旅先で被災したら…と考えたことはありますか?
台風のようにある程度予測できる災害以外は、いつ・どこで・どんなときに起こるかわかりません。
特に、2024年1月1日の能登半島地震はお正月のお茶の間に大きな衝撃を与えました。
旅行や帰省中の方も多く、直接的な被害に遭っていなくても大きな不安を持った読者の方もいるのではないでしょうか。
今回は、旅好きのいつもしもスタッフたちが、旅行前&旅行先でやる防災ルーティン、持って行っている防災グッズを紹介します。
この記事の目次
荷物を準備する前にやっていること
行き先が、大都市なのか田舎なのか、海に近いのか山に近いのか…などによって、起こる災害や気をつけることが違います。
ここでは、私がどんな場所に旅行に行くとしても最低限これだけはやっていることをご紹介します。
STEP1 観光先でのリスクを知る
まずは、下記の内容をチェックします。
- 行く土地のハザードマップ
- 使う交通機関や施設の災害時の対応(振替など)
- 旅行する時期の気候
観光施設にいるときや公共交通機関を利用しているときは、その場にいるスタッフの方から案内があるかと思いますが、自分達でも把握しておくと安心です。
特に、自然を楽しむことをメインにした旅行のときは、被災時まわりに誰もいなかったり、二次災害に巻き込まれたりする可能性が高いので要チェックです!
check!
ハザードマップってどこで見られるの?
「自分が住んでいる地域のものは何となく見たことがあるけれど、それ以外はわからない」「そもそもどこで見られるのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
ハザードマップは、下記のサイトから確認できます。
- 重ねるハザードマップ(国土地理院)
- NHK全国ハザードマップ
- 各自治体のサイト(「自治体名 ハザードマップ」で検索すると出てくることが多いです)
災害時、通信状況が悪くなることを見越して、オフラインでも見られるようにしておきましょう。
スマホのバッテリーの節約にもなりますよ。
紙に落とし込めるものは、落とし込んでおいたほうが安心です。


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STEP2 必要なものを考える
旅先でのリスクを確認したら、持っていくものを考えていきます。
特に、居住地ではあまり馴染みのない災害のリスクがある土地に行く場合、普段とは違う自然環境でレジャーをする場合は注意してください。
また、寒冷地に行く場合は寒さや雪害対策を強化します。
初夏でもずっと屋外にいる場合は熱中症対策も忘れずに!
くわしく知りたい方は、こちらで解説しているので、良かったら見てみてくださいね。
車で旅行する場合は、立ち往生してしまったときのことを考えて、車内で役立つグッズを載せておくのがおすすめ。
やみくもに用意するのではなく、まずは災害リスクや気候を受けて必要なものを考えましょう。
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旅先に持っていきたい防災グッズたち
ここからは、いつもしものスタッフが実際に旅行に持って行っている防災グッズをご紹介!
基本の防災ポーチを持っていることを前提に、防災リュックに入れているようなグッズを一部入れています。
防災ポーチをまだ用意していないという方はこちらの記事を是非チェックしてください。
身の回り品を入れる物
- ミニショルダーバッグ
貴重品
- 現金
- 身分証明書のコピー
- 緊急連絡先のメモ
情報収集に役立つグッズ
- モバイルバッテリー
- 充電ケーブル&USBポート付きの電源タップ
- 家族や同行者、ペットの写真
- 防災アプリ
- 紙&ペン
- ハザードマップ
衛生用品
- 生理用品
- ミニポーチ
- 持ち手付きゴミ袋
- 消臭袋
- ジッパー付き袋
- ウェットティッシュ
- 簡易トイレ
- マスク
- ガム(キシリトール入り)
- 除菌グッズ(アルコールスプレーなど)
- 常備薬
身体保護のためのグッズ
- 羽織もの
- 圧縮靴下
- 使い捨てショーツ
安全確保のためのグッズ
- 防犯ブザー
命を繋ぐ食料品
- 水
- 軽食
精神安定グッズ
- アナログの暇つぶしグッズ(文庫本やアナログゲームなど)
旅行の移動中にも大活躍!貴重品を入れる「ミニショルダー」

行き先や旅行中の服装などを考えて、どれを持っていくかを決めています。
- ミニショルダー
災害時、避難所内での移動に使うだけでなく、旅行のときもあると便利です。
新幹線、飛行機、自動車…どんな交通手段でも、お手洗いなど「ちょっと移動したいとき」に役立ちます。
ホテルに着いた後、コンビニに行きたいときや、ホテル内を移動するときなどにも!
移動中に被災して、大きな荷物を置いていかなければならなくなったときも、貴重品を常に持ち歩いていれば気持ちが違いますよね。
落とし物&スリを防ぐため、チャック付きのものがおすすめです。

これだけは絶対用意して「貴重品」
- 現金
- 身分証明書のコピー
- 緊急連絡先などのメモ
支払いはキャッシュレス派ですが、現金も持ち歩いています。
ポイントは小銭を気持ち多めにいれることです。
100円玉があると、温泉や街中でコインロッカーを使うときにも役立ちますよ!

