子どもは防災リュックの中身を使いこなせる?驚きの検証結果

2024年3月1日

子ども防災リュック検証_アイキャッチ
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世の中にあふれる防災グッズや備えに関する情報は、成人の大人が用意し、使うことを前提としています。

そこで、ママと子どもの防災サイト「いつもしも」では、「子どもには子どもに合わせた備えを!」ということで、以前に子どものための防災グッズリストを作成しました。

が、日頃の子どもの様子を見ていて、

もしこの子が1人で防災リュックを背負って避難したとしても、中身のグッズを使いこなせるのかな…

と不安になるママもいるのではないでしょうか。

ましてや子どもは、1人1人のキャラクターや個性の差が大きいです。

いつもしもスタッフの子ども達も、年齢は近いものの、それぞれの性格や特性、できること・できないことは様々。

果たして、大人が考えて用意した「子どものための防災リュック」を、子どもは使えるのか?

えるふ
えるふ
今回は小学4年生の女子をモデルに、防災リュックの中身を使いこなせるかどうかをリアルに検証します!

子どものための防災グッズリストを見たい方は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

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子どもと一緒に防災リュックを作ってみる

子どもが防災グッズを使いこなせるか検証する前に、まずは避難する際に持ち出すリュックと中身を用意しましょう。

3歳ごろからリュックを持つことに徐々に慣れてもらいつつ、本格的な防災リュックを作り始めるのは、小学生からがおすすめです。

えるふ
えるふ
我が家も未就学の頃からリュックを持たせてきましたが、中身はほとんどおもちゃで、最後はリュックごと抱っこ…なんてことも

いつもしもスタッフのママ防災士・ノマリさん作成のリストを片手に、いざ子どもの防災リュック作りをスタート!

まずは防災リュックに入れるリストを熟読

以前、学校の授業で「あなたが防災リュックに入れたいものは?」という質問に「ぬいぐるみ100個!」と答えた空気の読めない娘。

この返事からも子ども1人で用意させることは難しいと判明したので、ママ(えるふ)と一緒に何を入れるか相談しながら作っていきます。

最近は旅行やお出かけのために自分で持ち物を準備することが好きなので(おそらくYouTubeの影響)、娘はノリノリでいつも使っているリュックを持ってこようとします。

えるふ
えるふ
待って待って。まずはリストを読んで、何を入れるか考えてみよう

防災グッズ[1次の備え]リスト

子ども1次の備えリスト_身につけるもの


子ども1次の備えリスト_夏袋冬袋

子ども1次の備えリスト_防災リュック

うわっ、こんなにあるの?リュックに入るかな。重くなったら背負って逃げられないんじゃない?
えるふ
えるふ
リストにあるものを全部入れなくてもいいんだよ。自分は使わないと思うものや、逆にリストにはないけど入れたいものがあれば教えてね
ねぇママ、モバイルバッテリーって何?
えるふ
えるふ
えっ!?(そっか、知らなかったか。いきなり難題…)

4年生の娘にはGPS機能の付いたキッズ携帯だけで、まだスマートフォンは持たせていません。

キッズ携帯はネットには繋がりませんが、あらかじめ登録してある連絡先なら通話やメールが出来てGPSやカメラ機能もあるので、避難する時も必ず持たせたいものです。

ですが、今まではコンセントから充電したことしかないので、そもそも「モバイルバッテリー」が何かを知りませんでした。

えるふ
えるふ
モバイルバッテリーは、外でもキッズ携帯を充電できる機器のことだよ。使い方を練習しておかないとね

試しにリストにあるグッズをすべて娘に確認してもらいましたが、モバイルバッテリーのようにそもそも何を指すのかわからないものが結構ありました。

子ども防災リュックのリストの中で、娘が引っかかったのは以下の7つ。

  • モバイルバッテリー
  • 生理用品
  • 常備薬(読めない&意味を知らない)
  • 圧縮タオル(読めない&意味を知らない)
  • エマージェンシーシート(カタカナでどういう意味かわからない)
  • アナログおもちゃ(どういうおもちゃのことかわからない)
  • ポータブルゲーム(どういうゲームのことかわからない)

