぐに届くだろうと考えていました。
ヘルメットに対する家族の意外な反応
申し込みから3〜4日後に、早速オサメットが届きました。
実は、私が「ヘルメットを買う」というと、「ヘルメットを何個も収納する場所ないよ…。」と難色を示していた夫。
コンパクトに畳める実物を見て、「へぇ〜これなら場所取らないね。」と納得した様子でした。
夫も試着してみて問題なく被れたので、夫の分の追加購入を決定!
その様子を見ていた小学4年生の娘が、「私もオサメット被ってみたい!」と言い出して、試着と収納にチャレンジしてみました。
被ってみると、子どもでも大き過ぎることなく安定していました。
説明を見ながら1人で畳んで収納することもできたので、扱いはとても簡単です。
大好評のOH!オサカーナ
注文から2〜3週間経って、小魚のおやつセットOH!オサカーナが到着しました。
イメージより袋が大きかったのは、嬉しい誤算でした。
家族からも「美味しそうだね!」と好印象。
試しに「大豆・昆布ミックス」を開けて食べてみると、
みんな気に入った様子で、すぐになくなってしまいました。
美味しいおやつで、宮崎県都城市へのイメージがすっかり良くなった子ども達。
私が「宮崎県は他にも美味しいものがいっぱいあるし、海もキレイで素敵なところだよ!」と力説すると、「行ってみたい!」と言いだしました。
見ず知らずの土地とつながりを感じられるところも、ふるさと納税のいいところですよね。
待てど暮らせどトイレが来ない
申し込みから1ヶ月が経っても、非常用簡易トイレが届く気配はありません。
商品情報を改めて見ると、発送時期の注意書きがありました。
私がふるさと納税を申し込んだ直後の8月上旬、宮崎県でM7.1の大きな地震があり、「南海トラフ地震臨時情報」(※5)が発表されるという事態が起きました。
また台風が相次いで上陸し、各地で水害が起きたことで、全国的に災害への意識が高まった時期でもあったのです。
一般的にも非常食や防災グッズの品切れが起きていたので、その影響もあったのかもしれません。
この時の私も、「今大きい地震が来たらどうしよう、早く届きますように!!」という気持ちでいっぱいでした。
非常用トイレが届いたのは、申し込みからおよそ2ヶ月後の9月中旬。
コンパクトな箱に、たっぷり60回分が入っていました。
ようやくトイレが届いて一時はホッとしたものの、よくよく考えてみると…。
全然足りんやん!!
これまでトイレを全く備蓄してなかったくせに、少しでも手に入った途端パニックになる私。
慌てて非常用トイレを買い足しました。
非常用トイレは災害時だけでなく、帰省や旅行などで長距離移動するときも役立ちます。
今後は家族旅行にも、バッグに非常用トイレを忍ばせて出かけたいと思います!
こちらの記事で、小さな子ども向けの非常用トイレ使用法を紹介しているで、参考にしてみてくださいね。
収納場所を確保せよ
備蓄にヘルメットと非常用トイレが新たに加わり、防災力が確実にアップしてきたと言えるわが家。
しかし備蓄が増えるにつれ、悩んでしまうのが収納場所です。
非常食や防災グッズはクローゼットや納戸に入れていますが、ヘルメットは奥の方にしまい込むわけにはいきません。
収納場所の条件として、
- すぐに取り出せる
- 家具の転倒などの影響を受けにくい
上記を考慮した結果、ダイニングに据えつけている吊り戸棚の中に決定しました。
コンパクトなので、こんな狭い場所にも収納できます。
買い足した非常用トイレを一緒に並べても、場所を取りません。
断捨離しないとな〜。いつか、そのうちに…。
備蓄の収納場所にお悩みの方は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
他にもある!防災に役立つおすすめ返礼品
数年前、ふるさと納税を始めたばかりの頃のわが家は、肉や果物などの生鮮品を選びがちでした。
返礼品の届く時期が重なると、冷蔵庫がいっぱいになったりすぐに食べないといけなかったり…。
バタバタするし、他に食べるものもいっぱいあるしって感じで。
なんだかもったいないなぁ…と感じて、次第に常温保存できて日持ちするものを選ぶようになりました。
私が過去に申し込んだ、非常食にもなるおすすめ返礼品をご紹介します!
ドライフルーツで贅沢な気分に♪
「信州上田」という響きに惹かれて注文した、ドライフルーツのセットです。
レーズンやイチジクのドライフルーツはたまに食べますが、詰め合わせはなかなかお目にかかれないのでテンションが上がりました。
ローリングストックに最適!シリアルセット
シリアルは常にストックしているので、色々な種類のシリアルセットはかなり助かりました。
普段あまり食べないプレミアムな商品も含まれていて、家族で「やっぱり違うね〜!」と食べた思い出があります。
新たな発見があるかも?インスタントラーメンセット
たまに食べるカップラーメンを、異様に喜ぶうちの子ども達。
詰め合わせセットを申し込むと、普段買わない種類のものも入っていて、色々試すことができました。
防災のきっかけはどこにでもある
ここ数年、わが家ではふるさと納税を毎年申し込んでいますが、防災に利用するなんて考えたこともありませんでした。
ふるさと納税で防災しよう!と決意した今年。
家族みんなでヘルメットを試着や備蓄品の試食をして、ずっと気になっていた災害支援金の寄付もできて、個人的にはかなり満足度の高い体験となりました。
ふるさと納税以外にも、防災の第一歩を踏み出すチャンスは生活の中にたくさんあります。
普段買い物をしているスーパーやドラッグストア、ホームセンター、ネットショッピングにも、防災のきっかけは隠れているのです。
店員さんに「非常食ってありますか?」と聞いてみる、ネットショップで「防災・備蓄」のカテゴリをのぞいてみるなど、いつもの買い物ついでに「防災」を探してみましょう。
非常食でも防災グッズでも、たった1つの備蓄から意識が変わることもあります。
日常の中で、防災のはじめの一歩をぜひ踏み出してくださいね。