子どもと離れているときに災害が起こったら。
多くのママパパが不安に思っていることですよね。
成長に伴い、子どもの交友関係や行動範囲は広がっていきます。眩しく頼もしく思う一方で、目が届かず心配事が増えることは否定できません。
そんな時に持たせておきたいのが、もしもの時に子どもを助けてくれる防災ポーチです。
この記事では、
について解説します。
心や身体の成長に伴って変化する、子どものための備えを見ていきましょう。
ママ向け持ち歩きグッズはこちら
外出先で被災!普段から持ち歩きたい防災グッズリスト
災害は、時間も場所も選んでくれません。 家には防災リュックが家族全員分備えてあって備蓄もばっちり!…だとしても、外出中に被災したらどうでしょう? 事態が落ち着くまでそこで待機しなければならなかったら? ...
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この記事の目次
防災ポーチを子どもに持たせたい理由
災害はいつ起こるか分かりません。まだまだ子どもと過ごす時間が長いママでも、ほんの少し離れた隙に被災してしまうことがあり得ます。
離れた場所に居る子どもを直接守ることはできません。しかし、子どもを守るものを持たせておくことや、守るための知識を与えることはできます。
notice
持ち歩き用の防災グッズは「0次の備え」と呼ばれています。
「1次の備え」にあたる、緊急時の持ち出し用・いわゆる非常持出袋とは別物になりますので注意してくださいね。
避難するとき何持たせる?子どものための防災グッズリスト
防災グッズを揃えよう!と思った時、まず防災リュック(非常持出袋)を備える方が多いですよね。 おすすめ防災グッズリストや防災セットの情報はたくさん見かけますが、残念ながら、そのほとんどは大人1人分を想定 ...
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年齢によって違う!防災アンケートから見るできること・できないこと
子ども用の持ち歩きグッズは、ママたち大人とは少し異なります。子どもたちが自分でできることには限界があるからです。年齢・学年による差もかなりありますよね。
何を用意するかの前に、子どもたちができること・できないこと、を細かく見ていく必要があります。
check!
我が家の小学生に初めてチャレンジしてもらったところ、盲点だらけなことが発覚しました…!
いつもしもは、
- 幼稚園・保育園児ママ100人
- 小学生~高校生ママ100人
に、子どもができることについて聞いてみました。
結果を見ていきましょう!
家庭でできる子ども向け防災教育とは?「もしも」のとき自分を守るために
地震に台風、豪雨と、毎年のようにさまざまな災害に見舞われる日本。 東日本大震災以降は、学校教育の場でも避難訓練や引き取り訓練に加え、防災について学ぶ時間が増えています。 この災害の多い国で子育てする私 ...
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園児ができること・できないこと
こちらが、幼稚園児・保育園児(3~6歳児)のママ100人に聞いたアンケートの結果です。
全体の結果と、子どもの年齢別の結果をグラフにしています。
もっと詳しい結果はこちら
未就学児がひとりで行動することは少ないと思いますが、小学校入学を目前に控えた6歳でも、子どもが自力で親に連絡するのはかなり難しいことがわかります。
また、まだ自宅の住所を教えたこともない方もいらっしゃるのではないでしょうか。(←我が家のことです…)
point
この年齢の子どもたちの目標は、頼れる大人をみつけて話しかけること、そして自分が親とはぐれていることと自分の名前を知らせることです。
小学生ができること・できないこと
次に、小学生以上のママ100人に聞いた結果を見てみましょう。
小学生以上ともなれば、自分の名前や通っている学校の名前、住所などは問題なく伝えられるでしょう。代わりに、いわゆる防災グッズをどの程度使えるのかを聞いてみました。
全体の結果と、子どもの年齢別の結果のうち、まずは小学校低学年に絞り込んだグラフを見てみます。
小学校低学年は、まだまだ親の手がかかるお年頃。未就学児ほどではありませんが、自力でなんとかするのは難しそうです。
防災グッズの定番であるホイッスルやライトも、使った経験がなければ戸惑いの方が大きいでしょう。