後で検証するため、この時点ではそれぞれの使い方は割愛して、何を指すのか、どういう時に使うものかをざっと説明するに留めました。

えるふ
えるふ
子どもにとっては、使う以前に言葉の意味や何を指すのかわからないグッズもあるということですね…

何を入れるかは子どもの希望も取り入れて

リストの内容を把握したところで、改めて親子で入れたいものをすり合わせます。

えるふ
えるふ
このリスト以外で、入れたいものはある?
もちろん、ぬいぐるみ!あと、学校では「地震で物が落ちてくると危ないからヘルメットを被りましょう」って言われた気がする
えるふ
えるふ
そうだね。ヘルメットはリュックには入れないけど、▲身に着けるもののリストに入ってるよ。うちは被るとしたら自転車用のヘルメットになるけど

さらに詳しく

ふむふむ。ねぇ、ネックライトって何?
えるふ
えるふ
おっと、こっちにもわからないものがあったか…)

まずはリストの内容を子どもに説明し、何を入れるかを考えるだけでも、結構な時間がかかりました。

さらに、実際に子どもと使い方を検証すると色々と想定外のことが。

検証結果を先に見る

防災リュックに入れるもののリストは必要とする根拠もあり、理想的な内容なのですが、やはり子どもに合わせたカスタマイズは必要になります。

えるふ
えるふ
子どもとリストにある防災グッズを使えるか検証した結果、最終的に我が家のリストはこうなりました!

カスタマイズ後の我が家のリスト

避難時に持ち出す子どもリュックのおすすめは?

入れるものが決まったら、次はどんなリュックにするかです。

子育て中の家庭には、いくつかお古のリュックがあると思いますが、成長に伴って買い替えたのであれば、以前使っていたリュックは機能や容量的に持ち出し用には適さないことも。

我が家には娘のリュックとして、

  1. 幼稚園時代に使っていたもの
  2. 小学校低学年で使っていたキャラクターもの
  3. 現在、主に使っている通塾用リュック

の3つがあります。

このうち、①は容量はそこそこあるのですが、カラビナなどを引っ掛けるリングやポケットがなく、子どもが成長するにつれ使いにくくなってきたのでNG。

③は普段から週2のペースで使っているので、非常時の持ち出し用にするには不向き。

そこで今回は、消去法ですが②を防災リュックにすることに。

子どもリュック検証_防災リュック

えるふ
えるふ
子どもの好きなキャラクターで、お出かけの時に頻繁に使っていたのですが、最近はボディバックで出かけることが増えてきたので、ちょうど卒業に良いタイミングでした

もらい物なので容量などは不明ですが、見た感じでは14~15Lくらい。

小さめではあるものの、9歳の子が背負って避難するには、これくらいのサイズでも良さそうです。

えるふ
えるふ
実は、未だに親がリュックを持ってあげることもあります。1人で避難することも想定し、防災リュックはその子に合わせて無理のないサイズ&重さにしましょう。

今回は、お古になりつつある手持ちのリュックを活用しますが、もし防災用に新たに買うのであれば、撥水性のある生地でカラビナ等を引っ掛けられるリング反射材チェストベルトが付いているリュックがおすすめです。

【徹底検証】子どもは防災グッズを正しく使える?

リュックとリストにある防災グッズを用意したところで、いよいよ子どもが使いこなせるのか、実際に試していきます。

子どもリュック検証_profile

今回は、我が子の性格や日頃の様子から特に不安を感じるグッズの使い方をチェックすることにしましたが、子どものための防災グッズリストの記事では、備える前のチェックポイントも載せています。

こちらを参考に、子どもの「できること」「できないこと」を確認してみてくださいね。

情報グッズ

子どもリュック検証_情報

  • モバイルバッテリー
  • 充電用ケーブル
  • 自分・家族の情報 →持ち歩きミニブック
  • 家族・ペットの写真 →おととしの年賀状
  • 油性ペン
  • メモ帳
  • 何が入っているかメモ(防災グッズリスト)
えるふ
えるふ
まずはモバイルバッテリーから。充電用ケーブルと併せて使えるのでしょうか…
モバイルバッテリーって結構重いね〜

子どもリュック検証_モバイルバッテリー①

まずは、すんなりケーブルをモバイルバッテリーのOutputに差し込むことができました。

続いて、もう片方のケーブルのコネクタもモバイルバッテリーのInputに差し込もうとする娘(!)

