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車で移動中に被災したら?車にも非常食と防災グッズを備えて万全の防災を

2019年11月11日

運転中の女性

地震や台風など自然災害のニュースが増え、いつどこで被災するかわからない時代になりました。
被災時の備えとして家に持ち出し袋等の備えをする方は多いですが、移動中に被災した際の備えをしている方は少ないかもしれません。

もしで自宅から離れた場所にいる際に被災したら、どうなるのでしょうか?
そのためにできる備えはあるのでしょうか?

今回は車で被災した場合の対処法、車に用意しておきたい防災グッズについてまとめました。

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車で移動中に被災!次に取るべき行動と命を守る防災グッズ

運転中車での通勤時間が長い方、またお休みの日に長時間のドライブを楽しまれる方もいるでしょう。
もし家から離れた場所で、車に乗っているときに被災した場合にはどうすれば良いのでしょうか。

車の中で被災した際にまずやるべきこと

車を運転中に大地震が発生した場合、また台風等の天災で運転し続けるのが難しくなった場合、安全な方法で車を停止させる必要があります。
このとき、ほかの車と接触しないように、ハザードを点滅させる必要があるでしょう。
周囲の状況を確認し、ゆっくりとスピードを落としながら道路の左側に車を寄せます。(※1

すぐに車から飛び出さず、ラジオ等で情報を確認しましょう。
交通情報、地震情報、避難警告などをの情報を収集します。
地震の場合は揺れが収まるまで、車の中に待機してください。

車で避難する場合

地震時の車イメージ運転中に被災した場合、車を乗り捨てて避難するか、車の運転を続けてそのまま避難、あるいは帰宅するかは命を左右する問題です。

車で避難する場合、徒歩では危険な道も通ることができ、かつ早く避難することができます。
しかし、道路が陥没していたり、建物が倒れてくる恐れがあり、危険が予測しきれない怖さがあります。

車で避難しているときに物が落下してきたり、道路が冠水して車が水没してしまった場合、窓から脱出する必要があります。
窓の開閉やドアロックの解除が電動の場合、衝撃や水没で開閉ができなくなるかもしれないからです。

車内に常に「ウィンドウクラッシャー」等、窓を破損して脱出できるアイテムを入れておきましょう。

memo

2019年9月に発生した台風19号の際には、車での避難中に川に流されたケースが目立ちました。
浸水した状態で車のドアを開けるのはかなり難しいそうです。
すぐ取り出せる位置にウィンドウクラッシャー等を用意しておきましょう。

台風への備え方については、こちらの記事をご参照ください。

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基本的に、車での避難は危険であり、津波以外のときには推奨されていません。

警察庁のページでも、運転中以外に大地震が発生した場合には

「津波から避難するためやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しないこと」
「津波から避難するためやむを得ず車を使用するときは、道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに十分注意しながら運転すること」

と記載されています。

車で避難するのは危険であり、津波以外のときには推奨されていないのです。
それでも、同乗者が高齢者であるなど、やむを得ない場合もあるでしょう。
また、現在地と、自宅までの経路の安全が確認できれば、周囲に気を配りつつ自宅に戻ることも検討できます。

周囲の状況、災害の種類により、何が適切な避難方法かも異なります。
適切な判断ができるように、普段からもしもの時のシミュレーションをしておきましょう。

乗り捨てて避難する場合

車を置いて避難する場合は、以下の点に注意しましょう。

  • できるだけ道路の外に置く
  • 窓を閉め、エンジンを切る
  • 車のキーを残しておく
  • ロックをかけないでおく

道路の外に置くのは、緊急車両等の通行の妨げにならないためです。
キーを残しておくのは、緊急時に車を動かす必要がある場合のための措置です。

災害対策基本法によると、災害時に緊急車両の通行の妨げになっている車両があった場合、道路管理者には車を破損し移動させる権利があります。
キーを残しておくのは気が引けるかもしれませんが、車が妨げになり破損される可能性があることも考えると、正しい措置であると言えます。