point
この年齢の子どもたちの目標は、頼れる大人をみつけて話しかけること、そして自分の状況を説明しでやりたい事(親への連絡や避難)を伝えることです。
では、小学校高学年になるとどうでしょう。
いろいろなことができる確率がぐっと上がっていますが、特に注目したいのは1人で買い物ができることです。
様々な事情で長時間会えなくなった時、自分で飲み物や食べ物を調達できるスキルがあるのは大きな安心材料ですね。お店でのやり取りが成立するようなら、大人に助けを求めることもできるはず。
また、高学年になると、習い事の時間が遅くなったり学童を卒所したりする関係で、キッズケータイやスマホを持ち始める子も増えてきます。(※1)
point
この年齢の子どもたちであれば、必要な食料を確保し、自力で、あるいは人に頼りながら親に連絡できるようになるでしょう。
中高生ができること・できないこと
こちらは中学生・高校生のママに聞いた結果です。
スマホや自宅電話の有無の影響がありそうですが、その他はほぼ大人と同じと考えても差し支えないでしょう。
もちろん、親としてはまだまだ保護すべき対象であり、一刻も早く再会したいところですが、もう1人で考えて行動できる年齢です。
point
この年齢の子どもたちであれば、必要な食料を確保し、自力で、あるいは人に頼りながら親に連絡することができます。さらには、安全な場所で待機したり、近所であれば自力で帰宅することもできそうです。
いつから持たせる?おすすめはひとりで出歩くようになったら
できないこともまだ多い子どもたちをサポートしてくれる防災ポーチは、いったいいつ頃から持たせれば良いのでしょうか。
防災ポーチを持たせるタイミング
いつもしものおすすめは、子どもがひとりで行動するようになったら。たとえ近所の公園でも、ひとりで行くときは持たせておくと安心です。
防災ポーチ、という改まった形でなくても構いません。身元が分かるもの、親の連絡先メモなどをポケットやバッグに忍ばせることから始めましょう。
0次の備えに必要な防災グッズリスト
子どもの持ち歩きグッズを考える上でいつもしもが意識するのは、
「子どもを独りにしないこと」。
自分一人では難しいことは人に頼る。とにかく誰かとつながっておく。そんな風に子どもを守るための備えを提案します。
check!
以下にリストアップしているのは、子どもの助けになると思われるグッズすべてです。
アンケート結果▲からもわかるように、お子さんの特性や好み・想定しうる状況によって必要なものは変わってきますので、あなたのお子さんには何が必要か考えながら見てみてくださいね。
外出レベル別のおすすめグッズリストもこの記事の後ろでご紹介しています。
☆マークは、必要に応じて持たせたいものを表しています。
子ども向け持ち歩き防災ポーチの中身
せっかく防災ポーチを用意しても、使えなければ意味がありませんよね。
お子さんだったらどう使うかを考えながら、実際の使い方をチェックしてみましょう。
薄く小さく!ポーチはサイズ重視
ママ向け持ち歩きグッズの記事でも解説していますが、防災ポーチと言っても1つのポーチにまとめなければいけないわけではありません。
緊急時にすぐ使いたい防犯ブザーをしまっていては意味がありませんし、最低限の連絡先メモだけの場合、むしろケースはわずらわしくなるでしょう。
最低限の備えであれば移動ポーチ・移動ポケットが便利です。
お財布を持ち歩いている子なら、お財布に入れておくと紛失時に見つけやすくなる効果も。
遠くに出かける=帰宅困難になる可能性が高くなると必要なグッズは増えるので、その場合は中身の見やすいクリアタイプのポーチがおすすめです。
いずれにしても、「防災ポーチ」という言葉にとらわれすぎず、使いやすい方法を選んでみてくださいね。
帰宅難民になったらどうする?他人事じゃない!ママが知っておくべき防災対策と決めておくこと
最近は自然災害が増えましたが、それに伴い「帰宅難民(帰宅困難者)」になる危険について注目されています。 ニュースで帰宅難民の映像を見ていても、どこか他人事だと思ってはいませんか? 働くママさんや、家か ...
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もしもの時に子どもを導く情報
1人で外出するようになったら、まず持たせておきたいのが緊急連絡先メモです。
…ということで、いつもしも版の緊急連絡メモ+αを作ってみました!
