無印良品の防災セットはママ向け?心配性の全商品開封レビュー

2021年5月6日

無印良品の防災セットの中身
あとで読む

以前から防災にも力を入れており、災害時にも役立つアイテムを販売していた無印良品。

防災コーナーのキャッチコピー、「くらしの備え。いつものもしも。」は、ママの日常に寄り添う備えをめざす「いつもしも」にとって、共感しかありません!

編集部にもファンが多く、いつか無印で買える防災グッズや非常食を特集したい!と目をつけていました。

そんな無印からついに、待望の防災セットが登場!

これは気になる!…でも、いつもしもとしておすすめできるかな?ずいぶんコンパクトな気がするけど…。

というわけで今回は、無印良品から発売されている3種類の防災セット、

を購入(↑タップで単品レビューまでジャンプします)

防災備蓄収納2級プランナーのみよしが、「ママ向け防災」の視点から中身をひとつひとつ検討してみました!

よりしっかり備えたい向けに、無印で買い足したいおすすめの防災グッズやリストもあわせてご紹介します。

2021年8月、いつものもしもセットがリニューアルされました!
基本的な内容は同じですが、

  • パッケージまで実用的に
  • 価格の改定
  • 布マスクが不織布マスクに
  • セット販売のみだった商品が単品でも買えるように

などの嬉しい変化がありました。
リニューアルで変更された部分についても記事内で解説します。(2021.10追記)

※最新の情報は無印良品公式サイトをご参照ください。

この記事の目次

無印良品の防災セットはここが違う!

防災セットは専門のメーカーだけではなく、ニトリやアイリスオーヤマなど、無印良品以外の馴染みあるお店でも多数販売されています。

「いつもしも」のスタッフとして多くのメーカーの防災セットをチェックしている私ですが、中でも無印のセットは独特だと感じました。

まずは他の防災セットと何が違うのか、大きな特徴からご紹介しましょう。

開封レビューを先に読む

3つのセットに分かれている

3つのボックスはじめにも触れましたが、無印良品の防災セットは3種類あります。

  1. いつものもしも携帯セット
  2. いつものもしも持ち出しセット
  3. いつものもしも備えるセット

防災についてちょっと調べたことのある人なら、この商品名を見て「備えの段階」を連想するのではないでしょうか。

備えの段階

防災セット=避難リュック(1次の備え)というイメージが強いですが、ふだんも使う防災ポーチや備蓄も揃えられたら嬉しいですよね。

微笑む女性アイコン
結局は全部必要なんだし、3つ買っちゃおうかな?

と思い切りたいところなのですが、実はこの3つのセット、中身が重複しています。

各防災セットの重複部分

数が必要なものももちろんありますが、最初から大容量のものを買ったほうがコスパがいい場合も…。

「備えるセット」に関しては、被害が長期化したときに使うというよりも「とりあえず一通り揃えたい人向け」なのかもしれませんね。

(どれを買うのがおすすめかは、記事の後半で解説しています!)

「いつも」の暮らしになじむ、シンプルなデザイン

備えるセット開封以前おこなった防災収納についてのママ座談会で、「防災グッズがいつも目に入ると微妙な気分になる」という意見がありました。

避難中に身につけるものなどは目立ったほうがいいですが、日常や在宅避難で使うものは、自分と家族がわかっていれば問題ないはずですよね。

無印の防災セットは、そんな気持ちをわかってくれるシンプルなデザイン。

いかにも「防災!非常用!」という雰囲気がなく、部屋や持ち物の中で浮かないようになっています。

無印良品というブランドの安心感

見た目だけではなく、質もいいグッズが揃っているのもポイント。

また、ほとんどのグッズが単品でも販売されているので、日常のちょっとしたトラブルにも惜しまず使えます(ローリングストック)。

もしものときも馴染みのあるものが使えれば、「備えていたのに使えなかった」といったトラブルを減らせますし、日常を感じられてメンタルが落ち着く効果も期待できます。

ただし、中身は超・最低限!