「車に防災グッズや非常食を用意しておく」という備え

トランクを開ける周りの安全を確認し、車で避難するのが最善だと判断する場合もあります。
上記にあるように、津波発生時も車での避難を選ぶ可能性が高いでしょう。

その場合、車に防災グッズや非常食があると安心です。
津波発生時に山の上など高い場所に避難する場合、避難した先には物資がない可能性が高いので、車の中の物資は救援が来るまでの数日間を凌ぐ助けになるでしょう。

車に防災グッズを用意する場合、

  • 移動中に被災したときのための非常用グッズ
  • 避難生活で車中泊を選ぶ場合のためのグッズ(先に読む

のふたつの場面で使うことのできるものを選ぶと安心です。

まずは移動中に被災したときのグッズを見てみましょう。

車の中に保管する場合におすすめの非常食

栄養補助クッキー車に非常食飲用水を常備しておくと安心です。

最近は、車載用として温度変化が激しい車の中でも品質を保つことのできる非常食が発売されています。
中には賞味期限が7年や10年のものがあるので、文字通り積みっぱなしでOKなのです。

セットの車載用の防災グッズを買う際に気をつけたいのが、「すべてが車載OKかどうか」という点です。
「車載用セット」と売り出していても、その中のグッズのひとつは常温保存用だった…なんて事もあるようです。
グッズのひとつずつの保存条件を確認できるもの、安心できるものだけを購入しましょう。

車に「車載用」と記載していない非常食を保管する場合、重要なのは保管温度です。
非常食や保存水は、ほとんどのものが車での保管に適していないと言えます。
その理由は、車内の温度は高温になる可能性があり、「常温保存」の賞味期限が適用されなくなってしまうからです。

memo

夏場には車内は50度を越える可能性もあります。
「常温」とは、JIS規格(日本産業規格)では「5℃~35℃の温度範囲」と定められています(※2)。
実際にグリコで作られている「常温保存」の商品は、15℃~30℃で保存されることを想定して作られているようです(※3)。

非常食を選ぶ際には賞味期限の長さを気にしがちですが、実はほぼ全ての製品が常温保存の場合の賞味期限を記しています。
つまり、常温を超える温度で保管した場合、食品の安全性は保証されないのです。
これは飲用水にも言えることです。
車への保管を考えるなら、温度変化に強い非常食を選びましょう。

ドライブの際にも防災の備えを

最近は非常食を用意するだけでなく、移動中に被災したときのために食料や水を持ち歩くことが勧められています。

▼詳しくはこちら

カロリーの高いお菓子、ペットボトルの水などを常に持ち歩いていると安心です。
移動中に被災した場合は、家や会社まで徒歩で移動しなければなりませんが、その間のエネルギー補給をすることができます。

車で移動する際にも、同じことが言えます。
通勤中やドライブ中、旅行中に被災することもあり得ます。
普段から食料や水を用意しておくことで、万が一被災して車中泊することになったとしても、短期的に空腹をしのぐことができます。

車で移動するときには、ローリングストック方式でおやつを入れ替えていくと良いでしょう。

▼ローリングストックについて詳しくはこちら

おやつを長時間車内で保管すると劣化してしまうので、常にお菓子を入れ替えていくのです。
車に乗るたびに、ドライブ中に楽しめて、すぐに消費できるおやつを積んでおきましょう。

おすすめおやつ

  • クラッカー
  • クッキー
  • 栄養機能食品(カロリーメイト・ゼリー飲料など)
  • ペットボトルの水

以上のものがおすすめです。

トランクを防災グッズ保管場所にすることができる

家族全員分の非常食や防災グッズを用意したものの、その保管場所に困っているという方は多いのではないでしょうか。
非常食・防災グッズの保管場所として、車が候補に挙がります。

非常持ち出し袋や、数日分の備蓄食材・服などを保管しているご家庭もあります。
大型の車ならば、トランクをうまく活用することで数日分の物資を積むことができるでしょう。

▼詳しくはこちらへ

被災時、車中泊という選択を可能にするおすすめ防災グッズ

助手席の毛布次に、避難生活で車中泊を選ぶ場合のためのグッズを見てみましょう。

防災グッズの保管場所としてだけでなく、被災時の宿泊場所として車を選ぶ人がいます。
車中泊にはプライバシーを守れるなどのメリットがありますので、避難生活が数日~数週間と長期化した場合に得策と言えますが、エコノミークラス症候群など特有の危険も潜んでいますので注意が必要です。