いつもしもの「おたすけミニブック」
自分の情報と緊急連絡先だけでなく、子どもがもしもの時に見て安心できる内容にしてみました。
子どもでも読めるように&コンパクトにたためるようにした、いつもしもオリジナルです。
こちらでDLできます。
【図解】おたすけミニブックの作り方
折りたたんだ時に、緊急連絡先が裏表紙に来ますので、個人情報が見えてしまうのが気になる方は、セロハンテープで保護した上からマスキングテープを貼るなどの工夫をしてみてください!(ミニブックに直接マスキングテープを張ると、はがす時にミニブックが破れる可能性があるのでご注意ください。)
ポーチの中身をリストにしておこう
持ち歩くグッズが多い場合、用意してから時間が経つと中身を忘れてしまうことがあり得ます。
急な災害で動揺している子どもは、持っているグッズを忘れて活かせない可能性も。
せっかくのグッズが眠ったままにならないよう、ポーチの中に何が入っているかのメモ(リスト)も作っておきましょう。見直しもしやすくなりますよ。
「時間」と「場所」の約束
遊びに行った時の帰宅時間や、はぐれてしまった時の待ち合わせ時間・次回の連絡時間などを確認するため(三角連絡法など)、時間がわかるアイテムがあると便利です。
出かける先が近所の場合は、地元のチャイムなど簡単に時間を知る方法を教えておいても良いですね。
また、初めての場所にひとりで行かせる時は、道順を確認しましょう。その時、向いている方向や方角を意識してみてください。
「このスーパーの前で、線路が左にくるように立って、右に曲がるよ」など、「どこで」「どっち向きに立って」「どちらに向かうか」具体的に話をしましょう。
交通機関を使っての外出時は、地図の読める子であれば帰宅支援マップなどの地図を持たせておきましょう。
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Googleマップのストリートビューなどを使って、徒歩で帰宅する場合のシミュレーションをしてみても良いですね。目印となる建物やお店をチェックしておくと安心です。
トイレに困った時のため、帰路のコンビニや仮設トイレやマンホールトイレがある公園・公共施設も一緒にチェックしておくのも良いですね。
連絡手段は?いざという時の公衆電話の使い方
スマートフォンやキッズ携帯を持っていなくても、公衆電話から連絡することができます。
携帯電話の普及で公衆電話の数は減っていますが、改めて大人も設置場所を確認しておきましょう。
公衆電話は、災害時は無料で使うことができます。(※2)
アナログ公衆電話は、いったん硬貨やカードを入れなければ通じませんが、通話後に徴収されることなく返却されるそうです。
ノマリ家の近所の公衆電話には、災害用伝言ダイヤル171のかけ方が書いてありました。
また、公共施設や公立学校には、無料で使用できる災害時用特設公衆電話が備えられています。こちらで検索できますので、お住まいの自治体でチェックしてみてください。
近所の小学校では、昇降口付近に回線が引かれています。
備蓄倉庫に保管されている電話機本体は、家庭用電話機サイズのコンパクトなもの。5台あるうちの1台は国際電話も可能とのことでした。
子どもに公衆電話を使わせてみた
我が家の小学生、実は公衆電話を使ったことがありません。せっかくなので、夏休みにチャレンジさせてみました!
スマホを持っている子は、情報とバッテリーを
既にスマホやキッズ携帯を持っている子の場合は、合わせてモバイルバッテリーや充電用のケーブルなどの充電グッズも持たせておいてください。
【関連】モバイルバッテリーの選び方
防災情報や防犯用のアプリを入れておいても良いですね。
ニュースやラジオをアプリで確認したり、気分転換に音楽を聴くためにイヤホンもあると便利です。
防災アプリで日常も便利に!ママ向けおすすめアプリレビュー
いつも何気なく使っているスマホも、情報収集を支える大事な防災グッズ。 緊急地震速報の受信に台風の動向チェック、避難所の検索などなど、災害時も欠かせない存在です。 今回は、スマホの防災力をさらにアップす ...
