災害の多い日本。近年は特に、地震だけでなく大雨による水害なども増えています。
防災に関する情報も巷に沢山あふれています。
正しい知識はすぐ手に入る、でも「知っている」だけで大丈夫…?
もし明日にでもライフラインがストップするような事態になったら…?
現実に災害が起こったら、”知識”だけでは右往左往してしまいそう。
そこで、いつもしも編集部では、可能な限り「実際にやってみよう!」と考えました。
非常食の試食や防災リュックの中身、ローリングストックの実践etc…
ママたちが「やってみた」からこそわかったことを、リアルなレポートで紹介していきます!
この記事の目次
アルファ米ってどんな味? 非常食ごはんを食べ比べてみた
防災リュックに非常食は入っているけれど、実際に食べたことがあるという人は少ないのではないでしょうか。
「いつもしも」のスタッフでも、食べたことがない人の方が多数でした。
せっかく備えても、使わないまま賞味期限が切れて処分していると、なかなか食べる機会がないですよね。
でも、実際に作って食べてみないとわからないことは沢山あります。
before→食べる前の疑問や不安
非常食のごはんだけでも、アルファ米やフリーズドライ米など種類も味もさまざま。白いご飯から味付きのもの、炊き込みご飯、おにぎりタイプまでバリエーション豊富です。
殆どのものが水かお湯で調理できますが、どちらで作るかによって味や食感も変わってきます。
after→食べてみてわかったこと
- アルファ米とフリーズドライ米では、調理時間が異なる
- 水で作るのとお湯で作るのとでは、味も食感も香り(意外と重要)も変わる
- おにぎりにする、ちょい足しなどで食べ慣れた味にアレンジすると◎
味の好み以前に、基本的な前提条件だけでも、作ってみて改めて知ることも。
同じ炊き込みごはんでも、そのまま食べるのとおにぎりにするのとでは、また違って感じられたりと、味覚がこんなにも繊細なものとは思いませんでした。(※個人差はあります)
いざというときに上手く作れなかったり、口に合わず食べられないといった余計なストレスを避けるため、一度は作って試食したうえで、自分や家族の好みに合ったものを揃えておきましょう。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
非常食ご飯は食べてみないとダメ!自分にピッタリな味を知っておこう
非常食になるアルファ米やフリーズドライ米、ストックしていますか? 水を注ぐだけでご飯が食べられる手軽さと、長期保存が可能な点が特に魅力的で、非常用備蓄の”とりあえず買い”ランキングでは必ず上位に入るで ...
続きを見る
持ち歩き防災グッズをいつものバッグに入れてみた
災害は家にいるときに起こるとは限りません。
外出先で被災したときの備えとして、最低限の防災グッズは持ち歩くようにすると安心です。
いつもしもでは、0次の備えと呼んでいます。
持ち歩きの防災グッズといっても、難しく考える必要はありません。
女性のバッグ、特に小さな子どものいるママのバッグ(いわゆるママバッグ)は、もともと外出先で困らないように備えられているはず。
いつもの持ち物に防災を意識したグッズを追加するだけで、立派な0次の備えになります。
before→持ち歩く前の疑問や不安
ただでさえ、ママバッグは重たくなりがちです。
0次の備えは新しく備えるというよりも、いつもの持ち歩きグッズを少しだけ変えたり足したりすることで、災害時にも対応できる備えにバージョンアップしてみましょう。
after→持ち歩いてみてわかったこと
- 可能なものはアプリで代用することでコンパクトにできる
- 軽い素材のポーチやバッグ、ミニサイズのアイテムを選ぶことで軽量化
- ひと通り揃えれば外出先で被災しても何とかなるという安心感は大きい
帰宅支援マップやハザードマップなどの防災情報、母子手帳やお薬手帳、ラジオや防犯ブザーまで、アプリで代用できるものは意外と多いです。
スマホに必携のモバイルバッテリーもより薄くて軽量のものへと進化しているので、工夫次第でまだ減らせる余地はありました。
他の人のバッグの中身って気になりますよね(笑)
いつもしもメンバーも普段持ち歩いているものを(抜き打ちで!)見せ合ったことで、刺激を受けて持ち物やアプリを見直したスタッフもいました。
いつもの持ち物をアップデートすることで、日常の延長で防災を意識した備えになりますよ。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
いつものバッグに入れてみた!女性向け持ち歩き防災グッズ
外出中に被災した時に活躍する、持ち歩き用の防災グッズ、通称「0次の備え」。 この記事では、 ほかの人は普段どんなものを持ち歩いてるか知りたい! 必要なグッズを揃えたとして、現実的に持ち歩けるの? とい ...