えるふ
えるふ
ちょっと待った、そっちはキッズ携帯に差し込まないと充電できないよ?
あ、そっか

子どもリュック検証_モバイルバッテリー②

できた♡

普段から自分で充電しているからか、キッズ携帯に差し込むことは問題なさそうでしたが、モバイルバッテリー自体も充電する必要があることを教えると、「そうなの!?」と驚いていました。

子どもがモバイルバッテリー自体の充電をすることはあまりないかもしれませんが、モバイルバッテリー自体の電池残量も意識できると良いですね。

衛生用品

子どもリュック検証_衛生用品

  • ジッパー付きバッグ
  • ビニール袋:持ち手つき
  • トイレットペーパー →水に流せるティッシュペーパーで代用
  • 簡易トイレ
  • 目隠しポンチョ
  • 生理用品
  • 生理用品ポーチ
  • 防臭袋
  • 歯ブラシ
  • ガム:虫歯予防効果 →ガムが食べられないので歯磨きシート
  • マスク
  • 除菌ジェル →除菌シート
  • からだふきシート(※「大人の」とありますが、小学生はOKとのこと)
  • 常備薬 →特になし
  • 救急ばんそうこう
  • 高機能ばんそうこう
  • 圧縮タオル
  • タオル

次は衛生用品。

えるふ
えるふ
子どもの使い方に一番不安があるのは、我が家の場合、この衛生用品です

圧縮タオル

まずは、子どもが面白がりそうな圧縮タオルから検証していきます。

今回用意したのは、100円ショップで売られているラージサイズの圧縮タオル。

子どもの防災リュック検証_圧縮タオル

これなあに?
えるふ
えるふ
ギュッと圧縮されたタオルなんだって!すごいね〜
えっ、タオルなの?お風呂に入れるやつ(入浴剤のタブレット)みたい

notice

今回用意したラージサイズはかなり大きいので誤飲の心配は少ないのですが、スモールサイズはタブレット菓子などと似ているため、誤飲する事故も起きています。子どものリュックに備えるなら、実用性の面からも大きいサイズがおすすめです。

さわるとスベスベして気持ちいい♡ どうやって使うの?
えるふ
えるふ
そうだよね、実物を初めて見ただけで何も説明しなかったらわからないよね…

圧縮タオルなるものを使うのは初めて。まず、戻し方もわかりません。

パッケージの裏に戻し方の説明書きがあるのですが、親が促さないと子どもは読もうとしないことも。

えるふ
えるふ
「水につけてほぐしてから使用してください」って書いてあるよ。でも災害時に水は貴重だよね

タオルを戻すのに必要な水の量を調べるため、小さじを使って少量ずつ水をかけてみました。

今回のラージサイズは、片面に2杯分、全部で20mlの水で戻りました。

子どもリュック検証_圧縮タオル

おもしろーい!
えるふ
えるふ
タオルと言っても、コットンのタオルとは肌ざわりが違うね
ママが使ってる、洗えるキッチンタオルみたい
えるふ
えるふ
絞っても水はこぼれないけど、湿っているから乾かさないとね

簡易トイレ

続いて、簡易トイレのセッティングです。

嫌がるかなと思いきや、なぜか興味津々の様子。聞くと、以前に学校で簡易トイレを配られたので、どんなものか見てみたかったとのこと。

ただ、そのとき配布されたものは自宅の洋式トイレに設置するタイプ。

避難の際の持ち出しリュックに入れるのは、組み立て式の台座がセットになっているものや、置いて使えるタイプがおすすめです。

今回組み立てたのは、「座れる携帯トイレ トロン」。

子どもリュック検証_携帯トイレ①

1〜6歳用ですが、体重25kgまでOKとのことで、娘は何とかいけそうです。

組み立て方はとっても簡単。子どもでも適当に広げるだけで組み立てられました。

子どもリュック検証_携帯トイレ②

あれ?なんか底についてるよ?
えるふ
えるふ
これは吸水ポリマーだね
何それ?
えるふ
えるふ
水分を吸って固めてくれる成分が入ったシートだよ。赤ちゃんのおむつみたいな感じ
これ、1回使ったら終わり?もったいないね〜