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連絡が取れた時に持っておきたい筆記用具
大人に連絡を取ってもらった時、あるいは自分で連絡を取った時に、待ち合わせ場所などをメモする可能性があります。筆記用具やメモ帳も合わせてポーチに入れておきましょう。
おたすけミニブック▲にはちょっとしたメモ欄も設けてありますので、ぜひご活用くださいね。
コロナ禍では特に気をつけたい除菌・衛生グッズ
何にでも使えるビニール袋は大小持たせておくと良いでしょう。持ち手つきの大きめなビニール袋と消臭効果もある小さなビニール袋を両方持たせるのがおすすめ!
いつもの生活でも、急な雨で濡れた衣類を入れておくのにも使えます。
また、トイレの失敗が心配な子やそろそろ初潮が来そうな子は、予備のショーツを透けないジッパー付きのビニール袋に入れて持っておくのもおすすめです。着替えたあと、汚してしまったショーツを入れておいても目立ちません。
これから小学校入学予定のご家庭で、まだ子がトイレ失敗しがちなら、バレンタインのラッピング資材豊富な時期に百均で中が透けないジップ袋まとめ買いしておくといいよ〜!下着の予備を入れてランドセルポケットに入れておくのにちょうどいい。意外とこのサイズで中が透けないやつ普段は見つけにくい。 pic.twitter.com/6f4zVcoktn
— なちゅ。_最新版のコピー(2)_決定済み (@itacchiku) January 26, 2020
マスクとマスク袋はコロナ禍ならではかもしれませんが、持っていて損はありません。夏場はどうしても汗をかくので、予備を持っておけば気軽に交換できます。
除菌グッズは、「拭き取り」できるシートタイプがおすすめ。公園など、遊びに行った先で使うことを考えると、ジェルやスプレーでは泥をのばすだけになりかねません。ウェットティッシュ+除菌スプレーorジェルでも良いですね。
断水時は使えませんが、昔なつかしい紙せっけんも子どもウケが良く、持たせておくと楽しく手洗いしてくれますよ。
ペーパーが設置されていないトイレも多いので、ティッシュペーパーをふだんから流せるタイプにしておくと便利です。
簡易トイレは、距離がある場合は持たせても良いですが、必ず子どもに使わせてみてからにしましょう。
立ったまま、あるいは和式トイレのようにしゃがんで使うことを説明する必要があります。洋式トイレのように座れるタイプの簡易トイレもありますが、持ち歩きには向きません。
ただでさえ使い慣れない形のため、特に女の子には、ポンチョdeトイレのように手を離しても形がキープできるタイプがおすすめです。
また、使用する場所にも注意が必要です。たとえ断水や停電でトイレが使えなくても、なるべくトイレという場所で使用するよう伝えましょう。
簡易トイレを購入する際には、小便用なのか大小便兼用なのかをよく確認しましょう。
持ち歩き用の簡易トイレを大小便兼用にするかは外出先までの距離次第…と言いたいところですが、大便を持ち歩かせるのはかなりリスキーなので、頑張って我慢してほしいというのが本音。トイレは「行けるときに行っておく」を徹底させるのも防災かもしれません。
ばんそうこうやヘアゴムはかさばらないので、あちこちに忍ばせておいてください。
暑さ・寒さ対策グッズも忘れずに
暑い中を外出する子は、帽子や冷感タオルを身に着けた状態で送り出しましょう。
もしものために1枚薄手の大判ハンカチを持たせておくと、濡らして首に巻けば暑さ対策、そのまま巻けば寒さ対策に使えて便利です。三角巾のように巻いて帽子代わりにできますね。
普段はかさばらないタオルタイプのハンカチを持っている子が多いようですが、防災ポーチにはバンダナのような布製のハンカチがおすすめです。
もしものとき、寒い中を長時間移動する可能性がある子には、カイロやかさばらないレインコートを持たせましょう。レインコートは寒さ対策と急な雨対策のどちらにも使えます。
雨の場合、徒歩で近所に出かける子にはレインコートよりも折り畳み傘の方が使い勝手は良さそうです。替えの靴下と汚れ物用のビニール袋も活躍するでしょう。
よく持ち歩きグッズとしておすすめされるエマージェンシーシート(サバイバルブランケット)or目隠しポンチョは、帰宅困難になる可能性がある子が停電時に屋内に留まる場合に使用するのが良さそう。
check!