続きを見る
子連れで避難!防災リュックを詰めて背負ってみた
いつも持ち歩くバッグが0次の備えなら、非常時に持ち出す防災リュックは1次の備えです。
いつもしもでは、基本の防災リュックに
- 身に着けるもの
- 季節袋(季節に合わせたグッズ)
をプラスする備えをおすすめしています。
リュックに入れる防災グッズのリストを見ると、結構ボリュームがありそうです。それに加えて季節袋も必要。さらにパパやママは子どもの分もある程度持つ必要があるので、子どもの年齢や人数によっても左右されます。
でも、防災リュックに入れるべき防災グッズの具体的な量はどれくらいなのか、主にママが非常時に背負って逃げることができるのか、試してみたことはありますか?
before→詰める前の疑問や不安
防災リュックの中身もさることながら、リュック自体も容量や形が異なります。同じ量を入れてみてどのくらい余裕があるのか、背負ってみたときの重さの感じ方なども比べてみたい。
そこで、いつもしもでは実際に容量の異なる3種類のリュックにおすすめの防災グッズを入れて比較・検証してみました。
after→詰めて背負ってみてわかったこと
- 容量は25~30L、太めの肩紐とチェストベルト付きリュックがおすすめ
- リュックの中身は必要なものは減らさずに工夫で2kgほど軽量化できる
- 子どもの年齢(抱っこが必要かどうか)で持てるリュックの重さは変わる
- 重さと中身のバランスが◎! ママにおすすめの重さは7~7.5kg
14L、20L、35Lのリュックにそれぞれ詰めてみたところ、用意したものが入りきらなかったリュックもありました。また、全部入っても背負ってみたら肩紐が食い込んで痛い…ということも。
リュックに加えて季節袋も必要になったり、子どもを抱っこしなければならないことを考えると、必要なものは揃いつつも重すぎないことが理想です。そんなママにおすすめの防災リュックと中身を追求しました。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
子連れ避難に最適な防災グッズとは?リュックに詰めて背負ってみた
非常時に持ち出す防災グッズといえば「1次の備え」。 この記事では、 防災グッズ、実際どのくらいの量と重さ? 本当に非常時に持って避難できるの? 子連れで避難するためのグッズの量って? といった「1次の ...
続きを見る
備蓄は苦手だけどローリングストックに挑戦してみた
災害時のために備えっぱなしにするのではなく、普段も使いながら備えていくローリングストックが注目されています。
最近では、新型コロナウィルスによる影響で一部の日用品や食料品の買い占めなども起こりました。
必要なものがすぐ手に入る日常のありがたさを感じるとともに、いつもの生活の中で備えておくことの重要性を認識した人も多いのではないでしょうか。
災害や買い占めだけでなく、家庭内パンデミックのような事態に備えるためにも、日頃からローリングストックを習慣にするのがおすすめです。
before→ローリングストック前の疑問や不安
いざローリングストックしようと思うと、まず何をどれだけ揃えればいいの?という疑問が湧いてきます。
備蓄やストックの習慣がない某いつもしもスタッフもそうでした。
が、奇しくも自分自身がインフルエンザに罹って困った経験をきっかけに、人生初のローリングストックに挑戦!
大人2人子ども2人の4人家族に必要な1週間分の水と食料を調べるところから始めました。
after→ローリングストックを実践してみてわかったこと
- 備蓄食料だけを使った献立も考えると足りないものが見えてくる
- 不足しがちな野菜は汁物に入れたり、常温保存できるパウチを活用
- 同じようなメニューで飽きないようにちょい足しアイテムが必要
ローリングストックするときは、備蓄食料を揃えるだけでなく献立も一緒に考えてみると、何が足りないかがリアルにわかります。
実際に3食×1週間分のメニューを書き出すと、「いくらパスタ好きでも何日も続いたら飽きそう」「カップ麺だけだと量が足りない」など、色々な気づきがありました。
災害時だけでなく、日常でも月に一度レトルトデーを決めてシミュレーションしてみるのもおすすめです。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
やっぱり向いてない!?我が家のローリングストック実践例
「いつ起こるかわからない災害に備えて、普段からローリングストックしよう!」 防災関係でよく見かけるフレーズです。 「いつもしも」でも、ローリングストックの必要性を記事にしてきました。 でも、我が家がロ ...