いっぽう、気になる点もあります。

無印の防災セットはどれも、これさえ買っておけばOK、という内容にはなっていません。

完璧に備えようとすればキリがないものですが、それでも「シンプルすぎる」印象です。

ただ、ママの場合、よくあるザ・サバイバル!的な防災セットを買ったとしても、子どもや女性特有の備えは自分で足すことになりますよね。

さらに、そういう防災セットでも「これ足りる?」「これ本当に必要?」というケースはよくあります。

どうせ買い足しが必要なら、好きなデザインや馴染みのあるメーカーのものを中心にはじめることで、その後のモチベーションにつながるのではないでしょうか。

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ここからは、+αにおすすめな防災グッズも含め、各セットの内容を詳しくご紹介していきます。

いつものもしも携帯セット(MJ-IM6H)税込1,690円の中身

いつものもしも携帯セットの中身

携帯セットの中身

  • 繰り返し 使える 2枚組・三層マスク
  • 携帯用救急絆
  • 除菌シート
  • EVAケース・ファスナー付
  • いつものもしもハンカチ
  • いつももしもメモ

価格1,690円 →990円(税込)
商品番号44244050 →44909454

リニューアル後は、「2枚組・三層マスク」が「不織布マスク」(Lサイズ・5枚入り)に変更されています。 また、価格も安くなりました。

「いつものもしも携帯セット」は、ふだんの外出のときに持ち歩くためのセット、いわゆる防災ポーチです。

外出先で被災してしまったときはもちろん、日常でも役立つグッズが6点入っています。

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いつものもしも携帯セット裏面

パッケージには各グッズの期限やメモを書く欄がありました。

一見便利そうですが、持ち歩くには邪魔ですし、袋だけとっておいても失くしそうです(私だけ?)。

リニューアル後はチャックがついて、エチケット袋として使えるようになりました。パッケージまで防災グッズとして持ち歩くことができる、素敵なアイデアですね!

期限を忘れそうなものは、マスキングテープなどに書いて直接貼っておいてもいいと思います。

マステで期限メモ

どれも未開封で数年はもつので、ふだんから使う予定ならメモの必要はないですね。

それでは、中身を細かく見ていきましょう。

「繰り返し使える2枚組・三層マスク」で飛沫や粉塵をガード

繰り返し使える2枚組・三層マスクの写真

リニューアル後は、「不織布マスク」(Lサイズ・5枚入り)に変更されています。枚数が増え、使い捨てになったのはありがたいですね!単品販売もされています。

しっかりした厚みのある布マスクが2枚入っています。

帰宅困難時は洗うのが難しいため、実質使い捨てのような形になるでしょう。

さっそく着けてみましたが、すぐに顔がポカポカしてきました。

冬はありがたいですが、夏はちょっとキツいかも…。

感触についてはふんわり優しい感じで、縫い目やゴムが気になることも特にありませんでした(普段からあまり気にする方ではないですが…)。

鼻の部分にはワイヤーが入っています。

大きさは、手持ちの大人用ふつうサイズ(unicharm・超快適マスク)と同じくらい。

マスクのサイズ比較

女性には大きいという口コミもありますが、ふだん大人用サイズを使っている私にはちょうどいいくらいでした。

最初にちょっと独特のにおいがしたので、気になる方は一度洗ってからの使用をおすすめします。

単品販売:あり(790円)
※写真の値札は999円ですが、現在は改定されています

「携帯用救急絆」はケースつきで扱いやすい

携帯用救急絆チャックつきの小さな袋に、ばんそうこうが10枚入っています。

使用期限は2025年5月と、約4年ほど先でした。

袋には若干余裕があるので、小さめのばんそうこうやキャラものを数枚足してもいいかもしれません。

単品販売:あり(100円)

「除菌シート」は大人の手洗い代わりに

除菌シート手やテーブルなどの除菌に使えるシートが12枚入っています。

使用期限は未開封で3年が目安。

写真だと薄く見えますが、引っ張っても破れにくく丈夫です。

1枚ずつ絡まらずに取り出せたり、シールの粘着力が強いのもさすが無印良品。

注意しておきたいのは、エタノールが入っている点です。

小さな子や敏感肌の方にはおすすめできませんし、ツンとしたにおいも若干感じられました。

単品販売:あり(120円)

「いつものもしもハンカチ」は災害時に万能

いつものもしもハンカチ

薄手で大判のハンカチです。

手触りなどは特に変わった印象はありませんでした。
てぬぐいのように、手で裂ける感じでもないですね。

防災グッズとして便利なのは、以下の3つのポイントです。

  • 大判でいろいろ応用できる
  • 遠くからでも目立つ赤色
  • 災害時の活用法が直接プリントされている

写り込んでいる活用法について検討してみると、「ふきん」として使うなら除菌シートのほうが良さそうですが、「風呂敷」「シート」「旗」は持っていることが少ないですし、便利そうです。

うっかりハンカチを忘れた日にも使えますね!

