以前から防災にも力を入れており、災害時にも役立つアイテムを販売していた無印良品。
防災コーナーのキャッチコピー、「くらしの備え。いつものもしも。」は、ママの日常に寄り添う備えをめざす「いつもしも」にとって、共感しかありません!
編集部にもファンが多く、いつか無印で買える防災グッズや非常食を特集したい!と目をつけていました。
そんな無印のからついに、待望の防災セットが登場!
というわけで今回は、無印良品から発売されている3種類の防災セット、
を購入(↑タップで単品レビューまでジャンプします)。
防災士のみよしが、「ママ向け防災」の視点から中身をひとつひとつ検討してみました!
よりしっかり備えたい向けに、無印で買い足したいおすすめの防災グッズやリストもあわせてご紹介します。
2021年8月、いつものもしもセットがリニューアルされました!
基本的な内容は同じですが、
- パッケージまで実用的に
- 価格の改定
- 布マスクが不織布マスクに
- セット販売のみだった商品が単品でも買えるように
などの嬉しい変化がありました。
リニューアルで変更された部分についても記事内で解説します。
※最新の情報は無印良品公式サイトをご参照ください。
この記事の目次
無印良品の防災セットはここが違う!
防災セットは専門のメーカーだけではなく、ニトリやアイリスオーヤマなど、無印良品以外の馴染みあるお店でも多数販売されています。
「いつもしも」のスタッフとして多くのメーカーの防災セットをチェックしている私ですが、中でも無印のセットは独特だと感じました。
まずは他の防災セットと何が違うのか、大きな特徴からご紹介しましょう。
開封レビューを先に読む3つのセットに分かれている
はじめにも触れましたが、無印良品の防災セットは3種類あります。
- いつものもしも携帯セット
- いつものもしも持ち出しセット
- いつものもしも備えるセット
防災についてちょっと調べたことのある人なら、この商品名を見て「備えの段階」を連想するのではないでしょうか。
防災セット=避難リュック(1次の備え)というイメージが強いですが、ふだんも使う防災ポーチや備蓄も揃えられたら嬉しいですよね。
と思い切りたいところなのですが、実はこの3つのセット、中身が重複しています。
*写真は旧パッケージです
数が必要なものももちろんありますが、最初から大容量のものを買ったほうがコスパがいい場合も…。
「備えるセット」に関しては、被害が長期化したときに使うというよりも「とりあえず一通り揃えたい人向け」なのかもしれませんね。
(どれを買うのがおすすめかは、記事の後半▼で解説しています!)
「いつも」の暮らしになじむ、シンプルなデザイン
以前おこなった防災収納についてのママ座談会で、「防災グッズがいつも目に入ると微妙な気分になる」という意見がありました。
避難中に身につけるものなどは目立ったほうがいいですが、日常や在宅避難で使うものは、自分と家族がわかっていれば問題ないはずですよね。
無印の防災セットは、そんな気持ちをわかってくれるシンプルなデザイン。
いかにも「防災!非常用!」という雰囲気がなく、部屋や持ち物の中で浮かないようになっています。
無印良品というブランドの安心感
見た目だけではなく、質もいいグッズが揃っているのもポイント。
また、ほとんどのグッズが単品でも販売されているので、日常のちょっとしたトラブルにも惜しまず使えます(ローリングストック)。
もしものときも馴染みのあるものが使えれば、「備えていたのに使えなかった」といったトラブルを減らせますし、日常を感じられてメンタルが落ち着く効果も期待できます。
ただし、中身は超・最低限!
いっぽう、気になる点もあります。
無印の防災セットはどれも、これさえ買っておけばOK、という内容にはなっていません。
完璧に備えようとすればキリがないものですが、それでも「シンプルすぎる」印象です。
ただ、ママの場合、よくあるザ・サバイバル!的な防災セットを買ったとしても、子どもや女性特有の備えは自分で足すことになりますよね。
さらに、そういう防災セットでも「これ足りる?」「これ本当に必要?」というケースはよくあります。
どうせ買い足しが必要なら、好きなデザインや馴染みのあるメーカーのものを中心にはじめることで、その後のモチベーションにつながるのではないでしょうか。
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ここからは、+αにおすすめな防災グッズも含め、各セットの内容を詳しくご紹介していきます。
いつものもしも携帯セット(MJ-IM6H)税込990円の中身
携帯セットの中身
- 不織布マスク
- 救急絆
- 除菌シート
- EVAケース・ファスナー付
- いつものもしもハンカチ
- 家族で決めておく連絡のルール
価格 | 990円(税込) |
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商品番号 | 44909454 |
リニューアルによって、布マスク(2枚組・三層マスク)が不織布マスク(Lサイズ・5枚入り)になり、価格も安くなりました!