参考
「母子手帳、どこをコピーすれば良いの?」といった質問をよくいただきます。
いつもしもでは、下記の内容が書かれているページのコピーをおすすめしています。
- 予防接種の履歴
- 出産時の状態(体重など)
そのほか、乳幼児発達曲線のページや、特記事項などがあれば、そちらのページの控えがあっても良いかもしれません。
役立つ「情報」
- モバイルバッテリー
- 充電ケーブル&USBポート付きの電源タップ
- 家族や同行者、ペットの写真
- 防災アプリ
- 紙&ペン
- ハザードマップ
モバイルバッテリーの選び方について、わからない方はこちらの記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
写真は心の支えになるだけではなく、避難中はぐれてしまったとき同行者を探すのにも役立ちます。
おすすめの防災アプリはいつもしものInstagramでも投稿していますので、良かったら参考にしてください。

健康状態に関わる「衛生用品」
- 生理用品
- ミニポーチ
- 持ち手付きゴミ袋
- 消臭袋
- ジッパー付き袋
- ウェットティッシュ
- 簡易トイレ
- マスク
- ガム(キシリトール入り)
- 除菌グッズ
- 常備薬
旅行中に生理が来る予定がなくても、万が一のことを考えて、ナプキンはいつも数枚持って行っています。
使用済みのナプキンを入れられるよう、消臭袋もまとめてポーチに入れておくのがおすすめ。

旅先で絶対に寝具などを汚したくない!という方は、ショーツ型のナプキンもおすすめです。
いつもしもの公式X(旧Twitter)では、エリスのショーツナプキンの吸水実験もやっています。
じわじわと人気を伸ばしている #ショーツ型ナプキン 。2023年9月、ソフィ・ロリエに続いて、ついにエリスからも登場しました!しかもブラックカラーで、ちょっと気になるおむつ感が大幅軽減🖤履いてみると、見た目以上にスッキリとしたシルエットと履き心地の良さに驚かされますよ😳✨ #いつもしも https://t.co/Jsr1WVTdsn pic.twitter.com/hxqFgEKlXK
— いつもしも◇ママと子どもの防災 (@itumosimo) November 13, 2023
ジッパー付き袋は、1枚でも持っておくと、濡らしたくない荷物を守ることができます。
細々としたものを仕分けるのにも便利です。
参考 もしもにも役立つ「お手製歯みがきセット」
以前、旅先で夜に洗面所が使えなかった(行きにくかった)とき、消臭袋の底にナプキンを貼り付け、そこに口をゆすいだ水を吐き出しました。
口に含む水の量を最小限にする必要はありますが、問題なく吸水してくれました!

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たかが服、されど服「身体保護」
- 羽織もの
- 圧縮靴下
- 使い捨てショーツ
寒さは体力を奪います。
夏に旅行する際でも、薄手のカーディガンなどがあると安心です。
圧縮靴下やショーツは、雨や汗、急な汚れなどで着替えが必要になったとき、衛生状態を保つのに役立ちますよ。
女性は特に用意して!「安全確保」
- 防犯ブザー
車中泊用に購入しましたが、ライトつきなので普段も大活躍!
ピンが引き抜き式ではないので、なくす心配がないのもポイント。
シンプルデザイン&充電式だから大人のお守りにぴったりです。
命を繋ぐ「水分と食べ物」
- 水
- 軽食
チョコが大好きなので、手を汚さず、乗り物内でサッと食べられるものを持ち歩いています。
食べ慣れたお菓子は、糖分補給や心のケアにもなりますよ。
水分は、毎日飲まなければならないお薬がある方は特に必須です!
服薬ゼリーなどもポーチに忍ばせておくと◎
意外と侮れない「精神安定」
- アナログの暇つぶしグッズ(文庫本やアナログゲームなど)
乗り物待ちや移動中、悪天候などで、急に予定をキャンセルしなければならなくなったときの暇つぶしにも。
薄くて軽い文庫本だと、旅行の邪魔になりにくいです。
親子での旅行には、ママと子どもで楽しめるアナログゲームもおすすめ。