単品販売:なし →あり(490円)

「いつももしもメモ」を見れば落ち着いて安否確認できる

いつももしもメモ

手のひらに収まるサイズの小さなメモですが、災害時の安否確認に必要な情報がぎゅっと詰め込まれています!

  • 自分の連絡先
  • 家族や安否確認をとりたい人の連絡先(4人分)
  • 連絡の取次をしてくれる人の連絡先
  • 集合場所、避難場所
  • 災害用伝言ダイヤルの登録用番号
  • 災害用伝言ダイヤルの録音原稿
災害用伝言ダイヤルの原稿は考えていませんでした!確かに、時間制限がある中でとっさに話すのって難しいかも。

他にも災害用伝言ダイヤルの使い方などがイラストつきでまとめられています。

家族の安否確認ができれば、無理に帰宅せず、その場に留まるという選択がとりやすくなります。

このメモをしっかり書き込んでおけば、かなり心強いのではないでしょうか。

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紙はやや厚みがありますが、特別丈夫というわけではなさそうです。

折れたり失くしたりすることがないよう、財布やスマホケースなどのポケットに移動してもいいかもしれませんね。

リニューアル後は、名称が「家族で決めておく連絡のルール」に変更されています。

単品販売:なし

「EVAケース・ファスナー付」に他の防災グッズも入れてみたら…

いつものもしも携帯セット収納

これらのグッズを収納できる、B6サイズのファスナーつきケースも入っています。

マチはありませんが、セットの中身をすべて詰めてもやや余裕があるので、小さいものならいくつか入りそう。

というわけで、私が今の防災ポーチに入れていて、被らないものを足してみました。

防災ポーチの中身を足したもの

シンプルデザインの良さが失われてしまいましたが、そこはご了承ください…。

こまごまとしたものが多いので、意外と種類を詰め込めました。

  • 簡易トイレセット(2回分)
  • ホイッスルライト
  • ナプキン(1枚)
  • 目薬
  • 解熱鎮痛薬(2回分)
  • コンタクト
  • くし、ヘアゴム、ヘアピン
  • ミニカイロ(1個)
  • 洗口液(1回分)
  • ボールペン

が入れられました!

他にポケットティッシュ、おやつ、モバイルバッテリー、小さめのレジ袋を持ち歩いていますが、そこまで全部は入りきりませんでした。

ただ、その4つはよく取り出すものなので、もともとバッグのポケットなどに入れていることが多いです。

使用頻度が違うものをひとまとめにすると逆に不便ですし、このサイズでも特に問題はないと思います。

▼編集部メンバーのリアルなかばんの中身はこちら!

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単品販売:あり(100円)

単品販売があるので気軽にローリングストックできる

「いつものもしも携帯セット」の中身は以上です。

ほとんどは100均などでも安く揃えられるものですが、やはりそれぞれ造りがしっかりしていて、安心感があります。

単品販売もあるので、日常で使っても気軽に補充できます。

防災ポーチを無印で揃えるならこれもプラス!

当サイト「いつもしも」がママ向けにおすすめしている持ち歩きグッズリストはこんな感じです。

セットに含まれているものにチェックを入れてみました。

無印セットといつもしもリストの比較
※タップで大きくなります

一見「こんなに!?」と思ってしまいますが、スマホやティッシュなど、とくに防災用という意識もなく持ち歩いているものも多いはず。

いつも持っている人は少ないけれど、もしもの備えとして揃えておきたいのはこのあたりでしょうか。

おすすめ防災グッズ

  • 充電グッズ(モバイルバッテリー/充電用ケーブル/電源タップ)
  • ホイッスル
  • トイレグッズ(簡易トイレ/防臭袋/目隠しポンチョ)
  • 家族・ペットの写真(プリントアウトしたもの)