車で移動中に被災した時に使えるグッズの中でも、車中泊をする際にも役立つものを積んでおくと安心ですね。
車中泊する場合の注意点、おすすめの防災グッズなどをまとめました。

避難所と比べた車中泊のメリット

被災して自宅に留まることが危険な場合、安全な避難所に逃げるのが鉄則ですが、避難所での生活にはストレスも付き物です。
共同生活中には、生活音や話し声など、日常のちょっとしたことがストレスになることもあります。
他人が大勢いる中では気が休まらない、という方もいるでしょう。
女性の場合は特に、プライバシーの確保が難しいため居心地が悪く感じるかもしれません。

車中泊はプライバシーが保護され、他人の目がないため安心して休むことができるでしょう。
着替えなども、目隠しをすることで気兼ねなく行えます。

お子さんがいるご家庭は、避難所でほかの人への迷惑となることを懸念して車中泊を選ぶことも多いようです。

それに加えて、ペットが一緒の場合は滞在できる避難所が限られます。
自宅近くの避難所がペットNGだったために、車中泊を選んだという人もいます。

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気をつけるべき車中泊のデメリット

ふくらはぎのマッサージ2016年に熊本地震が発生した際には、200人の人が「震災関連死」と認定されました。

その200人のうち、3割にあたる59人の人は車中泊をしていたようです。(※4
熊本県の発表では、入院が必要な患者は54人もいました。

車中泊をする際に注意するべきなのが「エコノミークラス症候群」です。
2004年の中越地震でも、車中泊をした避難者がエコノミークラス症候群を発症したことが話題となりました。

2016年の熊本地震発生時には、医師がエコノミークラス症候群の発症を抑えるために弾性ストッキング(圧力構造になったストッキング)を配る姿が報道されていました。
この取り組みがなければ、エコノミークラス症候群による死者は倍増していたと言われています。

エコノミークラス症候群とは、長時間足を動かさずにいて血行不良になるゆえに起こる健康障害です。
血行不良から血液が固まりやすくなり、血栓ができてしまいます。
血栓が血管内を通って肺まで移動すると、肺塞栓などを起こす可能性があります。(※5

memo

以前は主に飛行機に乗っている際に発症したため、エコノミークラス症候群という名前が付きました。
しかし飛行機に限らず、車などの狭い座席に座る際にも起こるため、日常的に注意することが必要です。
特に車中泊する際には注意が必要です。

エコノミークラス症候群は、食事や水分を十分に摂取しないことも原因となります。
被災時にはトイレの設備が整っていないことが多いです。
トイレに行きたくないゆえに、水分を摂取する量を控えてしまう傾向があります。
そのため、エコノミークラス症候群が発症する可能性が高くなります。

車中泊をする際には、次の点を実践しましょう。

車中泊の注意点

  • 水分を十分にとる
  • 軽い体操やストレッチを定期的に行う
  • 足をマッサージする
  • 眠るときは足を上げるようにする
  • ゆったりした服を着る

運動の時間

車中泊におすすめの防災グッズ

防災グッズ平成28年の熊本地震の際には車中泊を選ぶ人がとても多く、避難生活を送る方法のひとつとして認知され始めています。
以前は車中泊する人には、自治体からの情報や配給等が遅れる傾向がありましたが、現在はそれを改善しようという動きもあります。(※6

車中泊は、避難生活を送る際の選択肢のひとつとなっているのです。

車中泊で役立つ防災グッズの中には、車で移動中に被災した場合に、また普段のドライブでも役立つものがあります。
いざという時のために車に積んでおくことで、日常の安心を得ることもできるのです。

避難生活が長くなることを考えて、車中泊を快適にする防災グッズを揃えておきましょう。

車中泊用の防災グッズ

  • 寝袋
  • マット
  • タオル
  • 携帯トイレ
  • 水ボトル
  • トイレットペーパー
  • 衣類
  • ランタン
  • 洗濯ひも
  • 十徳ナイフ
  • 応急キット
  • シガーソケット用充電器