「いつものもしも携帯セット」は、ふだんの外出のときに持ち歩くためのセット、いわゆる防災ポーチです。
外出先で被災してしまったときはもちろん、日常でも役立つグッズが6点入っています。
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リニューアル前は普通の紙パッケージでしたが、現在はチャックがついていて、再利用が可能です。
パッケージの裏面には、各グッズの期限やメモを書く欄がありました。
期限を忘れそうなものは、マスキングテープなどに書いて直接貼っておいてもいいと思います。
それでは、中身を細かく見ていきましょう。
「不織布マスク」で飛沫や粉塵をガード
不織布マスクが5枚入っています。個包装ではなく、まとめて入っている感じですね。
サイズ感は大人用ふつうサイズ程度で、ワイヤーが2本、鼻と口の部分に入っています。
単品販売:あり(250円)
「救急絆」はケースつきで扱いやすい
チャックつきの小さな袋に、ばんそうこうが10枚入っています。
使用期限は約4年ほど先でした。
袋には若干余裕があるので、小さめのばんそうこうやキャラものを数枚足してもいいかもしれません。
単品販売:あり(100円)
「除菌シート」は大人の手洗い代わりに
手やテーブルなどの除菌に使えるシートが12枚入っています。
使用期限は未開封で3年が目安。
写真だと薄く見えますが、引っ張っても破れにくく丈夫です。
1枚ずつ絡まらずに取り出せたり、シールの粘着力が強いのもさすが無印良品。
注意しておきたいのは、エタノールが入っている点です。
小さな子や敏感肌の方にはおすすめできませんし、ツンとしたにおいも若干感じられました。
単品販売:あり(120円)
「いつものもしもハンカチ」は災害時に万能
薄手で大判のハンカチです。
手触りなどは特に変わった印象はありませんでした。
てぬぐいのように、手で裂ける感じでもないですね。
防災グッズとして便利なのは、以下の3つのポイントです。
- 大判でいろいろ応用できる
- 遠くからでも目立つ赤色
- 災害時の活用法が直接プリントされている
写り込んでいる活用法について検討してみると、「ふきん」として使うなら除菌シートのほうが良さそうですが、「風呂敷」「シート」「旗」は持っていることが少ないですし、便利そうです。
単品販売:なし →あり(490円)
「家族で決めておく連絡のルール」を見れば落ち着いて安否確認できる
手のひらに収まるサイズの小さなメモですが、災害時の安否確認に必要な情報がぎゅっと詰め込まれています!
- 自分の連絡先
- 家族や安否確認をとりたい人の連絡先(4人分)
- 連絡の取次をしてくれる人の連絡先
- 集合場所、避難場所
- 災害用伝言ダイヤルの登録用番号
- 災害用伝言ダイヤルの録音原稿
他にも災害用伝言ダイヤルの使い方などがイラストつきでまとめられています。
家族の安否確認ができれば、無理に帰宅せず、その場に留まるという選択がとりやすくなります。
このメモをしっかり書き込んでおけば、かなり心強いのではないでしょうか。
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紙はやや厚みがありますが、特別丈夫というわけではなさそうです。
折れたり失くしたりすることがないよう、財布やスマホケースなどのポケットに移動してもいいかもしれませんね。
単品販売:なし
「EVAケース・ファスナー付」に他の防災グッズも入れてみたら…
これらのグッズを収納できる、B6サイズのファスナーつきケースも入っています。
マチはありませんが、セットの中身をすべて詰めてもやや余裕があるので、小さいものならいくつか入りそう。
というわけで、私が今の防災ポーチに入れていて、被らないものを足してみました。
こまごまとしたものが多いので、意外と種類を詰め込めました。
- 簡易トイレセット(2回分)
- ホイッスルライト
- ナプキン(1枚)
- 目薬
- 解熱鎮痛薬(2回分)
- コンタクト
- くし、ヘアゴム、ヘアピン
- ミニカイロ(1個)
- 洗口液(1回分)
- ボールペン
が入れられました!