無印で揃えるなら、充電グッズ(モバイルバッテリー/電源タップ)がおすすめです。

非常用トイレセットも販売されていますが、普段の持ち歩きには向かないサイズ感でした。

USB用モバイルバッテリー・急速充電器付

こちらの「USB用モバイルバッテリー・急速充電器付/ MJ-PSMB1」はコンセントから直接充電でき、充電用ポートが2つあるため電源タップも兼ねます。

容量は5,000mAと、最近のスマホなら1〜1.5回フル充電ができるくらいです。

memo

実は、モバイルバッテリーの代表的メーカー・Anker製だったりします。

携帯セット+モバイルバッテリーを合わせて購入すると、合計4,680円 3,980円になります。

ケーブルは現在取り扱いがないようなので、自分のスマホに合ったものを別途入手しましょう。

モバイルバッテリーの付属ケーブルは、モバイルバッテリー自体を充電するための端子になっています。最近のスマホはほぼ対応していないので要注意!

いつものもしも持ち出しセット(MJ-IM12H)税込3,990円の中身

いつものもしも持ち出しセットの中身

持ち出しセットの中身

  • いつものもしも携帯セット
  • コンパクトヘッドライト
  • 耳栓・ケース付
  • 大判ボディシート
  • 撥水サコッシュ
  • エマージェンシーシート
  • いつものもしもハンカチ
  • いつももしもメモ
価格3,990円(税込)
商品番号44244067 →44909461

「いつものもしも持ち出しセット」は、緊急時の持ち出しに使える防災セットです。

持ち出し用グッズは、安全に避難することと、避難所で最初の1〜2日を乗り切ることを想定して備えるのが基本です。

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見たところかなりコンパクトですが、ママと子どもの避難生活で必要なものはカバーできているでしょうか?

中身をひとつひとつ見ていきましょう。

「いつものもしも携帯セット」がそのまま入っている

携帯セットと持ち出しセット比較

リニューアル後は外箱が持ち手つきの袋に変更され、簡易防水ポーチとしても使えるようになりました!

さきほど紹介した携帯セットとまったく同じものが入っています(救急絆のパッケージのみ変わっていました)。

落ち込んでいる女性アイコン
持ち出しセットがあれば、携帯セット単品はいらないんじゃ?

確かに、緊急避難のときに防災リュックといつものバッグを両方持っていける場合は重複してしまいます。

ですが、お子さんを抱っこして避難する方や、いつものバッグがリュックの方など、2つのバッグを持って手早く避難するのが難しいケースでは、防災リュックといつものバッグ、両方に入れるという使い方も。

あるいは、家族に防災ポーチとして使ってもらうことも考えられます。

携帯セットを一緒に買うべきかどうかはケースバイケースですね。

「コンパクトヘッドライト」はクリップ付きで便利

コンパクトヘッドライトお子さんを抱っこしたり、手をつないだりして避難するママは、両手の空くヘッドライトやネックライトがマスト。

さらに、無印のヘッドライトはクリップがついているので、帽子や服に挟んで使うこともできます。

明るさは約20ルーメンで、広がらず正面を集中的に照らすタイプの光です。

コンパクトヘッドライト点灯

完全に真っ暗な中では心もとないですが、手元や足元を照らす程度には使えるでしょう。

明るさを求めると、大きさ・重さの問題が出てくるのが難しいところです。

また、長期間使わない場合は電池を取り外しておくよう注意書きがされていますが、緊急時の作業を増やすのは現実的ではありません。

電池はあらかじめセットしておき、数ヶ月ごとにスイッチを入れて確認するのが良さそうです。

そのためにも、防災リュックに入れっぱなしにするよりも、枕元にかけておいて、就寝中の発災への備えにすることをおすすめします。

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単品販売:あり(990円)

「耳栓・ケース付」で避難所でも快眠?

耳栓とケース避難所には多くの人が集まります。
いびきなどの騒音で眠れなくなってしまう可能性に備えて、耳栓があると安心ですね。

耳栓にはさまざまなタイプがありますが、このようなスポンジタイプは扱いやすく、いろいろな耳の形にフィットするので、使い慣れない方にもおすすめです。

私の場合、手持ちの耳栓(SILENCIA sleep)がやや細め&やわらかめなので少し大きく感じましたが、サイズも固さも標準的かと思います。

耳栓比較

個人の感想レベルになりますが、遮音性も「ふつうの耳栓」と感じました。

大きな音まで完全に消すことはできませんが、だいぶ騒音をやわらげられます。

単品販売:あり(290円)