帰宅時にも、レインコートより防寒性が高くコンパクトなエマージェンシーシートをおすすめしようと思っていたのですが、実際に子どもに羽織らせてみるとこんな感じで…
これで歩くのは現実的ではないと判断しました。
エマージェンシーシートは窒息の危険性があるため、子どもが布団として使用することは推奨されていません。子どもに持たせる場合は、顔は覆わず肩にかけて使うよう事前に説明をしましょう。
【関連】エマージェンシーシートの注意点
音や光で存在アピールして安全に行動
子どもが大きな声で助けを呼ぶのは大人以上に難しいことです。また、夜道では、身体がまだ小さくて気づかれづらいことも。
子どもの声や存在感を補助してくれるグッズを用意して、もしもの時に子どもが取り残されることのないようにしましょう。
夜道では光る!
帰りが夕方以降になる子には、ライトやリフレクターを持たせてください。使うときは、手がふさがらないよう安全ピンやカラビナで服に付けておきましょう。
手を離しても点灯したままにできるものを選んでくださいね。
なるべく明るい色の服を着せたり、リフレクター付きの上着や靴を身に着けさせるのもおすすめです。
自転車で出かける子の場合は、自転車のライトが点灯するか・反射板が破損していないかなどを定期的に確認してください。
ホイッスルは音域を意識
人間が聞き取りやすい音の高さは2000Hz~4000Hzと言われていますので、このあたりの音域のホイッスルを選ぶのがおすすめです。
キーホルダーとしても可愛いEFFE(エッフェ)や、キャップ付きで衛生的なコクヨのセーフティホイッスルなどは、持ち歩きに適していますね。
また、アウトドアブランドのリュックには、胸元のバックルにホイッスルが付いているものもあります。(※3)
お手持ちのリュックに付いているときは、子どもに吹かせてみてください。無理なく大きな音が出るようなら別途用意する必要はないでしょう。
防犯ブザーの選び方
防犯ブザーの音量は85dB以上と決められています。(※4)
大きすぎる音は聴力に悪影響を与えてしまうため、特に小さな子どもが利用するものは110dB未満が良いとされています。
だいたい100dbで「周りの音が掻き消される」と言われていますので、100db程度あれば十分と言えるでしょう。
現在の主流は、ピンを5mm程度引っ張ると鳴るタイプ。腕時計の時間を合わせる時に引き出すリューズのようなイメージです。
完全にピンを引き抜くタイプだと、誤って抜いて鳴らしてしまった時にはめ直すのがかなり難しいので、子ども用にはあまりおすすめしません。
また、防犯ブザーは、すぐに手に取れる場所=バッグの外側に着けるという特性上、ひっかけたりぶつけたりして壊れやすいです。
少なくとも学期ごとにはあえて鳴らして確認してみてくださいね。
GPSで居場所を確認
キッズ携帯やスマホを持たせるのはまだ早いかな…という子には、専用のGPS端末を持たせても良いでしょう。
学校によっては、キッズ携帯やスマホの持ち込みが禁止されているので、その場合もGPSが有効です。
ひと口にGPSと言っても、
など、さまざまな商品があります。
新入学に合わせて購入を検討するママが多いかと思いますが、実際に新生活が始まってから、必要な機能を洗い出してから探すと良いですよ!