トロンは1回分の使い捨て簡易トイレですが、1回ごとに別の簡易トイレの袋をかけて吸収剤を入れ、台座として使えば何度か使用できるかもしれません。(※公式の推奨ではありません)

子どもリュック検証_携帯トイレ③

えるふ
えるふ
袋を地面に置くよりも、台座があった方がやりやすいでしょ?
確かに。こういう椅子みたい

子どもリュック検証_携帯トイレ④

この時はたまたまチュニックのような丈の長いトップスを着ていましたが、個室での使用が難しい場合は目隠しポンチョも必要です。

歯みがきシート

最後に、歯みがきシート

リストには虫歯予防効果のあるガムとなっていますが、ガムを食べたことがない娘は、歯みがきシートをトライしてみることに。

普段から歯みがき粉を嫌がるので、こちらもスースーして違和感があるかと思いきや、意外にも

全然平気!

とのことでした。

えるふ
えるふ
いつもは歯みがき粉を嫌がるのに。ダメの基準がわからない…(子どもあるある)

矯正中のマウスピースも忘れずに

子どもリュック検証_マウスピースイメージ

娘は歯科矯正中で、夜はマウスピースをはめて寝ています。

一晩でも装着しないでいると矯正期間が長引くので、可能な限り避難の際も持って行く必要があります。

マウスピースは作るのに手間と時間とお金がかかるので、スペアを作ってリュックに入れておくというわけにもいきません。

やむを得ず、家を出る前にマウスピースをリュックに入れることにしました。

えるふ
えるふ
避難する前のやることリストなどに書いておいて、忘れないようにする工夫が必要ですね

また、口の中の衛生状態の悪化は、風邪やインフルエンザなど呼吸器の感染症が起こりやすくなるリスクがあります。

一般社団法人日本口腔ケア学会|災害時の口腔ケア・歯科治療 「平易なQ&A」

災害時で水が不足していても口腔ケアができるようなグッズを、子どものリュックにも入れておきましょう。

マウスピース自体も着脱する都度洗う必要があるので、多めの水や洗浄剤があると安心ですね。

歯磨きガムが食べられない場合は、ラムネやタブレットタイプもありますよ。

災害時の衛生グッズをもっと詳しく

身体を守るグッズ

子どもリュック検証_身体を守るグッズ

  • 肌着
  • 靴下
  • 下着
  • クッション材:エアベッド/エアー枕
  • レジャーシート
  • エマージェンシーシート
  • ブランケット

続いて、身体を保護するためのグッズです。

肌着や靴下などの身に着けるものは検証するまでもありませんが、子どもにとっての難敵はエアベッドエマージェンシーシート

エアベッドはふくらませるのが難しく、エマージェンシーシートはガサガサした手触りや音を苦手に感じることが多いです。

えるふ
娘は(私も)風船をふくらませられないから、エアベッドは無理かも…

ですが、子どもへの教育的にもやってみる前から諦めてはいけません。

まずは、簡単そうな(?)エアー枕からチャレンジ!

子どもリュック検証_エアー枕①

が…。

全然ふくらまない…。無理!!!

子どもリュック検証_エアー枕②

このエアー枕はしっかりとした硬めの生地で、ただでさえ吹く力が弱い娘には難しく、全くふくらみませんでした。

実を言うと、自分でも挑戦してみたものの、やはりピクリともせず(←肺年齢はシニア並という肺活量の弱さが露呈)

えるふ
確かに、これはキツい…
ね、エアベッドもやってみたい!これはストローが付いているからできるかも!
えるふ
えるふ
(全然ふくらまなかったのに、すごくポジティブ…)

というわけで、エアベッドにもチャレンジ!