他にポケットティッシュ、おやつ、モバイルバッテリー、小さめのレジ袋を持ち歩いていますが、そこまで全部は入りきりませんでした。
ただ、その4つはよく取り出すものなので、もともとバッグのポケットなどに入れていることが多いです。
▼編集部メンバーのリアルなかばんの中身はこちら!
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単品販売:あり(100円)
単品販売があるので気軽にローリングストックできる
「いつものもしも携帯セット」の中身は以上です。
ほとんどは100均などでも安く揃えられるものですが、やはりそれぞれ造りがしっかりしていて、安心感があります。
単品販売もあるので、日常で使っても気軽に補充できます。
防災ポーチを無印で揃えるならこれもプラス!
当サイト「いつもしも」がママ向けにおすすめしている持ち歩きグッズリストはこんな感じです。
セットに含まれているものにチェックを入れてみました。
一見「こんなに!?」と思ってしまいますが、スマホやティッシュなど、とくに防災用という意識もなく持ち歩いているものも多いはず。
いつも持っている人は少ないけれど、もしもの備えとして揃えておきたいのはこのあたりでしょうか。
おすすめ防災グッズ
- 充電グッズ(モバイルバッテリー/充電用ケーブル/電源タップ)
- ホイッスル
- トイレグッズ(簡易トイレ/防臭袋/目隠しポンチョ)
- 家族・ペットの写真(プリントアウトしたもの)
2023年10月現在、いずれも無印のオンラインストアでは取り扱いがないようです。
100均のものでも、ないよりは断然役に立つので、ぜひ好みのアイテムを探してみてください。
非常用トイレセットは販売されていますが、普段の持ち歩きには向かないサイズ感です。
いつものもしも持ち出しセット(MJ-IM12H)税込3,990円の中身
持ち出しセットの中身
- いつものもしも携帯セット
- コンパクトヘッドライト
- 耳栓・ケース付
- 大判ボディシート
- 撥水サコッシュ
- エマージェンシーシート
価格 | 3,990円(税込) |
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商品番号 | 44909461 |
「いつものもしも持ち出しセット」は、緊急時の持ち出しに使える防災セットです。
持ち出し用グッズは、安全に避難することと、避難所で最初の1〜2日を乗り切ることを想定して備えるのが基本です。
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見たところかなりコンパクトですが、ママと子どもの避難生活で必要なものはカバーできているでしょうか?
中身をひとつひとつ見ていきましょう。
防水仕様のパッケージ
リニューアル前はボックスに入っていましたが、持ち手がついたバッグタイプのパッケージに。
防水仕様なので、エチケット袋にしたり、水を入れたりして運ぶことができます。
「いつものもしも携帯セット」がそのまま入っている
さきほど紹介した携帯セットとまったく同じものが入っています(マスクのパッケージのみ変わっていました)。
確かに、緊急避難のときに防災リュックといつものバッグを両方持っていける場合は重複してしまいます。
ですが、お子さんを抱っこして避難する方や、いつものバッグがリュックの方など、2つのバッグを持って手早く避難するのが難しいケースでは、防災リュックといつものバッグ、両方に入れるという使い方も。
あるいは、家族に防災ポーチとして使ってもらうことも考えられます。
携帯セットを一緒に買うべきかどうかはケースバイケースですね。
「コンパクトヘッドライト」はクリップ付きで便利
お子さんを抱っこしたり、手をつないだりして避難するママは、両手の空くヘッドライトやネックライトがマスト。
さらに、無印のヘッドライトはクリップがついているので、帽子や服に挟んで使うこともできます。
明るさは約20ルーメンで、広がらず正面を集中的に照らすタイプの光です。
完全に真っ暗な中では心もとないですが、手元や足元を照らす程度には使えるでしょう。
また、長期間使わない場合は電池を取り外しておくよう注意書きがされていますが、緊急時の作業を増やすのは現実的ではありません。
電池はあらかじめセットしておき、数ヶ月ごとにスイッチを入れて確認するのが良さそうです。
そのためにも、防災リュックに入れっぱなしにするよりも、枕元にかけておいて、就寝中の発災への備えにすることをおすすめします。
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単品販売:あり(990円)
「耳栓・ケース付」で避難所でも快眠?