こっそりおやつに!?ちょっとした非常食と水分はマスト
水筒あるいはペットボトル飲料などは、できれば持ち歩かせましょう。
特にコロナ禍では、常設されている給水器が軒並み使用不可になっています。
お金を持っていれば購入できますが、非常時に供給が絶たれてしまうと、あっという間に品切れになってしまうでしょう。子どもの場合、身長によっては希望の品を買えないこともあり得ます。
自動販売機には災害対応のものあり、チェックしておいて損はありませんが、やはり基本は水筒を持たせた置くことをおすすめします。
非常食に関しては、食べ慣れた持ち歩きやすいおやつを入れておきましょう。個包装の飴などが持ち歩きやすいですね。
小腹が空いた時にも食べられて良いですが、食べっぱなしにならないよう、きちんと自己申告してもらいましょう(笑)
アレルギーのある子は、避難先でもらえるものが食べられない可能性を考えて少し腹持ちの良いものを入れておいても良いですね。
いくら持たせる?ポーチに入れておきたい金額
公共交通機関などを利用しての外出、徒歩や自転車でも20分以上かかるような外出であれば、現金を持たせておきましょう。
子どもに持たせる非常用の現金は、具体的には片道の交通費+¥300が最低ラインかと思います。
¥300は、
- 500mlのペットボトル×2本(水¥100~¥120)+公衆電話用
- 500mlのペットボトル×1本+パンorおにぎり+公衆電話用
を想定しています。
公衆電話用に、必ず10円玉を数枚混ぜるようにしましょう。災害時は無料で使えますが▲、災害以外のもしもの事態でも使えるようにしておくと安心です。
【参考】公衆電話料金参考
昔懐かしいテレホンカードを敢えて持たせておくという手もあります。
ものによっては100均でも
安価で品数豊富な百均は備えの強い味方。ポーチや大判ハンカチは、むしろ百均の方が種類が豊富だったりします。
リフレクターなど、数があった方が良いものも百均がおすすめです。自転車の鍵用キーホルダーにバッグチャームに、可愛いものがそろっていますので、ぜひ探してみてください。
冬至まであと1か月、日が短くなりましたね🌃暗い中を歩くときは、リフレクター(反射材)があると安心です✨先日、#百均 で可愛いリフレクターを見つけて、子ども2人分を即買いしました!リフレクターって意外と高いので💦百均で買えるのは嬉しいです🥰#いつもしも pic.twitter.com/zCJfmen0HA
— いつもしも◇子どもとママの防災 (@itumosimo) November 18, 2020
レインコートやエマージェンシーシートも、百均のものが良い意味で薄くてコンパクトでおすすめ。子ども用は、性能で多少劣ったとしても、コンパクトさや備えやすさを重視すると良いでしょう。
ただ、防犯ブザーやライトなどの電子機器は、電池交換ができないなどの理由で買い直しが必要になることもあります。とりあえず百均で揃えて使い勝手を検証したあとは、安全性や物持ちを重視して改めて選ぶことをおすすめします。
外出レベル別に必要なものを考えよう
たくさんのグッズをご紹介しましたが、いつも全部持ち歩く必要はありません。
例えばこんな時はどんなものを用意したら良いのか、おすすめの持ち歩きグッズをシチュエーション別にご紹介します。(※タップで解説に飛べます)
外出レベル | |||||
---|---|---|---|---|---|
1:親と一緒に外出 ▼ | |||||
2:登下校 ▼ | |||||
3:近所の公園 ▼ | |||||
4:近所の習い事 ▼ | |||||
5:電車に乗る ▼ |
外出レベル1:一緒に外出する時の迷子対策
おすすめリスト
親と一緒のお出かけに、子ども用の防災ポーチは不要…のはずですが、このシチュエーションで警戒すべきは迷子。
迷子になりやすい未就学児は、自力で何かしたり自分用の荷物を持ったりは難しい年齢です。緊急連絡先メモを持たせても、ポケットの中でぐちゃぐちゃにしてしまいそう。
対策としては、最低限、持ち物に名前を書くこと。そして、記名してある場所を子ども自身が把握していることです。
混雑しているアミューズメントスポットに行く時は、迷子用の名札を付けておくのも良いですね。緊急連絡先もわかるようにしておくと安心です。
透けないタイプのマスキングテープで保護しておくと防犯になるのでおすすめです!