エアベッドの場合、まず袋から出して広げ、空気弁のような吹き込み口にストローを差し込まなければなりません。

子どもリュック検証_エアベッド①

素材のせいかストローの効果か、先ほどのエアー枕に比べると少しはふくらみましたが、5分でふくらんだのは28個の空気が入る部分のうち、たったの4,5個。

しかも、明らかに吹いたときの唾液が混じってしまっています(汗)

子どもリュック検証_エアベッド②

えるふ
このペースだと全部ふくらませるのに30分はかかるな…

恐る恐る私が試してみると、少しはふくらみましたが、やはり時間はかかりそうでした。

えるふ
災害時の精神状態で、これをふくらませるのは子どもはもちろん、苦手な大人も辛いかも

避難所などに指定されることの多い体育館などは、床が硬くて冷たいのでエアベッドは身体を守るために必要なのですが、思うようにふくらまないとストレスになりそうです。

代わりに緩衝材を折り畳んだものを試してみたところ、良さそうだったので、こちらを入れておくことにしました。

子どもリュック検証_緩衝材

えるふ
えるふ
ふくらませる自信(肺活量)のある子には、エアベッドはおすすめです!

肺活量のある別の親子のレポ

続いて、エマージェンシーシート

こちらは子どもが自分で袋から出して広げ、くるまることができました。

子どもリュック検証_エマージェンシーシート

えるふ
えるふ
どう?暖かい?
うん!
えるふ
えるふ
ガサガサした音は気にならない?
外だと茂みに何かがいてガサゴソしているみたいで怖いけど、部屋の中なら大丈夫
えるふ
えるふ
(また独特な感想を…)

子どもの体全体がすっぽりくるまるほど大きくて、むしろ扱いにくそうな気もしましたが、そこは気にならないとのことでした。

ただ、一度広げてくるまっただけでも端の方が破れてしまいました。

子どもリュック検証_エマージェンシーシート②

えるふ
えるふ
軽くて暖かいですが、耐久性はそれほど期待できません。とはいえ持ち出し用にはこれで十分です

意外にも、使った後のエマージェンシーシートを畳むのが大変でした。

えるふ
殆どふくらまなかったエアベッドも畳むのはさらに大変で、元のコンパクトなサイズに戻すのは到底無理でした…

開封した後だと、薄いシートでも何度も折り畳むうちにどうしても空気を含んでしまい、かさばってしまいます。

子どもリュック検証_エマージェンシーシート③

えるふ
えるふ
防災リュックに入れる際は、パッケージから出して、しまいやすい袋に入れ替えておくと良さそうです

安全に過ごすためのお守り

子どもリュック検証_安全確保

  • ライト:ランタン
  • ホイッスル
  • 防犯ブザー

普段から子どものランドセルや防災ポーチにも入れている安全に過ごすためのグッズですが、意外と実際に使ったことはないもの。

ホイッスルや防犯ブザーは、いざというときに子どもが 迷いなく鳴らせるように練習しておきましょう。

えるふ
えるふ
さすがにホイッスルはすぐに吹けるだろうと思ったら、これがまた意外と苦戦しました…

今回は3種類のホイッスルを試しましたが、娘のお気に入りは可愛らしいパンダの形のもの。

子どもリュック検証_ホイッスル①

かわいー!絶対これがいい!

と、テンション爆上がりだったのですが、いざ吹こうとすると吹き口がわからず。

子どもリュック検証_ホイッスル②

これまた私も吹き口を勘違いしてました(汗)

えるふ
えるふ
こういうこともあるので、やはり一度は実際に吹いてみることが大切ですね

非常食

子どもリュック検証_非常食

  • 開けてすぐ食べられるもの
  • 食べ慣れたお菓子
  • 主食:アルファ米など
  • 使い捨てスプーン/箸

非常食はすぐに食べられるものを入れているため、一見大丈夫そうですが、問題はアルファ米

えるふ
えるふ
そういえば作ったことないよね。よし、作ってみよう!
わーい!