ママは特に注意!乾燥&乗り物酔い対策
子どもがいると特に気になるこの2つの対策。
ママスタッフのリアルな声とともにご紹介します。
乾燥
- マスク
- のど飴
- のど用のスプレーなど
- 保湿クリーム
- かゆみ止め
- 肌が荒れたとき用の処方薬
長時間の乗り物移動やホテル滞在では、喉や肌が乾燥しがち。
ホテルに保湿系のアメニティがある場合もありますが、大人向けのものがほとんどですよね。
子ども用は特に自宅で使っているものを詰め替えるなどして持って行きましょう。
いつもしものママスタッフがやっている具体的な対策はこちら!
- (子ども用に)自宅で使っている保湿剤を詰め替えて持っていく
- 寝る前にバスタブにお湯を張ってドアを開けておく
- ハンガーに濡れタオルをかけて、椅子の背などに引っ掛けておく
- 電気ケトルでお湯を沸かす
- 加湿器をつける


乗り物酔い対策
- 酔い止め薬
- エチケット袋
- 吐いてしまった時に使うもの(汚れた服を入れる大きな袋、着替えなど)
- 食べ慣れたおやつ(ソフトキャンディーなど)
旅行だと、長時間乗り物に乗ることが多いですよね。
普段は乗り物に酔わない子も、いつもとは違う状況で無意識に緊張してしまい、体調を崩してしまうかもしれません。
もしものときに備えて、準備しておくと安心です。
いつもしものママスタッフがやっている具体的な対策はこちら!
どの交通機関も共通の対策
- 酔い止め薬を飲ませる
- 好きなおやつ(飴など)を持たせる
- 爽やかな香りのスプレーを持っていくタオルなどにかける
- なるべく睡眠時間を確保




車の場合
- 窓を開ける
- 音楽を聴かせる
- イントロクイズをする
- 手遊び歌を歌う
- 着替えを積んでおく




Xでは、持ち歩いていたゴミ袋に助けられたエピソードをご紹介していますよ。
冬休み、久々の電車に酔った子どもが突然嘔吐😱赤ちゃんの頃以来で軽くパニックになりましたが、持ち歩き #防災グッズ のおかげで対処できました💦
特に活躍したのは #キャンドゥ の携帯ゴミ袋&ケース!バッグに引っ掛けていたので取り出しやすく、汚れ物を片っ端から入れられて本当に助かりました😭 pic.twitter.com/DEGg4qnw5R— いつもしも◇ママと子どもの防災 (@itumosimo) January 27, 2022

そのほかおすすめのグッズ
- 薄手のタオル
- 有線のイヤホン
- 簡易ポンチョ
私は髪の毛が多いので、どこに泊まる時も吸水速乾&薄手のタオルを持って行っています。
水ですすいで絞るとき、簡単に絞れて便利なのに、とてもコンパクトになるのでおすすめ。
有線のイヤホンは、被災時スマホでラジオを使うときなどに役立ちますよ。
ポンチョは、花火大会やフェスなど、屋外イベントに行く予定があるときにお守りでバッグに入れています。

参考 熊よけの鈴

鮭をくわえた熊がかわいいです。
防災…とはちょっと違うかもしれませんが、北海道の自然豊かな土地で身を守るために買いました。
見た目が可愛いので、お土産として飾っています。
夏場にまた行くことになったら、持っていきたいと思います。
実際に詰めてみた
ここまでご紹介したグッズを、選別して実際にキャリーケースに詰めてみました!
今回は、2月の北海道に飛行機で行った時の荷物をご紹介します。
寒冷地なので
- カイロ(貼るタイプ・貼らないタイプ・靴下用)
- ダウンベスト
- 暖かいインナー
をプラス。
靴はもちろん雪用のブーツです。

参考 100均の圧縮ポーチ
旅行中に意識すること
せっかくの旅行、何にも考えずに楽しみたい!というところですが、行動や持ち物などちょっと意識を変えるだけで、もしものときの対応・状況が変わりますよ。
スタッフたちが旅行中気をつけていることを、下にまとめました。
- 水分や軽食を持ち歩く
- 誰かと行く際はなるべく一緒に行動、別行動の際は必ず行き先を共有し何かあったときの集合場所を決める
- 街中や施設の注意看板などを見ておく
- 利用するホテルの非常口などを把握する

また、旅行の醍醐味のひとつ「お土産」でも防災できます。
私が「ストックお土産」を選ぶときの3つのポイントをまとめました!↓
- 賞味期限が比較的長い(半年以上あると◎)
- 常温保存OK
- 開けてそのまま食べられるor水かお湯で調理できる
ご当地ようかんや、インスタントのスープ、限定のカップ麺など、見方を変えると結構たくさんありますよ。
ライター・トコさんが実際買ったストック用土産をこちらで紹介していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

頭の隅に「防災」を入れて、旅行を楽しみましょう!
まとめ:手段に合わせて選ぼう
今回は、いつもしものスタッフたちが旅先に持っていっているリアル防災グッズをご紹介しました。
行き先やお手持ちのバッグに合わせて選んでみてください!
グッズだけでなく、事前の準備や旅行中の心構え(気をつけていること)も解説したので、そちらも参考にしてみてくださいね。