「大判ボディシート」で全身スッキリ

大判ボディシートこちらのボディシートは1枚だけ、普通のフェイスタオルくらいのサイズのものが入っています。

実際に使ってみましたが、ちょうど暖かい日だったので冷たくて気持ちよかったです。

肌ざわりがやわらかく、乾く前に全身しっかり拭くことができました。

裏面の注意書きに『乳幼児には使用しないでください』とあるので、大人専用にしましょう。

大判ボディシートの裏面

成分的には市販のおしりふきでもよく見る内容ですが、配合量は不明です。

単品販売:あり(100円)

「撥水サコッシュ」は避難所内の移動に便利

撥水サコッシュ

「携帯セット」のファスナー付きケースがぴったり入るサコッシュです。

「撥水(=水をはじく)」であり、「防水(=水を通さない)」ではないので、過信は禁物。

ポケットやマチがないフラットな形で、容量はセット内のグッズがちょうど収まるくらいです。

これだけ持って避難するというより、避難所内での持ち歩き用ですね。

単品販売:あり(990円)
セットは黒のみですが、単品では11色展開です。

避難所で持ち歩きたいものって?サコッシュに詰めてみた

では、現実的にこのサコッシュに入れるのはどんなもので、どれくらい入るのでしょうか?

避難所内で持ち歩きたいものをリストアップして詰めてみました。

避難所内で持ち歩きたいもの

  • ケース(仕分け用)
  • 除菌シート
  • 携帯用救急絆
  • ポケットティッシュ
  • 生理用品
  • 中が見えない消臭袋
  • ゴミ袋(小)
  • ハンカチ
  • 財布
  • 防犯ブザー
  • 各種書類(証明書類コピー、連絡先メモなど)
  • 印鑑
  • スマホ
  • モバイルバッテリー ※置き引き対策として
  • ボールペン
  • 小さなお菓子(飴)
  • メモ(付箋)

スリムなので不安でしたが、意外と全部詰め込めました。

サコッシュ詰めてみた

今回の検証では防犯ブザーつきの財布を使いましたが、すぐ鳴らせるようにバッグの外につけておいてもいいと思います。

「エマージェンシーシート」は静音性○

エマージェンシーシートエマージェンシーシートは、他のメーカーのものを使ってみたことがあるのですが、ちょっと動いただけでガサガサと音がするのが気になっていました。

ですが、無印のエマージェンシーシートは静音性に優れているとのこと。

音を比較するため、簡単な動画を撮ってみました。

音自体は出てしまうのですが、若干弱く、こもった音になっていると思います(イヤホン推奨)。

触った感じもやわらかく、素材の違いがはっきりわかりました。

また、100均などの安価なエマージェンシーシートはほぼ使い捨てなのですが、無印のエマージェンシーシートは繰り返し使えるとの表記も。

同じ極薄タイプでも、かなりの違いが出るんですね!

memo

エマージェンシーシートは、体をしっかり包み込んでいないと十分な効果を発揮しません。
就寝時に使う場合、お子さんにはブランケットなどを別に用意することをおすすめします。

単品販売:なし →あり(490円)

無印で追加購入したい避難グッズはこれ!

「いつものもしも持ち出しセット」の中身は以上です。

ひとつひとつのグッズはとても役立つ一方、足りないものも多いのが正直な感想です。

たとえば、配給があるまで乗り切る非常食、硬い床に寝るための敷きもの、汗をかいたときの着替えなどなどです。

ちなみに、子連れ避難を想定して作ったいつもしもの持ち出しグッズリストは、こんな感じになっています。

  • 無印_防災グッズ1次の備え_身に着けるものチェックリスト_1.1
  • 無印_防災グッズ1次の備え_防災リュックチェックリスト_2.0
  • 無印_防災グッズ1次の備え_夏袋冬袋チェックリスト_1.1

※タップで大きくなります。

こちらも無印のセットに含まれているものにチェックを入れてみました。

他の防災グッズも、無印でゲットできるものがいくつかあります。

ただし、ほとんどは日常使い用につくられているため、避難時に持ち出すには不便なものも。

できれば実物を見て揃えることをおすすめします。

また、現在無印で買えるリュックはいずれも防水ではありません(「撥水」のリュックはあります)。

リュックも無印で揃えるなら、濡れたら困るものはジッパー付き袋などに入れたうえで詰めていきましょう。

無印のものではないのですが、いろいろなリュックに防災グッズを詰めて背負ってみた検証記事もありますので、カスタマイズの参考にご覧ください。

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ちなみにこちらのセットも、エマージェンシーシート以外は単品販売があります。