避難所には多くの人が集まります。
いびきなどの騒音で眠れなくなってしまう可能性に備えて、耳栓があると安心ですね。
耳栓にはさまざまなタイプがありますが、このようなスポンジタイプは扱いやすく、いろいろな耳の形にフィットするので、使い慣れない方にもおすすめです。
私の場合、手持ちの耳栓(SILENCIA sleep)がやや細め&やわらかめなので少し大きく感じましたが、サイズも固さも標準的かと思います。
個人の感想レベルになりますが、遮音性も「ふつうの耳栓」と感じました。
大きな音まで完全に消すことはできませんが、だいぶ騒音をやわらげられます。
単品販売:あり(290円)
「大判ボディシート」で全身スッキリ
こちらのボディシートは1枚だけ、普通のフェイスタオルくらいのサイズのものが入っています。
実際に使ってみましたが、ちょうど暖かい日だったので冷たくて気持ちよかったです。
肌ざわりがやわらかく、乾く前に全身しっかり拭くことができました。
裏面の注意書きに『乳幼児には使用しないでください』とあるので、大人専用にしましょう。
成分的には市販のおしりふきでもよく見る内容ですが、配合量は不明です。
単品販売:あり(100円)
「撥水サコッシュ」は避難所内の移動に便利
「携帯セット」のファスナー付きケースがぴったり入るサコッシュです。
「撥水(=水をはじく)」であり、「防水(=水を通さない)」ではないので、過信は禁物。
ポケットやマチがないフラットな形で、容量はセット内のグッズがちょうど収まるくらいです。
これだけ持って避難するというより、避難所内での持ち歩き用ですね。
単品販売:あり(990円)
セットは黒のみですが、単品では11色展開です。
避難所で持ち歩きたいものって?サコッシュに詰めてみた
では、現実的にこのサコッシュに入れるのはどんなもので、どれくらい入るのでしょうか?
避難所内で持ち歩きたいものをリストアップして詰めてみました。
- ケース(仕分け用)
- 除菌シート
- 携帯用救急絆
- ポケットティッシュ
- 生理用品
- 中が見えない消臭袋
- ゴミ袋(小)
- ハンカチ
- 財布
- 防犯ブザー
- 各種書類(証明書類コピー、連絡先メモなど)
- 印鑑
- スマホ
- モバイルバッテリー ※置き引き対策として
- ボールペン
- 小さなお菓子(飴)
- メモ(付箋)
スリムなので不安でしたが、意外と全部詰め込めました。
今回の検証では防犯ブザーつきの財布を使いましたが、すぐ鳴らせるようにバッグの外につけておいてもいいと思います。
「エマージェンシーシート」は静音性○
エマージェンシーシートは、他のメーカーのものを使ってみたことがあるのですが、ちょっと動いただけでガサガサと音がするのが気になっていました。
ですが、無印のエマージェンシーシートは静音性に優れているとのこと。
音を比較するため、簡単な動画を撮ってみました。
音自体は出てしまうのですが、若干弱く、こもった音になっていると思います(イヤホン推奨)。
触った感じもやわらかく、素材の違いがはっきりわかりました。
また、100均などの安価なエマージェンシーシートはほぼ使い捨てなのですが、無印のエマージェンシーシートは繰り返し使えるとの表記も。
同じ極薄タイプでも、かなりの違いが出るんですね!
memo
エマージェンシーシートは、体をしっかり包み込んでいないと十分な効果を発揮しません。
就寝時に使う場合、お子さんにはブランケットなどを別に用意することをおすすめします。
単品販売:あり(490円)
無印で追加購入したい避難グッズはこれ!