あわせてチェック
- 身に着けるものに記名
- 出かけるときや着いてすぐ写真を撮る
外出レベル2:ランドセルに入れておきたい学校へ行く時の備え
おすすめリスト
学校へ行く時用の防災ポーチは、
- ランドセルや通学カバンに入る量・サイズ
- いつも使えるものをメインに
するのがポイントです。
いつも使えるものなので、あえてポーチにはまとめず、ランドセルの前ポケットに入れてしまうのもおすすめです。
緊急連絡先や自分の情報として、ランドセルや通学カバン付属の住所欄を活用するのも良いですね。
notice
注:ここでは、学校が徒歩または自転車で通学できる範囲にあることを想定しています。
電車やバスを使って遠方に通学している場合はこちら▼
GPSについては、学校の正門等に見守りサービスが設置されている場合がありますので、自分で加入する前に学校に確認してみてください。
あわせてチェック
- 身に着けるものに記名
- 持ち物は軽く
- 学校まで距離がある場合は、中間地点の立ち寄り場所をチェック
外出レベル3:近所の公園へは必要最低限の持ち物で
おすすめリスト
「近所の公園」は一見ハードルが低そうですが、到着確認ができないという不安があります。特に、混んでるからと別の遊び場にフラッと移動してしまうタイプの子だと、外出レベルはさらに上がります。
帰宅時間と行先(流動的な場合は候補をいくつか)、誰と遊ぶかはしっかり確認してから送り出しましょう。遊び相手のご家庭と連絡が取れるとなお良いですね。
また、帰宅時、もし誰も居なくて家に入れない場合、玄関先で待つのか遊び場に戻るのかなど、具体的にどうするかをも話しておいてください。
ママ自身も、買い物などに出かける用事があれば伝えておくことが大切です。
行き先が公園などの遊び場の場合、当然目的は遊ぶことなので、短時間の場合は身軽さを重視してくださいね。
トイレットペーパーが設置されていない公園も多いので、公園に行く場合は流せるティッシュを持たせましょう。
長時間遊ぶ場合や熱中症が不安な夏の時期は、飲み物のほか熱中症対策の飴やラムネも入れておいてください。
あわせてチェック
- 身に着けるものに記名
- 行き違いになったときの行動を確認しておく
外出レベル4:習い事に行く時はGPSがあると安心
おすすめリスト
1人で遊びに行くことに慣れてくると、今度は習い事なども1人で行くようになりますよね。
習い事の場合、そこそこ近所でも、生活圏内からは少し離れることがあります。帰宅時間も遅くなりがちです。遅刻した場合や到着しなかった場合は親宛てに連絡が来る、という安心感はありますが、やはり心配です。
GPSやキッズケータイ・スマホなど、居場所を知らせるためのグッズがあると良いでしょう。
また、特に塾の場合、駅前に集中していることが多く、交通量にも注意が必要です。帰りが遅くなる場合は、周囲を照らすためのライトや周りに自分の存在を知らせるリフレクターなども忘れないようにしてください。
エレベーターを利用する建物の場合は、閉じ込められてしまった時を想定して、助けを呼ぶためのホイッスルがあると安心。合わせて、エレベーターが止まってしまった時の対応も教えてあげてくださいね。
あわせてチェック
- 道中で災害に遭った時の行動を確認
- エレベーターが停止した時の行動を確認
外出レベル5:電車に乗っての外出には非常食やお金も
おすすめリスト
公共交通機関などを利用して出かける場合、被災した時に親子が再会するまでに時間がかかる場合があります。基本的には保護者が迎えに行く形になるかと思いますが、親との連絡手段、連絡方法を確認しておくほか、念のため徒歩帰宅するためのグッズ(飲み物や食べ物に地図、そして現金)もあると良いでしょう。
多めの現金を持たせるのが不安な場合は、電子マネーをチャージして渡しておく方法があります。電子マネーは災害時に使えなくなる可能性があるので、最低限の現金は別途用意してくださいね。
あわせてチェック
- 道中で災害に遭った時の行動を確認
- エレベーターが停止した時の行動を確認
防災ポーチは子どもと一緒に作ろう
必要なグッズをチェックしたところで、実際に子どものための防災ポーチを作っていきます。
作り方のポイントは「一緒に作る」こと
ほんの数点のグッズでも、興味や関心がなければ見向きもしない子もいます。
何が入っていて・何ができるか・どう使うか、ひとつずつ親子で確認しながら用意しましょう。
【関連】持たせたいママと持ちたくない子
軽さ&かわいさも重視!子どもの好みに合わせよう
必要だからとあれこれ持たせたくなりますが、実際に持ち歩くのは子ども自身です。
「無理矢理持たされている」と思わせないよう、軽さやデザインなど、子どもの希望を聞きながら揃えてみてくださいね。
見直しも忘れずに!