単品で揃えると合計4,060円 →4,550円、セットで買うと3,990円なので、セットで買ったほうがお得ですね。

いつものもしも備えるセット(MJ-IM24H)税込5,490円の中身

いつものもしも備えるセットの中身

備えるセットの中身

  • いつものもしも持ち出しセット
  • 巻いて結べる長タオル・極薄手/生成(1枚)
  • 携帯トイレ(3日分)
  • 袖口が長い軍手
  • キャンドルミニ
  • いつものもしもハンカチ
  • いつものもしもメモ
価格5,490円(税込)
商品番号44244074 →44909430

リニューアル版では、パッケージがフタつきのファイルボックス形に変更されました。旧版ではやや開けにくかったところが改善されているようです!

「携帯セット」「持ち出しセット」に加えて、片付けや長期被災のときに使えそうなグッズも入っています。

とはいえ、長期被災を想定するととても数が足りません。

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いつもしもとしては、キャンドルを除いて、持ち出しグッズに加える使い方をおすすめします。

詳しい中身と使い方を考えていきましょう。

「いつものもしも備えるセット」で「携帯セット」3つ目!?

「備えるセット」には、「持ち出しセット」が含まれています。
つまり、「携帯セット」も入っているということ。

3つのセットをすべて揃えると、携帯セットが3つ、持ち出しセットが2つになります。

「持ち出しセット」のところで説明したとおり、携帯セット2つはアリだと思いますが、3つともなるとどうでしょう。

量を増やしていくとなると、大容量のものを購入して小分けした方が経済的ですよね。

逆に、同じサイズの救急絆ばかり30枚は多すぎる気もします。

家族の携帯・持ち出しに回すならともかく、無計画に3セットすべて買うと持て余してしまうかもしれません。

ヘッドライトやトイレなどの人数分必要なものだけ、単品で揃えるのがよさそうです。

「袖口が長い軍手」は手首も保護してくれる

袖口が長い軍手やさしい生成色のロング軍手です。(右手は比較用に他の防災セットに入っていた軍手を着用しています)

全体的に細め、すべりどめは無し、そして袖口がかなり長いのが特徴的。

片付けのときにももちろん使えますが、避難時用の軍手をまだ用意していないなら、手首の保護も兼ねてこれを着けていくことをおすすめします。

単品販売:なし →あり(199円)

「巻いて結べる長タオル・極薄手/生成」は節水に

巻いて結べる長タオル「巻いて結べる長タオル」は、その名の通り、首に結んでも余裕のあるロングタオル。

これだけの長さがあれば、いろいろな用途に使えそうですね!

首元を守る目的で使うには逆に長すぎるので、二重にして端を挟んだり、バンダナ代わりにするほうがいいかもしれません。

タオルの備えは家に余っているものでも十分なのですが、このタオルは長さがあるほか、少ない水で洗えて乾きやすいのもポイントです。

薄さの割にやわらかくて触り心地もいいので、あると嬉しいアイテムですね。

単品販売:あり(499円)
※2枚組。オフ白・生成・ネイビーの3色展開です。

「携帯トイレ(3日分)」は家族分には心もとない

非常用トイレ無印良品のサイト上では「携帯トイレ」と表記されていますが、実物の表記は「非常用トイレ」になっています。

使い方は、青い袋を自宅などの便座に取り付け、シートを入れてそこに排泄するというものです。

便座がないと使いにくそうなのと、汚物袋も透けて大きいので、やはり携帯向きではない気がします。

memo

車で長距離移動するとき、簡易便座と一緒に持っていくのはアリかもしれません。

ちなみに、そのままセットすると汚物袋に便器内の水がついてしまうため、下に普通のゴミ袋をもう1枚敷いてからセットすると便利ですよ。

また、「消臭」や「防臭」はうたわれていないので、別の対策が必要かもしれません。

数はひとりの3日分の量ですので、2人以上では3日持たないでしょう。

単品販売は今のところないようなので、買い足すなら他のお店になります。

2021年8月から単品販売も開始されたので、買い足し推奨です!