続きを見る
アルファ米にも違いはある?白飯を食べ比べてみた
非常食の定番といえば、水やお湯で作ることができるアルファ米。なかでもアレンジの利く白いごはんは必ず備えておきたいですね。
いざ買おうとすると同じ白飯でもいくつか種類がありますが、違いはあるのでしょうか?
before→白飯を食べ比べる前の疑問や不安
同じアルファ米だし、味の付いていない白飯なら大して違いはないんじゃないかな?と思っていたのですが、水で作った場合とお湯で作った場合で比較してみました。
番外編として、フリーズドライ米にも挑戦。
それぞれの特徴の違いを感じ、なかなか奥深い結果となりました。
after→白飯を食べ比べてみてわかったこと
- 同じ商品でも水で作るのとお湯で作るのとで差が出る
- 水よりお湯で作る方が美味しいとは限らない
- 一度は試食したうえで、災害時の食べ方や家族の好みを考えて選ぶことが大事
たかが白飯、されど白飯…というわけで、予想以上に違いを感じた検証結果でした。
それぞれおすすめの調理(水かお湯か)や合う食材などもレポートしているので、何かとアレンジの利く白飯を買おうと思っている人は、ぜひ読んでみてくださいね。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
【白飯食べ比べ】アルファ米4選と非常時に白いごはんを食べる方法まとめ
もしもに備えて非常食ご飯を用意するなら、好みの味にカスタマイズできる白飯がおすすめです。 以前いつもしも編集部で味付ご飯を食べ比べた時も、好みに合わない味を完食するのにとても苦労しました。 では、災害 ...
続きを見る
卒業したベビーグッズは防災にも使える説を検証!
子どもが生まれて、あれこれ買いそろえたベビーグッズ。気づけば子どもも大きくなり、もう使わないものも沢山。
友達や親戚に譲ったりしたけれど、残ったものはそろそろ処分しようかな…と思っているママに朗報です。
そのベビーグッズ、もしかしたら防災用に使えるかも?
before→試してみる前の疑問や不安
子ども達が大きくなり、乳幼児期を卒業しつつあるいつもしもスタッフのママたちにとって、この検証は家の中の断捨離にも一役買ってくれそうです。
after→試してみてわかったこと
- おむつやペットシーツは非常用トイレに代用できる
- おくるみやガーゼハンカチなどの薄手の布ものは持ち出し用や備えに◎
- 災害時のお風呂や身体の清拭はベビーグッズで節水できる
もう役目は終えたと思っていたベビーグッズにも、災害時に役立つ使い方があると知って、早速クローゼットで眠っているベビーグッズを見直すきっかけになりました。
特に、余ったおむつを非常用トイレに代用できることがわかったのは、防災を意識するママには嬉しい発見ですね!
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
ママだからできる備え!ベビーグッズは卒業したら防災グッズに
世の中にあふれる防災グッズを調査していく中、いつもしものママスタッフたちは気が付きました。 重いグッズを運ぶもの、堅い床から身体を守るもの、排せつ物を流さずに捨てる方法… そうなんです。 重くなった我 ...
続きを見る
停電時に役立つ!アルカリ乾電池でスマホを充電してみた
いつもの生活で何気なく使っている電池。さまざまな種類がありますが、それぞれの特徴や違いをよく知らないママも多いのではないでしょうか。
被災者へのアンケートで「必要だと感じたもの」の2位でもあり、防災グッズとして備えておくことをおすすめします。
before→検証する前の疑問や不安
今までなんとなく同じものを買っていた電池ですが、種類や特徴を改めて調べたうえで、懐中電灯やスマホの充電に使用して検証しました。
after→検証してわかったこと
- 備蓄には汎用性が高く長持ちするアルカリ乾電池がおすすめ
- 100均などのアルカリ乾電池も普段使いには問題なし
- スマホの充電にはリチウム乾電池が速いうえにフル充電も可能
実物で検証したことによって、どこかで聞いたような曖昧だった知識がクリアで明確なものになりました。
notice
備えとして電池を長期保管する場合は、液漏れや発火、小さな子どもの誤飲にも注意が必要です。
「いつも」と「もしも」の電池の備えを見直したい人は、ぜひ読んでみてくださいね。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
防災グッズに必須!電池の備え方~どの電池をどれくらい、どう備蓄する?