避難した時にはすぐにお湯が使えるとは限らないため、今回は練習も兼ねて水でアルファ米を作ってみました。

アルファ米の作り方【いつもしも with Kids】

いただきまーす!
えるふ
えるふ
味はどう?
いつものごはんとあまり変わらないけど、ちょっと冷たい…
えるふ
えるふ
お湯で作ると、もっと美味しいよ

1人でお湯を使うのはまだ心配な娘。今回は水で作りましたが、水であっても飲用とは別に調理用の水も防災リュックに入れておく必要があります。

1人でどこかに避難するとしたら、アルファ米を作って食べる気分にはならないと思う…

と正直な気持ちを教えてくれたので、リュックにはすぐに食べられるものや食べ慣れた好きなお菓子を入れることにします。

check!

子どものリュック検証_非常食お菓子

意外と難しかったのが、お菓子選びです。防災リュックに入れておくので以下のポイントを重視しましたが、すべて満たすものがなかなか見つからず

  • 子どもが食べ慣れていて好きなもの
  • 賞味期限が長いこと(理想は1年)
  • 常温で保存できるもの(夏場に溶けやすいチョコなどは不可)

加えて、リュックの中で押し潰されて粉々になってしまわないようなものを選びたいですよね。

大きめのスーパーで小1時間も探した結果、賞味期限は10ヶ月程度、コーティングや個包装で比較的溶けにくそうなチョコもOKにするなど、かなり妥協して選びましたが、まだ検討の余地がありそうです。

えるふ
えるふ
非常食もお菓子も、初めて食べるものは子どもの口に合わないこともあるので、普段から食べているものを入れるか、試食しておくことをおすすめします

貴重品

子どもリュック検証_貴重品

  • 現金:小銭含む

娘にお小遣いを渡すようになったのは、4年生から。

この記事を書いている頃には、お金の扱いにも慣れてきていましたが、今でも100円ショップなどに行って、親が見守りながら自分で買い物する練習をしています。

もう自分でお金を出して買えるよ!
えるふ
えるふ
最近はお小遣いも電子マネーという家庭も増えているようですが、娘にはスマホを持たせていないことと、まずは基本的な金銭感覚を身につけさせるために我が家は現金にしています

災害時も含めて通信障害などで電子マネーが使えない場合もあるので、ある程度の現金を備えておくことをおすすめします。

一方で、現金だけだと子どもが失くしたりするリスクもあるため、保険として日頃から持ち歩いている交通系ICカードに多めにチャージしています。(ICカードで買い物できることは、まだ伝えていませんが…)

お金の使い方と同様に、貴重品をどのように管理するかも子どもと話しておきましょう。

夏袋・冬袋

いつもしもでは、1次の備えの防災リュックと合わせて、季節に応じて必要なものを分けて用意する季節袋という備え方を提案しています。

ママの場合は必要に応じて追加しますが、子どもが非常時に要否を判断するのは難しいため、あらかじめ量を減らした季節袋をリュックに入れておきましょう。

夏袋

子どもリュック検証_夏袋

  • 汗拭きシート
  • 塩分補給用の飴/ラムネ →飴が苦手なのでタブレット
  • ペットボトル用コップ
  • 虫よけシート/ジェル
  • かゆみ止め

ペットボトル用コップを使う前に、子どもはペットボトルのキャップを開け閉めするのが難しい場合もあります。

えるふ
えるふ
娘はキャップは開けられるけど、コップを使うたびにキャップに被せて戻せるかが心配

子どもリュック検証_PETコップ

ペットボトルコップは直接口をつけないので衛生的ですが、他にも、直接飲む用のペットボトルキャップやたためるシリコンのコップなどもあります。

虫よけやかゆみ止めなども、子どもの好みや日頃の習慣などを考慮して選びましょう。

冬袋

子どもリュック検証_冬袋

  • 厚手の靴下
  • 使い捨てカイロ(貼らないタイプ)