「いつものもしも持ち出しセット」の中身は以上です。
ひとつひとつのグッズはとても役立つ一方、足りないものも多いのが正直な感想です。
たとえば、配給があるまで乗り切る非常食、硬い床に寝るための敷きもの、汗をかいたときの着替えなどなどです。
ちなみに、子連れ避難を想定して作ったいつもしもの持ち出しグッズリストは、こんな感じになっています。
※タップで大きくなります。
こちらも無印のセットに含まれているものにチェックを入れてみました。
他の防災グッズも、無印でゲットできるものがいくつかあります。
ただし、ほとんどは日常使い用につくられているため、避難時に持ち出すには不便なものも。
できれば実物を見て揃えることをおすすめします。
また、現在無印で買えるリュックはいずれも防水ではありません(「撥水」のリュックはあります)。
リュックも無印で揃えるなら、濡れたら困るものはジッパー付き袋などに入れたうえで詰めていきましょう。
無印のものではないのですが、いろいろなリュックに防災グッズを詰めて背負ってみた検証記事もありますので、カスタマイズの参考にご覧ください。
子連れ避難に最適な防災グッズとは?リュックに詰めて背負ってみた
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memo
ちなみにこちらのセットも、エマージェンシーシート以外は単品販売があります。
単品で揃えると合計4,060円 →4,550円、セットで買うと3,990円なので、セットで買ったほうがお得ですね。
いつものもしも備えるセット(MJ-IM24H)税込5,490円の中身
備えるセットの中身
- いつものもしも持ち出しセット
- パイル織りロングタオル(1枚)
- 非常用トイレセット
- 袖口が長い軍手
- キャンドルミニ
価格 | 5,490円(税込) |
---|---|
商品番号 | 44909430 |
「携帯セット」「持ち出しセット」に加えて、片付けや長期被災のときに使えそうなグッズも入っています。
とはいえ、長期被災を想定するととても数が足りません。
長引く避難生活で必要なものは?被災後に役立つ2次の備えまとめ
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いつもしもとしては、キャンドルとトイレを除き、持ち出しグッズに加える使い方をおすすめします。
詳しい中身と使い方を考えていきましょう。
「いつものもしも備えるセット」で「携帯セット」3つ目!?
「備えるセット」には、「持ち出しセット」が含まれています。
つまり、「携帯セット」も入っているということ。
3つのセットをすべて揃えると、携帯セットが3つ、持ち出しセットが2つになります。
「持ち出しセット」のところで説明したとおり、携帯セット2つはアリだと思いますが、3つともなるとどうでしょう。
量を増やしていくとなると、大容量のものを購入して小分けした方が経済的ですよね。
逆に、同じサイズの救急絆ばかり30枚は多すぎる気もします。
家族の携帯・持ち出しに回すならともかく、無計画に3セットすべて買うと持て余してしまうかもしれません。
ヘッドライトやトイレなどの人数分必要なものだけ、単品で揃えるのがよさそうです。
「袖口が長い軍手」は手首も保護してくれる
やさしい生成色のロング軍手です。(右手は比較用に他の防災セットに入っていた軍手を着用しています)
全体的に細め、すべりどめは無し、そして袖口がかなり長いのが特徴的。
片付けのときにももちろん使えますが、避難時用の軍手をまだ用意していないなら、手首の保護も兼ねてこれを着けていくことをおすすめします。
単品販売:なし →あり(199円)
「パイル織りロングタオル」は節水に
「パイル織りロングタオル」は、その名の通り、首に結んでも余裕のあるロングタオル。
110cmの長さがあれば、いろいろな用途に使えそうですね!
首元を守る目的で使うには逆に長すぎるので、二重にして端を挟んだり、バンダナ代わりにするほうがいいかもしれません。
タオルの備えは家に余っているものでも十分なのですが、このタオルは長さがあるほか、とても薄いので少ない水で洗えて乾きやすいのもポイントです。
薄さの割にやわらかくて触り心地もいいので、あると嬉しいアイテムですね。
単品販売:あり(599円)※2枚組
「非常用トイレセット」は家族分には心もとない
汚物袋5枚と、吸水シート15枚のセットです。汚物袋には透け感があります。
使い方は、青い袋を自宅などの便座に取り付け、シートを入れてそこに排泄するというものです。
便座がないと使いにくいのと、重くて大きいので、リュックに入れて持ち出すというよりは、自宅でのストック向きですね。
memo
車で長距離移動するとき、簡易便座と一緒に持っていくのはアリかもしれません。
また、「消臭」や「防臭」はうたわれていないので、別の対策が必要かもしれません。
数はひとりの3日分の量ですので、2人以上では3日持たないでしょう。
2021年8月から単品販売も開始されたので、買い足し推奨です!