被災者へのアンケートによると、被災後に必要だと感じたものの1位は「モバイルバッテリー」、2位が「電池」と「水」でした。(※1) 電池は、ラジオやランタンなどの防災グッズはもちろん、スマホの充電にも活躍 ...
続きを見る
ローリングストックの食品収納、工夫してみた
いつ使うかわからない、食べたこともない非常食を買い揃えるよりも、常温で半年以上保存できる「いつも食べているもの」をローリングストックするのがおすすめ!
そして、賞味期限を切らさないで効率的に続けるためには、収納にも工夫が必要です。
before→収納を工夫する前の疑問や不安
ローリングストックを始めたものの、賞味期限やストックの数を管理しきれず困っていたいつもしもスタッフ。重い腰を上げ、ダイソーで買い揃えた収納グッズとマスキングテープ、無印良品の付箋を使って収納を工夫してみました。
after→収納を工夫してみてわかったこと
- 家族にも何がどこにあるかわかるようになり、日常のプチストレスが減った
- 「もしも」の備えを効率的に変えることで「いつも」の暮らしもスムーズになる
- 賞味期限の管理には収納の工夫だけでなく月イチのチェックやアプリも併用して
決して収納が得意ではない面倒くさがりのスタッフでしたが、最小限の労力でも工夫したことによって、自分だけでなく家族にもわかりやすい収納となり、「あれどこ?」と聞かれるストレスが減りました。
整理整頓が苦手な人にこそ、自分なりの方法を見つけて実践すると効果が大きいですよ。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
ローリングストックは続かない!? 我が家の収納・管理実践例
新しい備えの形として広まってきたローリングストック。 常に一定の量を保ち、賞味期限が切れないように続けることは意外と難しいと聞きます。 張り切って挑戦した我が家(記事はこちら)も、始めて数ヶ月でグダグ ...
続きを見る
話題のオートミールは非常食の代わりになる!?
ヘルシーフードとしてSNSなどでも話題のオートミール。いつもしもメンバーの中にも、好んで食べているスタッフがいます。
電子レンジを使って手早く調理することの多いオートミールですが、災害時にも非常食の代わりになるのかどうか、検証してみました。
before→食べてみる前の疑問や不安
オートミールも非常食になるなら選択肢が広がる!というわけで、アルファ米に続き、水や牛乳やスープなどを使ってあれこれ検証しながら食べ比べてみました。
after→食べてみてわかったこと
- 普段から食べなれていればローリングストックしやすい
- コンロ等が使えれば、生米などに比べて時短調理が可能
- 災害時に不足しがちな栄養素(たんぱく質、食物繊維など)を補える
- 常温調理だと食べづらく、口に合わないことも
普段は電子レンジを使って調理していたスタッフも、常温でそのまま食べるのは難しいと感じました。
とはいえ、電気やカセットコンロが使えない時期を除けば、手軽に調理ができて栄養も豊富なので、備蓄食料としてローリングストックにおすすめです。
▼興味を持ったらこちらの記事へ!▼
【検証】非常食にオートミールはアリ?食べてわかったメリット、デメリット
最近、巷では栄養価が高くヘルシーな主食としてオートミールが注目されています。 特に美容やダイエット目的で取り入れている方が多いと思いますが、忙しいママの中には”お手軽ごはん”として重宝している方もいる ...
続きを見る
「知っている」から「やってみる」防災へ
正しい知識や情報も大切ですが、いざというとき使えるように、「やってみる」ことが重要です。
とはいえ、ただでさえ忙しい毎日に「やってみる」のは億劫だな…と思うママもいることでしょう。(その気持ちは大いにわかります!)
そんなママのために、いつもしもスタッフが実際に検証して気づいたことをまとめてみました。
まずはそれぞれの記事を読んでみるだけでも、「自分だったらこうしたい」ことが想像できると思います。
そんな一歩を踏み出すお手伝いができるよう、これからも「実際にやってみる」ことをモットーに、役立つ防災情報を発信していきます!