先程も触れましたが、車中泊で最も気をつけるべきなのは、エコノミークラス症候群です。

エコノミークラス症候群を防ぐためには、足を上げて血流を良くすることが大切です。
寝るときに足を上げて、フラットな姿勢になることができると理想的でしょう。
車内でフラットな姿勢で寝るためには、段差に布団やタオルを敷いたり、足の部分に衣類等を置いて足を上げるなどの工夫が必要です。

寝袋は寒いときには防寒になりますし、夏であれば寝るときに足の下に置いてエコノミークラス症候群予防グッズとしても使えます。

車中泊をするときに気になるのが、他人の目線です。
反対に上手に目隠しをすれば、落ち着くプライベート空間を作り出すことができますね。
大判のタオルやシーツ等を入れておけば、窓を覆って目隠しをすることができます。

避難所では共同生活のため、女性が下着を干す場所がなく苦労するものです。
車内に洗濯ひもを入れておけば、人目を気にせず下着を乾かすことができるのでおすすめです。

point

洗濯ひもがあれば、目隠しをするためのタオルを下げるときにも役立つので覚えておきましょう。

携帯トイレは被災時だけでなく、渋滞が続いてトイレに行けないときにも便利です。
普段から車に常備しておきましょう。
赤ちゃんがいる場合にはおむつの換えも、忘れずに用意する必要があります。

車中泊の場合、シガーソケット用の充電器があるととても便利です。
最近ではシガーソケットから充電できる、大型のポータブル電源も発売されています。
ポータブル電源を充電できれば、家族みんなのスマホを充電することもできて重宝するでしょう。
さらに車自体にACコンセントがついたものも発売されています。

▼詳しくはこちらへ

車中泊はエコノミークラス症候群の恐れがあるのでマイナスなイメージがついてしまっています。
しかし実は、過ごし方に工夫することで、満足感の高いプライベートな空間を作り出すことができると言えます。
避難生活を送る際の選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか?

車中泊におすすめの非常食

乾パン実際に被災した後車中泊を選ぶ場合、調理の必要のない簡単な非常食がおすすめです。
避難所や自宅で避難生活を送る場合は、ガスコンロなどの調理器具を使うことができます。
さらに、作業スペースも広いので事故が起きにくいでしょう。

車中泊の場合は、車中で調理器具を使うと火災や一酸化炭素中毒の恐れがあります。
安定性の悪いもの、天井まで熱が伝わりやすいものなどがありますので、使用の前には必ず安全を確認しましょう。

車外で調理できるアウトドア用のガスコンロなどを持っていたとしても、雨や台風の中では使うことができません。
そのため、車中泊する際には調理の必要のない非常食がおすすめです。

おすすめ非常食

  • アルファ米(水でも食べることができる)
  • 缶入りパン
  • 缶詰

徒歩で移動する場合、缶詰などの重い非常食を持っていくのは困難です。
しかし車ならば、重いものも積んで移動できるのがメリットと言えます。

飲用水も家族全員の分(ひとりあたり1日3L)となると、かなりの重量になります。
車中泊ならば、重い非常食や水を積んで安全な場所に移動する、ということができるので便利ですね。

ガソリンは常にいっぱいに

被災時にはガソリンスタンドには長蛇の列ができ、すぐに給油はできなくなります。
さらに流通がストップしガソリンが運び込まれて来ないとなると、長期でガソリン給油ができなくなります。

いつ被災するかわからないので、車のガソリンは常に満タンにしておくことをおすすめします。
100%の状態を維持するのが難しくても、ガソリンメーターが常に半分量より上を指しているようにしましょう。

まとめ

チャイルドシートで寝る子供車は避難生活を送る際の宿泊場所・防災グッズの保管場所ともなる便利なものです。
しかし注意を怠ると、避難の際の危険度が増したり、エコノミークラス症候群を発症する原因になることがあります。

車をあなたと家族の命と健康を守るアイテムにするためには、普段の備えとシミュレーションが必要です。
車を被災時の頼れる相棒にするために、今から十分な備えを行いましょう。

イラスト:土界谷リサ

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  • この記事を書いた人
kururi

kururi

眼科勤務後、ボランティア活動のために海外へ移住。異文化の中で、様々な「幸せのカタチ」を目の当たりにしました。現在はライターとして、日々感じたことや学んだことを発信しています!

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