単品販売:なし →あり(990円)

「キャンドルミニ」はあくまで日常使いに

キャンドルミニいつもしもでは、防災グッズリストにろうそくを入れていません。

避難所で火は使えませんし、在宅避難でも小さい子が興味を持ってしまうと危険だからです。

notice

地震の場合、余震による引火の危険もあります。
背が低いろうそくでも、近くのものが倒れてきたら危険です。

さらに、ろうそくの明かりはごく小さいもの。

据え置きの明かりは、LEDランタン+電池やバッテリーをしっかり備えるほうが断然おすすめです。

単品販売:あり(290円)

無印は備蓄グッズが豊富!いつもしものおすすめ

いつもしもで公開している、長期被災に役立つグッズリストは以下の通りです。

「備えるセット」は、2次の備えにするにはどうしても数が不足するため、セット内容のチェックは省いています。

防災グッズ[2次の備え]チェックリスト1_1.1

防災グッズ[2次の備え]チェックリスト2_1.1

※タップで大きくなります

無印でも買える防災グッズや日用品が多いですが、さきほどの除菌シートの例のように、コスパを重視するなら無印以外で買ったほうがお得な場合も。

何を優先したいのか、家族がどれくらい使うのかを考えながら揃えていきましょう。

単品買いで特におすすめなのは、こちらの「LED懐中電灯・大」。

電池が単3・単4どちらでも使えて、下向きに置けばランタンにもなる優れものです。

「持ち出しセット」にもヘッドライトが入っていますが、別途、部屋を広く照らせる形の明かりもあると便利ですよ。

いろいろな灯り

また、無印のレトルト食品はローリングストックにぴったり。

味はもちろんのこと、賞味期限が見やすいのもポイントです!

食べ慣れた味は安心につながるので、ぜひ備えておきたいですね。

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無印の3つの防災セット、結局どれを買うのが正解?

ここまで見てきたとおり、「携帯セット」「持ち出しセット」「備えるセット」の中身は重複しています。

どれを選べばいいのかは、

  • いまどれくらい備えていて、何が足りないか
  • 何を優先して備えたいか(コスト/見た目/安全性/続けやすさなど)
  • 家族の人数、年齢、好み、生活環境
  • 地域の災害リスク、避難事情

などを考慮しつつ検討してみてください。

おすすめは「携帯セット」+「備えるセット」

この買い方は、重複のデメリットを避けつつ、ひととおり揃えることができます。

「携帯セット」が2つになりますが、前述のとおり、避難時にいつものバッグが持てない場合を想定。

「備えるセット」は、キャンドルのみを除いて持ち出し用に。

家に置いていく備蓄品は、単品購入で揃えていきます。

家族の分も無印で揃えたい場合、「備えるセット」を追加購入するのがおすすめです。

この2セットを購入すると、合計金額は7,180円 →6,480円になります。

コスパ重視なら「備えるセット」ひとつからスタート

「携帯セット」にある除菌シートや救急絆、マスクなどは、いつも持ち歩いているママも多いのではないでしょうか。

「防災を続けること」を考えたとき、基本的にはいつも使っているものを増やす形のほうが安心感もあり、経済的です。

この場合、携帯グッズは使い慣れたもので揃え、非常時にのみ使うものを補うために「備えるセット」を導入するイメージです。

上記と同様、キャンドルは除いて持ち出し用品として備え、備蓄もふだん使っているものを中心に揃えていきます。

【まとめ】無印良品の防災セットは、はじめの一歩にぴったり!

無印良品の防災セット「いつものもしも」シリーズについてご紹介してきました。

ここまでのポイントをまとめます。

merit

  • 3つのセットから選べる
  • シンプルで日常になじむデザイン
  • 単品販売があり、ローリングストックや買い足しがしやすい
  • ひとつひとつのグッズの質がいい

demerit

  • 各セットの中身がかぶるので、買い方は要検討
  • 品数が圧倒的に少ない
  • 内容量が少ないものも
  • やや高額

特に無印良品が好きな方は、最初にこのセットからはじめることで、モチベーションアップにつながると思います。

なかなか最初の一歩が踏み出しにくい防災。
きっかけとして、ぜひ「いつものもしも」シリーズを活用してみてください。

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みよし

編集部所属。防災士、防災備蓄収納2級プランナー。面倒くさがり&災害に向き合う怖さから防災を遠ざけていましたが、知識をつけてちょっとずつ進歩中。「しんどくならない防災」をマジメに考えていきます!

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