冬袋の中身は、どちらも普段から使い慣れているので検証はしませんでした。

えるふ
えるふ
カイロは普段から貼らないタイプを使っています

娯楽・癒し

子どもリュック検証_娯楽・癒し

  • 本/マンガ
  • アナログおもちゃ(トランプ)
  • 勉強道具:参考書/ノートなど
  • 筆記用具:鉛筆/鉛筆削りなど
  • 【追加】ぬいぐるみ

ラストは、娘にとって大切な娯楽・癒しグッズ。

えるふ
えるふ
これで最後だね。お疲れ様でした~(母も疲れた…)
まだ終わってないよ!ね、ぬいぐるみもっと入れたい。最低10個!
えるふ
えるふ
(まだ諦めてなかったか…)うーん、たぶんリュックに入らないと思うよ。それより、他の物を検証しよう(さりげなく話題を変える母)
他は全部使ってるから、試さなくても大丈夫
えるふ
えるふ
そうだね。じゃあこれにて終了!

特に検証するものがなかったため、最後はさらりと終わりました。

ミニバッグもあると便利

子どもリュック検証_ミニショルダーバッグ

持ち出し用リュックとは別に、貴重品はミニショルダーバッグに入れて常に身に着けられるようにしましょう。

ミニバッグに入れる物の一例

  • 現金
  • キッズ携帯(避難する時に入れる)
  • 交通系ICカード(避難する時に入れる)
  • ホイッスル
  • 防犯ブザー
  • ライト
  • ハンカチ
  • ティッシュ

実際に避難するときにはミニショルダーを掛けたうえでリュックを背負ってもいいですし、入るようならとりあえずリュックに入れておいて、避難所で身に着けてもいいですね。

防災グッズを子どものリュックに詰めてみた

子どもリュック検証_詰める前

検証が終わったところで、用意した防災グッズをリュックに詰めていきます。

えるふ
えるふ
よし、じゃあいよいよ入れていこう!
はーい!

娘のリュックにリストのグッズを全部入れるのは難しいような気もしますが、使い方を検証したことで割愛したものもあります。

えるふ
えるふ
ふくらませる&たたむのが難しかったエアベッドは入れるのを断念。代わりに緩衝材を入れました。他にもアルファ米をやめたり、かさばらないタイプに替えたものもあります。

カスタマイズ後の我が家のリスト

子どものリュックには入りきらない?

これ、全部入るのかな…?まずはミニショルダーから入れるね!

子どもリュック検証_パッキング

ミニショルダーバッグにキッズ携帯やメモ帳、ペン、貴重品(現金)などを入れていきます。

すぐに取り出せるようにホイッスルや防犯ブザーなどもこちらへ。

えるふ
えるふ
ミニバッグは避難所でも常に持ち歩くから、あまり重くならない方がいいよ
そっかー。モバイルバッテリーって結構重いね。これはリュックにしようかな

リュックには入れる場所が3ヶ所あるので、どこに何を入れるか考える必要があります。

が、そんなことを考える様子もなく、とりあえず小さいものから次々と詰めていく娘。

子どもリュック検証_パッキング

えるふ
(あぁ、そんなに入れたらパンパンになっちゃう。これはやり直しが必要だな…)

口出ししたいところをグッとこらえて見守ります。

point

子どもリュック検証_パッキング

何種類かあるウエットシートや絆創膏などの細々したものは、ジッパー付きの袋にまとめます。こうするとリュックの中のグッズを用途ごとに分けることもでき、防水仕様にもなりますね。

うーん、やっぱり全部は入らないよ

特にかさばるブランケットとクッション代わりの緩衝材は、辛うじて入ったものの、ファスナーが閉められません

子どもリュック検証_パッキング

えるふ
えるふ
リュックが小さめだからね…。とりあえずブランケットと緩衝材は取り出して、他を入れようか

その後の試行錯誤の末、

  • 大きなからだ拭きシートは、汗拭きシート+デリケートゾーン用のシートで代用
  • 緩衝材は小さくたたみ直す

ことで、何とかブランケット以外を入れることができました。

ブランケットはどうするの?上着を代わりにする?
えるふ
えるふ
それもありだね。このブランケット、肩にかけてボタンで留めることもできるから着ていくこともできるよ

防寒着はどうしてもかさばりがちなので、可能なら身に着けることで荷物を減らすことができます。

えるふ
えるふ
今回のリュックは容量が14Lほどで小さめでした。小学校中学年以上の子どもであれば、もう一回り大きいリュックだと余裕を持って入れられるかもしれません