単品販売:あり(990円)
「キャンドルミニ」はあくまで日常使いに
いつもしもでは、防災グッズリストにろうそくを入れていません。
避難所で火は使えませんし、在宅避難でも小さい子が興味を持ってしまうと危険だからです。
notice
地震の場合、余震による引火の危険もあります。
背が低いろうそくでも、近くのものが倒れてきたら危険です。
さらに、ろうそくの明かりはごく小さいもの。
据え置きの明かりは、LEDランタン+電池やバッテリーをしっかり備えるほうが断然おすすめです。
単品販売:あり(290円)
無印は備蓄グッズが豊富!いつもしものおすすめ
いつもしもで公開している、長期被災に役立つグッズリストは以下の通りです。
「備えるセット」は、2次の備えにするにはどうしても数が不足するため、セット内容のチェックは省いています。
※タップで大きくなります
無印でも買える防災グッズや日用品が多いですが、さきほどの除菌シートの例のように、コスパを重視するなら無印以外で買ったほうがお得な場合も。
何を優先したいのか、家族がどれくらい使うのかを考えながら揃えていきましょう。
単品買いで特におすすめなのは、こちらの「LED懐中電灯・大」。
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電池が単3・単4どちらでも使えて、下向きに置けばランタンにもなる優れものです。
「持ち出しセット」にもヘッドライトが入っていますが、別途、部屋を広く照らせる形の明かりもあると便利ですよ。
また、無印のレトルト食品はローリングストックにぴったり。
コロナの影響で在宅勤務が続く家族のランチ用に、先日 #無印良品 で #レトルトカレー を購入しました。さすが無印さん、カレー用のナンやジャスミンライスのパックご飯まであるんですね!家での一人ランチが楽しみになります😋#ローリングストック は、こういう時にもあると助かりますね。#いつもしも pic.twitter.com/TWRZMOsYUH
— いつもしも◇子どもとママの防災 (@itumosimo) November 2, 2020
食べ慣れた味は安心につながるので、ぜひ備えておきたいですね。
ローリングストックは続かない!? 我が家の収納・管理実践例
新しい備えの形として広まってきたローリングストック。 常に一定の量を保ち、賞味期限が切れないように続けることは意外と難しいと聞きます。 張り切って挑戦した我が家(記事はこちら)も、始めて数ヶ月でグダグ ...
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▲防災収納にも無印グッズ(インデックス付箋紙・フィルムタイプ・丸型)が活躍しています!
無印の3つの防災セット、結局どれを買うのが正解?
ここまで見てきたとおり、「携帯セット」「持ち出しセット」「備えるセット」の中身は重複しています。
どれを選べばいいのかは、
- いまどれくらい備えていて、何が足りないか
- 何を優先して備えたいか(コスト/見た目/安全性/続けやすさなど)
- 家族の人数、年齢、好み、生活環境
- 地域の災害リスク、避難事情
などを考慮しつつ検討してみてください。
おすすめは「携帯セット」+「備えるセット」
この買い方は、重複のデメリットを避けつつ、ひととおり揃えることができます。
「携帯セット」が2つになりますが、前述のとおり、避難時にいつものバッグが持てない場合を想定。
「備えるセット」は、キャンドルのみを除いて持ち出し用に。
家に置いていく備蓄品は、単品購入で揃えていきます。
家族の分も無印で揃えたい場合、「備えるセット」を追加購入するのがおすすめです。
この2セットを購入すると、合計金額は6,480円になります。
コスパ重視なら「備えるセット」ひとつからスタート
「携帯セット」にある除菌シートや救急絆、マスクなどは、いつも持ち歩いているママも多いのではないでしょうか。
「防災を続けること」を考えたとき、基本的にはいつも使っているものを増やす形のほうが安心感もあり、経済的です。
この場合、携帯グッズは使い慣れたもので揃え、非常時にのみ使うものを補うために「備えるセット」を導入するイメージです。
上記と同様、キャンドルは除いて持ち出し用品として備え、備蓄もふだん使っているものを中心に揃えていきます。
【まとめ】無印良品の防災セットは、はじめの一歩にぴったり!
無印良品の防災セット「いつものもしも」シリーズについてご紹介してきました。
ここまでのポイントをまとめます。
merit
- 3つのセットから選べる
- シンプルで日常になじむデザイン
- 単品販売があり、ローリングストックや買い足しがしやすい
- ひとつひとつのグッズの質がいい
demerit
- 各セットの中身がかぶるので、買い方は要検討
- 品数が圧倒的に少ない
- 内容量が少ないものも
- やや高額
特に無印良品が好きな方は、最初にこのセットからはじめることで、モチベーションアップにつながると思います。
なかなか最初の一歩が踏み出しにくい防災。
きっかけとして、ぜひ「いつものもしも」シリーズを活用してみてください。