いつもしもでは、防災グッズの見直しタイミングとして3月と9月をおすすめしています。
【関連】備えは定期的に見直そう
それ以外にも、
- 進級・進学
- 習い事の増減
- 季節
などによって必要なものは変わってきますので、上記のタイミングでも見直してみてくださいね。
何かを持たせる以外にやっておきたいこと
グッズを持たせるだけでなく、以下のことも合わせてやっておきましょう。
ルールを決めておく
災害が起こった時に
- どこに向かうか
- どこに連絡するか
- 災害用伝言板を登録する電話番号
を家族で相談しておくことが大切です。決めたことは、おたすけミニブック▲に書いておいてくださいね。
また、なかなか直接連絡がつかない時は災害用伝言ダイヤル171や災害用伝言板(web171)を利用することが考えられますが、これらは電話番号ごとに伝言を登録するようになっています。
登録する電話番号が自宅用なのか、それともパパやママの携帯電話の番号なのかを決めておかないと、正しく伝言が伝わらなくなってしまいますので、注意してください。
【参考】災害用伝言板(web171)
ママパパの予定&子どもの予定をお互いに確認しておく
離れている時、相手が「どこにいるかわからない」状態が一番不安です。
「いまの時間なら、たぶんこのあたりに居るはず」と居場所の当たりが付けられるだけでも気持ちが違いますよね。
子どもの予定を管理しているママパパは多いと思いますが、ぜひ子どもにもママパパの予定を伝えてください。
「今日はおうちでお仕事って言ってたから、すぐ会えるはず」
「ママは今日ばあばに会いに行ってるから、お迎えはいつもより時間がかかるな」
など、子どもが気持ちの準備が出来るようにしてあげましょう。
【関連】子どもとの情報共有、どうしてる?
留守番中の子どものために
「ひとりで外出」の前に「ひとりでお留守番」デビューするお子さんが多いのでは?
自宅からママパパと連絡をとる方法
子どもだけのお留守番中に「鍵を開けない」「インターホンに答えない」などの約束のほかに、もしもの時に連絡する方法を練習しておきましょう。
自宅電話がある場合は、
- 電話に出るときのルール
- 電話をかける方法
を両方確認して、練習しておきましょう。
「電話に絶対に出てはいけない」ではなく、
- 「ママ」「パパ」と表示されたときだけ出ても良い
- ママパパは一度必ず留守電にメッセージ→子どもは確認後に折り返し連絡
など、家庭でルールを決めておくと良いですね。
かけるときのために、電話近くにママパパの番号を書いておくなどの工夫をしておきましょう。
在宅避難用の備えの場所を教えておこう
ママが少し離れた場所へ出かけたり、長期休暇中に出勤したりで子どもが長時間留守番をする場合、ママパパが帰宅するまで1人で待たせてしまう可能性があります。
- すぐ食べられるもの、飲み物の保管場所
- すぐ食べられるものの作り方
- 停電時のライトの場所
- クーラーが止まってしまった時の対処法
などを、いつもの生活の中で教えておきましょう。
ローリングストックやスリーピングストックの管理に、意識的に子どもを巻き込んでしまうと、自然に身に付くかもしれません。
ローリングストックは続かない!? 我が家の収納・管理実践例
新しい備えの形として広まってきたローリングストック。 常に一定の量を保ち、賞味期限が切れないように続けることは意外と難しいと聞きます。 張り切って挑戦した我が家(記事はこちら)も、始めて数ヶ月でグダグ ...
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ガス漏れなどの危険性もあるので、火を使える年齢の子でも使わないよう徹底しましょう。
まとめ
子どものための持ち歩き防災ポーチについて解説しました。
防災グッズはもとより、子どもと話しながらポーチを作っていく時間もまた大切な防災です。
自分で考えて動けるようになったお子さんとは行き違いも増えます。「こんな時どうすれば良いかな?」「こんな時どうしてる?」など、家族で意見をすり合わせて、自分たち家族にとって必要なものを考えて備えてみてくださいね。