完成版・子どもの防災リュックの重さ

こうして出来上がった防災リュック、早速背負ってもらいました。

子どものリュック検証_背負った姿

えるふ
えるふ
どう?重い?
うん、重い。背負って走れないかも
えるふ
えるふ
そんなに?普段のランドセルよりも重い?
うーん、同じくらいかな
えるふ
えるふ
重さをはかってみようか

子どもリュック検証_防災リュックの重さ

防災リュックの重さは約3kg。参考までに、普段背負っているランドセルは1kgほど重い約3.9kgでした。

えるふ
えるふ
年齢による重さの目安から見てもそれほど重くはないはずですが、パッキングで苦戦した後で疲れていたのか重く感じられるようでした

避難するときも不安やストレスでいつもより重く感じられる可能性もあるので、子どもにとって無理のない重さを調整してみましょう。

防災グッズを使ってみたリアルな感想

子どもリュック検証_パッキング⑤

えるふ
えるふ
これで全部終わったよ!お疲れ様。実際に防災リュックを作ってみて、どうだった…?
疲れたー
えるふ
えるふ
楽しかったこととか、逆にもうやりたくないって思ったことはある?
楽しかったのはタオルを戻すやつ!やりたくないのはパッキングかな…
えるふ
えるふ
今度からパッキングはママも手伝うよ。でも5年生になったら小学校で宿泊学習も始まるから、自分でもできるようにしようね

【検証後】子どもの防災リュックの中身

防災リュックの中身を使いこなせるか、実際に子どもと検証してみてわかったことがいくつかありました。

リストを参考に揃えたグッズの中には、子どもが使いこなせなかったり、子どもの好みに合わせて変更したものも。

カスタマイズ後の我が家のリスト

  • モバイルバッテリー
  • 充電用ケーブル
  • 自分・家族の情報(持ち歩きミニブック)
  • 家族の写真(古い年賀状)
  • 油性ペン
  • メモ用紙
  • 何が入っているかメモ
  • ジッパー付きバッグ
  • 持ち手つきビニール袋
  • 水に流せるティッシュペーパー
  • 簡易トイレ
  • 目隠しポンチョ
  • 生理用品
  • 生理用品ポーチ
  • 防臭袋
  • 歯ブラシ
  • 歯みがきシート
  • マスク
  • 除菌シート
  • デリケートゾーン用シート
  • 救急ばんそうこう
  • 高機能ばんそうこう
  • 圧縮タオル
  • タオル
  • 肌着
  • 靴下
  • 下着
  • クッション材(緩衝材)
  • レジャーシート
  • エマージェンシーシート
  • ライト
  • ホイッスル
  • 防犯ブザー
  • 開けてすぐ食べられるもの
  • 食べ慣れたお菓子
  • 使い捨てスプーン/箸
  • 現金
  • 本/マンガ
  • アナログおもちゃ(トランプ)
  • 勉強道具
  • 筆記用具
  • ぬいぐるみ

せっかく持ち出し用リュックに入れていても、子どもが自分で使えなければ意味がありません。

持ち出し用のリュックの中身は「理想」ではなく、現時点での「現実」を踏まえて用意した方が良さそうです。

ただ、子どもは日々成長します

昨日できなかったことが、今日はできるようになることもあります。

今回の検証のように、親と一緒に使ってみることで子どもの経験となり、使い方を新たに学ぶこともあります。

ぜひ、年に一度のペースでも良いので、お子さんと一緒に見直してみてくださいね。

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えるふ

編集部所属。1男1女の母です。週末は必ず鍋かしゃぶしゃぶをするので、カセットコンロを使うのは得意!ギリギリを攻める傾向を改め、ローリングストックを始めました。日常の中で少しずつ備えを取り入れていきたいです。

-レポート/検証, 本当に必要なもの, 防災グッズ

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